【オークス】東京コースは“わたしの庭” 馬場適性から狙うは前走負けて強しのあの馬

Ⓒ三木俊幸
レコードが出る高速馬場
グランアレグリアがNHKマイルCへと進み、今年のオークスは桜花賞馬が不在の中行われることとなった。過去5年で3着以内に入っている15頭のうち、実に10頭が前走桜花賞組という結果が残っているが、果たして今年はどのようなレースになるのか、先週の馬場傾向と各馬の馬場適性からレースを占っていく。
先週5月11日と12日の東京・芝コースでは12レースが行われた。Bコース変わりでどのような変化が見られるか注目が集まったが、京王杯SCとヴィクトリアマイルの2レースでレコードタイムが出るなど、超高速馬場と言える馬場状態だった。実際に芝コースに足を踏み入れてみると、草丈も若干短く刈られているように感じた。

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勝った馬の上がりタイムを見ると、32秒台の上がり2頭を含む合計7レースが上がり33秒台の決着だった。平均すると33.7で先々週の平均33.9に比べて0.2秒速くなっていた。
脚質に至っては、3歳未勝利と3歳500万の下級条件では逃げ・先行の決着も見られていたが、それ以外の8レースでは差し・追込の決着となり、Bコースに変わっても引き続き差し馬有利という馬場状態だった。今週も引き続き、33秒台の上がりを使える差し馬を狙いたい。
前走は負けて強しの2着
そうしたことを考慮した結果、シャドウディーヴァを本命にした。前走フローラSのレースレベルは決して高かったとは言えないが、内ラチ沿いをロスなく乗り、一瞬勝ったかと思うほど僅差の2着であった。負けはしたが、直線でまともに追いだしたのが残り200m過ぎだったことを考えると負けて強しのレース内容だったと言えるだろう。
これまで東京コースでは、(1,3,1,0)と3着以内を外しておらず、上がりも全て33秒台でまとめており、今の馬場状態に最も適しているのではないだろうか。さらに中団からレースを進めることができるし、距離延長もプラスに働くと考える。東京コースは“わたしの庭”といわんばかりのレースに期待して、3着以内の軸として信頼したい。
対抗はクロノジェネシス。阪神JF2着、桜花賞3着と王道路線を歩んで安定したレース内容を見せている。東京コースも(2,0,0,0)、使った上がり32.5、33.1と文句なし。2400mがベストというタイプではないが、同じ3歳牝馬同士なら能力の高さでこなしてしまうだろう。
3番手はエールヴォア。マイル戦では明らかに忙しいというレースぶりながらも、前走の桜花賞では7着と健闘。それまで切れる馬ではないと思っていたが、32.9の上がりを使えるまでに成長した。2400mへの距離適性は高く、前走のような切れ味を身につけた今なら、馬券圏内に来ても不思議ではない。
以下、ディープインパクト産駒らしく全身バネのような走りで非凡な能力を秘めるラヴズオンリーユー、東京コースは(0,2,0,0)で常にクロノジェネシスと好勝負をしているビーチサンバ、距離に不安はあるが桜花賞では1番人気に推された実力馬ダノンファンタジーまで押さえておく。
