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【エプソムC】プロディガルサンは危険な人気馬? 東京芝1800mのデータから分析してみた

2019/06/08 07:00
三木俊幸
東京競馬場を駆け抜ける馬群Ⓒ三木俊幸

Ⓒ三木俊幸

騎手データからは戸崎騎手に注目

過去5年の東京競馬場の芝のレースで2番目に多い319レースが施行されている芝1800m戦。GⅠレースこそないものの、天皇賞(秋)の前哨戦である毎日王冠、ディープブリランテとワグネリアン2頭のダービー馬を輩出している出世レース、東スポ杯2歳Sなど主要レースが多い条件でもある。

今週末はGⅢのエプソムCが行われることもあり、様々な角度から分析してみた。

まずは騎手成績を見ていく。

過去5年の東京芝1800mの騎手別成績ⒸSPAIA

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勝利数では、戸崎圭太騎手が43勝で2位のC.ルメール騎手に20勝差をつけてトップ。しかし騎乗数が戸崎騎手は212回なのに対し、ルメール騎手は103回と少ないことからも勝率、連対率、複勝率ではいずれも好成績を残している。

100回以上騎乗した騎手の単勝回収率では、横山典弘騎手が109%で最も高い回収率を誇っている。だが、戸崎圭太騎手も103%となっており、人気馬ばかりに騎乗しているのではなく、あまり人気がない馬に騎乗したときでも安定した成績を残していることがわかる。

勝利数は国枝厩舎がトップ

続いて調教師の成績も見てみよう。

過去5年の東京芝1800mの調教別成績ⒸSPAIA

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勝利数では国枝栄厩舎が24勝でトップ、2位には藤沢和雄厩舎、3位は堀宣行厩舎が続いており、関東の名門厩舎がトップ3を占めている。有力馬を数多く抱えているだけに、必然的に好成績となっているのだろう。

勝率が最も高いのは18.8%の国枝厩舎だが、連対率と複勝率が最も高いのは堀厩舎だ。出走回数が92回とトップ5の厩舎の中で最も少ないが、それでいてきっちりと結果を残しているあたり、中途半端な状態では出走させないという堀調教師の強い信念が感じられる。

90回以上出走させた厩舎の単勝回収率では国枝厩舎が129%と断トツで抜けており、唯一プラスの回収率を誇っている。人気を集める馬が多いなか、藤沢和厩舎の53%と堀厩舎の71%と比較すると、いかにすごいか見てとれる。

前走と同距離が好成績

最後に前走からの距離別成績についても調べてみた。

過去5年の東京芝1800mの距離延長・短縮別成績ⒸSPAIA

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勝利数では、126勝、勝率9.2%、連対率16.7%、複勝率25.1%と全項目、前走も芝1800mを使った馬が最も成績が良かった。

距離短縮の場合は2着、3着に入ることが多く、連対率16.0%、複勝率24.1%は同距離の馬とほとんど遜色ない成績を残している。一方、前走から距離延長となる馬の連対率、複勝率は10%台と成績はイマイチ。積極的に狙わないほうがよさそうだ。

データから狙いたい注目馬は

ここまで分析した3つのデータ項目から、エプソムCで狙うべき馬をピックアップしてみた。

まずはブレスジャーニー。好成績を残している戸崎騎手が騎乗する点と、前走は同じ芝1800mのメイSをステップに挑んでくる点、この2点において強調することができる。2歳時に東スポ杯2歳Sで勝利した実績もあるため、同レース以来の復活勝利もあるのかもしれない。

2頭目はミッキースワロー。横山典騎手の単勝回収率の高さが強調できる。

過去5年の東京芝1800mの菊沢厩舎の成績ⒸSPAIA

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また、出走数が48回と少ないものの、同馬を管理する菊沢隆徳厩舎は勝率20.8%、単勝回収率158%と好成績。1着で狙うのであれば面白そうだ。

一方、危険な人気馬がプロディガルサン。国枝厩舎での成績は文句なしで推奨に値するが、前走は芝1600mを使われているためマイナス材料だ。

さらにここまで23勝と絶好調のD.レーン騎手だが、東京芝1800mに関しては4着が2回あるものの、0-0-0-5と馬券に絡んでいない。これは意外な結果だった。そうであれば、いくら厩舎成績が良くてもデータから推奨することはできないだろう。