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【CBC賞】前走GⅠ組の勝率は4.5% それでもセイウンコウセイ本命の理由とは?

2019/06/27 11:00
門田光生
CBC賞で本命に推されたセイウンコウセイⒸ明石智子

Ⓒ明石智子

サマーSPAIAシリーズ第2戦・CBC賞

宝塚記念はあいにくの空模様……となるはずが、馬場が悪くなったのは函館と東京競馬場。肝心の阪神競馬場は土、日曜とも良馬場で施行された。「梅雨だしなあ」と思い、ほぼ雨と踏んで原稿を書き、馬券も差し馬を仕込んだが、見事に外れた。

皮肉にも「良馬場なら先行有利」のデータ通り、行った、行ったの競馬で決着。実は、関西地方は今週に入ってやっと梅雨入りしたばかり。今後は天気に関する情報もきちんと仕入れておかなくてはいけない。

今週から東は福島、西は中京へと舞台が移動。函館競馬が始まった時にも書いたが、気分は完全に夏競馬。広いコースより小回りコースの方が好きなので(中京は広いが)、個人的に馬券を買う機会も多くなると思われる。

今週から関西の主場となる中京競馬場は2012年にリニューアル。それまでの平坦・小回りコースから広くて勾配のきついタフなコースへと生まれ変わった。もちろん、傾向もガラッと変わってくるわけで、今回のCBC賞のデータもリニューアルした2012年以降のものを使う。いつもよりデータが少ない分、今回は勝ち馬にこだわってみたい。

CBC賞出走馬の年齢ⒸSPAIA

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2012年以降のCBC賞に出走した馬の年齢を表にしたものだが、5歳馬が他の世代を圧倒している。いつもより少ない7年分のデータで偏りがあるとはいえ、この数字は特筆もの。6歳馬にも目はあるとはいえ、勝ち馬は5歳から探すのが勝利への近道といえる。

大型馬を狙え!

続いて馬体重。冒頭でも書いたように、中京はJRAの競馬場の中でも1、2を争うほどタフなコースへと生まれ変わった。となると、やはり馬格があってパワータイプの馬が有利ではないかと思い調べてみると、

CBC賞出走馬の馬体重ⒸSPAIA

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予想通りというか、予想以上というか、馬格があるほど成績がよくなっている。459kg以下は勝ち星がなし。これはリニューアル後の中京競馬場で行われた全ての芝1200mでも同様の傾向が見られたので信用していいだろう。

CBC賞出走馬の前走差ⒸSPAIA

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続いてはちょっと変わったところで前走の着差。0.6秒以上負けていると成績がガクッと落ちる。夏競馬はいつも以上に体調のよさが重要。前走で大きく負けている馬は割り引きたい。

CBC賞出走馬のローテーション・CBC賞出走馬の前走ⒸSPAIA

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次は前走からの間隔。結果を見て意外に思ったが、間隔が詰まっているより、余裕を持ったローテーションが有利なようだ。

また、サンプルが少ないとはいえ前走でGⅡを使った馬の成績がいい。GⅠを使った馬の成績が悪いのは目標が先で仕上がり途上か、それともGⅠの疲れが残っているかのどちらかと推測される。

逃げ馬成績ⒸSPAIA

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最後に逃げ馬の成績。今回のCBC賞は開幕週のスプリント戦。本来は逃げ馬が馬券に絡むことが多いはずだが、何と前走で逃げた馬、そして本番で逃げた馬ともに0勝。やはりリニューアル後の中京はタフなコース設定。単純に逃げて押し切るのは至難の業のようだ。

勝つのはセイウンコウセイ

ここでまとめに入る。今回は勝ち馬にこだわるということで、それに該当する馬は

①5歳馬
②馬格がある馬。最低460キロは必要。500キロ以上あればなおよし
③前走で大敗していない馬。0.6秒差以上だと駄目
④間隔が詰まっていない馬。中5週以上は必要
⑤前走でGⅡを使った馬。条件戦だと勝率0%
⑥逃げ馬以外
となる。

今回の出走馬で最も該当する馬はレッドアンシェル。①②③④⑥に当てはまっており、すんなり勝ち馬が決まった……はずだったが、問題は⑤。前走が条件戦だと勝率0%なのだが、同馬の前走はその条件戦。残念ながら勝ち馬候補には挙げられない。ただ、連対なら可能性はあるので馬連なら信頼の軸といえるかもしれない。

今回は勝ち馬にこだわったデータを出したので、あくまで1着馬を探す。では、次点のセイウンコウセイはどうか。5歳馬ではないが、次に勝率がいい6歳馬。500キロ以上あり、前走着差、前走の格もクリア。勝率の低い前走がGⅠというのが引っ掛かるが、7年前にマジンプロスパーが高松宮記念からCBC賞を制しており、全く前例がないわけではない。

それよりも脚質。前回逃げていないとはいえ、2走前、そして5走前は逃げている。さて、今回はどうか。枠や馬場にもよるだろうが、GⅠで好走した前走と同じ舞台なら、同様のイメージで乗ってくるとみた。よって、好位から抜け出してセイウンコウセイが勝つ。

相手は文句なしにレッドアンシェル。押さえには、ともに②③④をクリアしたショウナンアンセム、そしてビップライブリー。馬券はセイウンコウセイから馬単でレッドアンシェルに3000円、ショウナンアンセムとビップライブリーに1000円ずつとする。

《ライタープロフィール》
門田 光生(かどた みつお)
競馬専門紙「競馬ニホン」で調教班として20年以上在籍。本社予想や「最終逆転」コーナーを担当し、編集部チーフも兼任。現在、サンケイスポーツにて地方競馬を中心に予想・記を執筆中。