【関屋記念】勝ち馬の平均上がりは33.5 今年も3歳馬?馬場傾向からあの馬が浮上
三木俊幸
Ⓒ明石智子
時計は目立たないが良好な馬場状態
8月11日(日)に新潟競馬場で行われるのは、サマーマイルシリーズの第2戦、関屋記念(GⅢ・芝1600m外回り)である。昨年は51kgの牝馬、プリモシーンが勝利。3歳馬による関屋記念の勝利は1996年のエイシンガイモン以来22年ぶりだった。
今年も3歳牡馬ケイデンスコールが出走するが、果たして2年連続の3歳馬の好走は見られるのだろうか。先週の馬場傾向、過去10年の関屋記念の平均上がり、出走馬が好走した時の平均上がりから分析していく。
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8月3日、4日に新潟競馬場で行われた芝のレースは14レース。2000mで行われた信濃川特別(2勝クラス)が1:58.7、日曜12レースの3歳以上1勝クラスが1:59.8と目立った速いタイムが出ているわけではないが、良好な馬場状態だと言えるだろう。
上がりタイムを見てみると、新馬戦を勝利したウーマンズハートが32.0、両津湾特別を勝ったローズテソーロが32.2という速い上がりを使っているが、平均では34.0、外回りコースに限った平均では33.7となっていた。
脚質では引き続き先行馬の活躍が目立っており、14レース中9レースが逃げ・先行決着だった。その一方、外回りコースのレースでは4レースが差し・追込決着となっており、差し馬にも注意しなければならない。
平均上がりは2着馬の方が速い
次に過去10年の関屋記念で馬券圏内に絡んだ馬の上がりタイムを見ていこう。
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外回りのマイル戦らしく、32秒台の上がりを使っている馬がちらほら見られ、勝ち馬の平均上がりは33.5。2着馬の平均は33.1と勝ち馬よりも速い上がりを使っており、後方から追い込むも届かず2着までというケースが多い結果がこうした数字に表れていると考える。
通過順位を見てみると先行馬の活躍も目立っており、上がりの速い差し馬だけ買っておけばいいと簡単に決めつけることができないのが、少々厄介なところだ。
いずれにせよ、過去10年のデータでは1着平均33.5、2着平均33.1、3着平均33.4という数字が出ているので、33.1〜33.5の末脚を使える馬を探し出すことが馬券的中への近道になるのではないだろうか。
3歳馬が2年連続勝利なるか
今年の出走馬の中から注目したのは以下の6頭。
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3着以内に好走したときの平均上がりが、過去10年の勝ち馬の平均上がり33.5に最も近かったのは3歳馬ケイデンスコール。新潟コースでは2歳時に新潟2歳Sを勝利しており、コース適性は文句なし。前走のNHKマイルCでは、アドマイヤマーズに次ぐ2着となるなど実績も十分。ここは素直に本命に推したい。
そして過去10年の2着馬の平均上がり33.1と同じだったロシュフォールもすんなりと2番手評価とする。同馬が好走しているのは東京、新潟、京都の外回りと直線の長いコースのみ。マイル戦は三年坂特別(現2勝クラス)の1戦のみで、ベストな距離ではないかもしれない。しかし、ここは腹をくくって直線にかける競馬で末脚を存分に発揮してもらいたい。
上がり平均33.7のミエノサクシードは、前走の中京記念では後方から追い込んだものの4着という結果だった。新潟コースに変わるのはプラス材料なだけに、好走が期待される。
サラキアは前走のエプソムCで、初めて逃げの競馬に打って出た。そこで上がり33.0を使い2着に粘り込むレースは評価してもいい。
ソーグリッタリングは上がり平均は34.4だが、エプソムCでは先行して32.8という上がりを使い、3着と結果を残している。先行して速い上がりが使えるのは大きな強みと言えるだろう。
ミッキーグローリーは、上がり平均は34.5と条件的には合っていないように感じるが、マイルCSで5着になるなどGⅠでの実績を考慮して、最後に押さえておきたい。
▽関屋記念予想▽
◎ケイデンスコール
○ロシュフォール
▲ミエノサクシード
☆サラキア
△ソーグリッタリング
△ミッキーグローリー
サマーSPAIAシリーズ予想対決の予算は1レースあたり5000円。今回の買い目は◎ケイデンスコールを軸に馬連で各1000円ずつ流してみる。
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