平均上がりは35.6 函館2歳Sは前走で上がり35.1の足を使ったあの馬に注目

ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)
一番星に輝くのは
2017年に産まれた2歳世代によって初めて争われるJRAの重賞、函館2歳S(GⅢ・芝1200m)が7月21日(日)に行われる。今年は新種牡馬のキズナ、エピファネイア、トゥザワールドの産駒が出走する。果たして一番星に輝くのはどの馬なのか、馬場予想から分析していく。
まずは先週7月13、14日に函館競馬場で行われた芝のレース結果を振り返る。

ⒸSPAIA
2日間で芝のレースが14レース行われたが、そのうち函館2歳Sと同じ芝1200mで行われたのは7レース。最も速かったタイムがSTV杯(2勝クラス)と下北半島特別(1勝クラス)の1:09.3、2歳戦においては1:10.1、1:10.5と時計を要する馬場状態だったことが見てとれる。
勝ち馬の上がりタイムを見ても、STV杯で勝利したクインズチャパラの34.7が最も速く、全体の平均は35.3、1200m戦での平均は35.0というタイムだった。脚質では逃げ・先行が6レース、差し・追込が8レースとほぼ同じで、フラットな馬場状態だと言っていいだろう。
近2年の勝ち馬は上がり34.8
続いて過去9年(2009年は札幌競馬場での開催のため含まない)で馬券に絡んだ馬の平均上がりタイムを見ていこう。

ⒸSPAIA
近2年はいずれも勝ち馬が34.8という上がりを使っているものの、それ以前の7年は35秒台後半から36秒台前半と上がりを要している。2、3着馬を見ても、平均が35.8、35.9でほぼ同じ上がりタイムとなっている。
先週の馬場状態から推測すると、今年も近2年同様に34秒台後半から35秒前半の上がりでの決着になるのではないだろうか。それを頭に入れたうえで、予想を行っていく。
当初の本命馬は除外に
2歳戦でキャリア1戦または2戦という馬も多いため、上がりだけで予想を組み立てるのは少々無理があるのではないかと考えたので、今回は芝1200mでのベストタイムと3着以内に入った時の平均上がりタイムを重視する。

ⒸSPAIA
今回ピックアップしたのは6頭。しかし、ケープコッドとニルカンタテソーロは抽選の結果、除外となってしまった。中でもニルカンタテソーロについては、前走のタイムが1:10.1、上がりは34.9、1200mを経験している馬の中で34秒台の末脚を使った馬は他に出走していなかったことからも、当初は本命にしようと考えていた。それだけに、この除外は残念すぎる。
タイム面では、6月23日の新馬戦を勝利したレッドヴェイパーが1:09.8で最もタイムが速い。2着に敗れたケープゴッドも2戦目で1:09.9とほぼ同じタイムで走破していることから、レースレベルは一番高いと言ってもいいが、使った上がりはレッドヴェイパー35.7というのは、ややマイナス材料だ。
その前日、6月22日に行われたレースを勝利したパフェムリも1:10.2で勝利している。道中4番手から抜け出し、最後は2着馬に0.5秒差を着けている。上がり35.1は今の馬場状態にも向いていそうなので、上位評価としたい。
その他、ビアンフェは1200mより距離が延びても良さそうな感じがするが、素質は高そうなので、押さえておきたい。スマートカーリーはすばらしいスピードを兼ね備えており、今回のメンバーに入っても通用しそう。
またホッカイドウ競馬から3頭が出走してくるが、その中で取り上げるとすればアザワクだろう。父はカレンブラックヒルで血統的には芝は問題なし。2戦とも1.5秒以上の差をつけて勝利しているだけに、JRAの舞台でも通用する力は秘めていそうだ。
▽函館2歳S予想▽
◎パフェムリ
○レッドヴェイパー
▲ビアンフェ
☆アザワク
△スマートカーリー
《関連記事》
▶【函館2歳S】東大HCが狙うは新馬戦を完勝したあの馬 人気のタイセイビジョンには逆風のデータが
▶GⅠ馬14頭 歴代3位の勝利数 キングカメハメハが残した功績
▶【中京記念】前走、東京&阪神組が勝率100% 夏のマイル女王へ!追い込みを決めるのはあの牝馬
