平均上がりは34.9 ラジオNIKKEI賞の馬場に合うのはどの馬か?

Ⓒ明石智子
小回りコースらしく上がりがかかる
6月30日(日)に行われるのが、夏の福島開催の開幕を飾る3歳馬による重賞、ラジオNIKKEI賞(GⅢ・芝1800m)である。クラシック戦線では一歩及ばなかった馬、クラシックには間に合わなかったが、素質を秘めている馬が出走。ここをステップに秋に飛躍するためのきっかけをつかみたいところだ。
今回の予想は、過去5年間で3着以内に入り馬券に絡んだ馬の成績、そして今年の出走馬の好走時の上がり成績を重視。過去の馬場状態と出走馬のコース適性からレースを分析してみる。
まずは過去5年に3着以内に入った馬のデータを見てみよう。

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このレースで好走した馬を見てみると、アンビシャス、マルターズアポジー、ゼーヴィント、セダブリランテス、メイショウテッコン、フィエールマンと後に重賞を勝利している馬を多数輩出している。
中でも昨年2着のフィエールマンは、GⅠの菊花賞と天皇賞(春)を優勝しており、トップホースにまで上り詰めている。今年のメンバーの中に潜んでいるスター候補を探し当てたい。
過去5年はいずれも良馬場で行われており、タイムは開幕週らしく1:45.9〜1:47.0と速い。その一方で、小回りコースらしく、馬券に絡んだ馬15頭の平均上がりタイムは、34.9とかかっていることが見てとれる。上がりのかかる馬場を得意とする馬を見つけるのが、馬券的中への近道ではないだろうか。
脚質の傾向では、開幕週らしく逃げ・先行馬が活躍しているが、後方から競馬を進めた馬の台頭も光る。毎年一頭は道中10番手以下を追走していた馬が馬券に絡んでおり、相手候補には差し・追込馬を入れておくのが良さそうだ。
レースへの適性が高いのは3頭
続いて今年の出走メンバーの中から、好走が期待できそうな8頭をピックアップ。馬券圏内に好走した際に使った平均の上がりタイムを一覧にしてみた。

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注目すべきは馬券に絡んだレース全体の平均と小回りコースでの上がりの差だ。ギルマは±0、ディキシーナイトは+0.3と差が少なく、小回りへの適性が高いということが言えるだろう。
ディキシーナイトに関しては、過去5年の3着以内馬の上がり平均34.9と比較しても、0.1秒差だということからも信頼度は高そうだ。先行力があり、不安があるとすれば56kgというハンデだけだろう。
その他では、ペースが速くなって上がりがかかる展開になればギルマ、毎年一頭が絡んでいる差し馬からはマイネルサーパス、54キロとハンデが恵まれた感があり、控える競馬でも問題ないヒシイグアス、良馬場ながら、雨の中で行われたきさらぎ賞で3着という実績があるランスオブプラーナまで押さえておきたい。
予想は
◎ディキシーナイト
○ギルマ
▲マイネルサーパス
△ヒシイグアス
△ランスオブプラーナ
先行したい馬も数頭いて、展開を読むのも非常に難解なレース。加えてまたもや週末にかけて雨予報が出ている。先週は天気に悩まされっぱなしで、馬券検討で痛い思いもした。そうしたことも踏まえて、ここは推奨した5頭のボックスを買うのが無難かもしれない。
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