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【NHKマイルC】1月産まれのグランアレグリアは黄色信号? 狙うはデータから導き出された4頭

2019/05/02 11:00
門田光生
アドマイヤマーズ,Ⓒ三木俊幸

Ⓒ三木俊幸

グランアレグリアには追い風か 牝馬はむしろ優勢

天皇賞・春はフィエールマンが優勝し、2着にはグローリーヴェイズが入った。前走を1月に走った「データ外」同士の決着となった。一方、データ上では来る確率が高かったカフジプリンスは7着。GWになっても気温が上がらず寒いなと思っていたが、どうやら懐の寒さが影響しているようだ。今回から元号が変わる。それとともに流れが変わると信じて頑張るしかない。

今週から5週連続、東京競馬場でGⅠが行われる。しかし、距離は1600mと2400mだけ。毎年思うが、もう少しバラエティーに富んでもいいのではないかと思う。とまあ、そんなことを言っても始まらないのでさっさとデータ検証に入ろう。

話題の中心は何といっても桜花賞馬グランアレグリアの参戦だ。グランアレグリアは昨年の朝日杯FSで牡馬と互角に戦っていたのだが、そもそもこのレースの牡牝の成績はどうなのだろうか。

NHKマイルCの性別別成績

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牝馬の方が参戦数は少ないものの、勝率、連対率ともに上回っている。過去にラインクラフトが桜花賞→NHKマイルCとGⅠを連勝しており、むしろ期待値の方が上回っている。

NHKマイルCの脚質別成績

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続いて脚質。東京の長い直線、そしてマイルという距離。スピードとスタミナの両方が必要といわれる条件だが、何と逃げ馬がここ10年で3勝。複勝率でいえば4割だ。次点は先行馬。ここ5年は前半の入りが34~35秒台、まだスタミナが付き切っていない3歳馬同士の戦いだけに、長い直線を考えて各馬が前半で無理をしないことが影響しているのだろうか。

ここ10年、1月生まれは連対なし

続いて前走着順と前走人気。

NHKマイルCの前走着順と前走人気別成績

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さすがに着外だと数字が落ちるが、掲示板に載っていれば問題なし。後者は前走で1番人気の勝率がかなりいい。逆に、4番人気以下の場合は信頼度が低下。着順にしろ人気にしろ、ある程度上位の方が望ましい。

NHKマイルCの馬体重別成績

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続いて馬体重。450キロを境目にして数字が変わってくる。このレースは過去23回行われ、449キロ以下の馬が優勝したのは1度だけ。勝ち馬を探すなら、最低450キロはほしいところだ。

NHKマイルCの誕生月別成績

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上記は誕生月別成績だが、この時期になると、仕上がりの早さだけでは勝てないことが多くなる。ましてや、総合力が問われるマイル戦である。予想通り、早生まれといわれる1月生まれの成績が散々である。2~5月生まれにはそれほど差はなく、割り引くなら1月生まれの馬になる。

残った4頭のボックスで勝負

データが出そろったところでまとめに入る。

①やや牝馬優勢
②逃げ、先行有利
③前走で掲示板を外した、または4番人気以下だった馬は割引。逆に1番人気だった馬は有利
④馬体重は450キロ以上が望ましい
⑤1月生まれはここ10年で0勝。

まずは③の前走着順と人気から。前走で掲示板を外した6頭、さらに前走4番人気以下だった馬も減点対象。

続いて④。前走で450キロを割っていたのはハッピーアワーとプールヴィル。この2頭は残念ながら減点対象である。450キロ台のイベリスとヴァルディゼールが当日に馬体を減らしている可能性もあるが、今は保留しておく。

⑤の1月生まれだが、何とグランアレグリアが該当。過去にはイモータルやショウナンアチーヴなどの人気馬も馬券圏外に敗れている。今回もルメール騎手騎乗の人気馬を振るい落とすことになるが、こればかりは仕方がない。

残ったのはアドマイヤマーズ、ヴィッテルスバッハ、グルーヴィット、ダノンチェイサーの4頭。この4頭で、勝率、連対率がともにいい前走1番人気の馬を軸にしようと思ったがいない。さらに全馬が牡馬で、脚質を見ると4頭とも前走で先行している。

というわけで、今回はアドマイヤマーズ、ヴィッテルスバッハ、グルーヴィット、ダノンチェイサーの4頭BOXが結論。令和元年、いいスタートが切れますように。

《ライタープロフィール》
門田 光生(かどた みつお)
競馬専門紙「競馬ニホン」で調教班として20年以上在籍。本社予想や「最終逆転」コーナーを担当し、編集部チーフも兼任。現在、サンケイスポーツにて地方競馬などの記事も執筆中。