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ウインブライトが海外で見事にGⅠ初V! 香港チャンピオンズデーを振り返る

2019/04/30 11:00
三木俊幸
シャティン,Ⓒ三木俊幸

Ⓒ三木俊幸

豪GⅠ馬はスローペースに泣く

4月28日、香港・シャティン競馬場で行われた香港チャンピオンズデーの3レースについて振り返っていこう。

芝1200mで争われたチェアマンズスプリントプライズはミスタースタニングの出走取消があり、9頭立てで行われた。

好スタートを切ったラタンが逃げ、武豊騎手が騎乗したナックビーナスが2番手を追走する形でレースが展開された。直線に向き、そのままラタンが押し切るかと思ったが、道中3、4番手を追走していたモレイラ騎手騎乗のビートザクロックが強襲し差し切り勝ち。センテナリースプリントCに続きGⅠ2勝目を挙げた。

3着は好位からレースを進めたリトルジャイアント。オーストラリアから参戦し、注目を集めていたGⅠ5勝馬サンタアナレーンは、最後方から追い込んだものの、スローペースに泣き4着に終わっている。

もはや香港に敵は無し!

日本では馬券発売が行われなかったが、香港の年度代表馬ビューティージェネレーションが出走したチャンピオンズマイル(GⅠ・芝1600m)。現地の単勝オッズ1.1倍の断然の人気に支持されたビューティージェネレーションが逃げる展開となった。

楽な逃げは許さないと、直後にロマンチックタッチとシンガポールスリングが付けるが、ビューティージェネレーションの圧倒的な能力の前に他馬はなすすべがなかった。

騎乗したパートン騎手が残り300mから何度も後続を確認する余裕を見せ、全く追われることなくゴール。圧巻のパフォーマンスを披露した。

安田記念にも予備登録を済ませているビューティージェネレーションにとって、疲労を残すことなく勝利できたことは大きな意味があるだろう。安田記念に参戦するのであれば、アーモンドアイやダノンプレミアムとの対戦が予想される。果たして来日は実現するのか、その動向を楽しみに待ちたい。

レコードタイムでGⅠ初制覇

日本から3頭が出走したクイーンエリザベスⅡ世C(GⅠ・芝2000m)は、予想通りグロリアスフォーエバーとタイムワープがペースを握る展開になった。ペースはある程度流れるかと思われたが、ふたを開けてみれば前半4Fの通過は48.03とスローペースに。

勝利したのは、道中6番手を追走したウインブライト。父ステイゴールドも活躍した香港の地で見事なGⅠ初制覇を果たした。タイムは1:58.81のレコードタイムだった。

2着となった地元香港のエグザルタント、3着のリスグラシューにとっては、このペースは少々想定外だったのかもしれない。しかし、今回は内からうまくさばいた松岡正海騎手の完璧な騎乗が光ったレースだった。

注目していた今年の香港ダービー馬フローレは直線で失速し、10着。クラシックを戦ってきた見えない疲れがあったのか、それとも現時点では壁が高かったのか。だが、能力は非凡なものを持ち合わせているだけに、引き続き覚えておきたい一頭だ。


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