【天皇賞・春】今の馬場がぴったり!平成の競馬史を彩った勝負服の2頭で勝負

Ⓒ明石智子
スピードと先行力が必要
平成のラストを飾るにふさわしい伝統のGⅠ、天皇賞・春(芝3200m)。1週間前の追い切りではAJCC、阪神大賞典と連勝し、盾の舞台でも活躍を期待されていたシャケトラが調教中の事故で亡くなるという悲しいニュースもあったが、今年もスタミナとスピードを兼ね備えた精鋭13頭が出走する。
では、先週開幕した京都競馬場の芝コースで行われたレースから、馬場傾向を振り返ってみよう。

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合計12レースが行われ、全体的な印象としてはかなりの高速馬場だったということ。
日曜8レース、リリーモントルーが勝利した4歳上500万下のタイムが1:45.4とかなり速い時計であった。さらに続く9レースの比良山特別は、前半1000mの通過が57.6というハイペースで流れ、5番手を追走したネプチュナイトが勝ちタイム2:09.7で勝利。これは2016年に中京競馬場で行われた名古屋城Sでグリュイエールが記録した2:09.9を更新する日本レコードタイムだった。
勝ち馬の上がりタイムを見ても平均で33.9とこちらも速く、中でもマイラーズCでダノンプレミアムが使った上がりは32.2と驚異的なものだった。
これだけ速い上がりが必要だと言うことは、逃げ・先行馬でないと勝負にならないのかと思いきや、追込馬が勝利したレースが3レースと意外な結果も見てとれる。
開幕週の馬場にも関わらず、逃げ馬の勝利が無かったことにも着目しておきたい。とはいえ、基本的には好位でレースを進められる先行馬が有利な馬場状態だと言える。天皇賞・春で狙うは、先行力があり、高速馬場にも対応できる馬を狙うのが良さそうだ。
自信を持って推奨する
本命はパフォーマプロミス。今の京都競馬場の馬場状態がぴったりなのではないかと考える。以前は高速馬場よりは少し時計と上がりを要する馬場が合っているかと思っていた。しかし、それを覆したのが昨年のアルゼンチン共和国杯だ。時計は2:33.7と平凡なものだったが、使った上がりは32.6とこれまでの同馬とは見違えるほどの末脚だった。
さらにさかのぼること約半年前の目黒記念では、3着に敗れているものの走破タイム2.29.8は優秀。上がりも34.2とまとめており、東京の2500mというスタミナを要求される条件での好走歴は見逃せない。7歳という年齢、初距離と不安要素はあるが、馬場適性からは自信を持って推奨したい。
馬場状態から見た対抗評価にはフィエールマンを取り上げる。昨年の菊花賞馬で長距離適性は十分。しかし、本質的には3200mが合っているタイプではなく、このメンバーに入ればスピードタイプだと分類できる。そうしたことからも、今の高速馬場は同馬にとって味方となるだろう。
さらに、中団より前目でレースを組み立てられるということも大きい。前走のAJCCでは、体調は万全には映らなかっただけに、前走より体調面でアップしているのは間違いないだろう。
以下、菊花賞3着馬でステイヤーとしての素質が高そうなユーキャンスマイル、安定感抜群のエタリオウも押さえておきたい。馬券は平成の競馬史を彩ったサンデーレーシングの勝負服、2頭から3連複で流してみる。
