クラシック本番では取捨に迷うレース結果に SPAIA予想陣の結果とともに振り返る

ⒸSPAIA
女王が堂々の押し切り勝ち
まずはチューリップ賞から。断然の一番人気ダノンファンタジーは昨年の阪神JF(GⅠ)の覇者。女王がどのような走りを見せるのかに注目が集まった。レースはオーパキャマラードがハナを主張する展開となった。ここで苦しくなったのが3番人気のメイショウショウブ。ハナをうかがう構えだったが、少し出遅れたことでオーパキャマラードに前をカットされてポジションが悪くなってしまった。これが最後まで響いて9着に敗れた。
オーパキャマラードが淡々と逃げて、各馬勝負どころまでほとんど動かず。直線に入ると一瞬ダノンファンタジーの進路が狭くなり、追いだしが遅れた。外からスムーズな競馬をしたドナウデルタが押し切るかと思ったが、そこは女王の意地。ダノンファンタジーがしっかり前を捉えて押し切った。
粘り込みを図ったドナウデルタは健闘むなしく4着。2、3着には後ろから競馬をしたシゲルピンクダイヤとノーブルスコアが入り、単勝130円の馬が勝ったのにも関わらず、3連単は万馬券と馬券的には小波乱の決着だった。なお、上位3頭には桜花賞への優先出走権が与えられた。
予想はハズレ。前走2着の馬の成績がよかったので、ブランノワールを狙ったが、結果は6着に終わった。
2着のシゲルピンクダイヤは8枠のピンクの帽子。チューリップ賞ということで、チューリップの色の種類にあるピンクダイヤと心では思ったのだが、データ予想ではこの馬を推奨することができなかった。冗談はさておき、このレース内容なら、桜花賞でもダノンファンタジーは買わなければならないだろう。ただ、2、3着は流れが向いた感はあるので、取捨に迷うことになりそう。
【チューリップ賞】桜花賞前哨戦がいよいよ開幕 馬券的に狙うなら相手に前走2着馬を!
スピードは本物 モズスーパーフレア
オーシャンステークスは勝った馬が強すぎた。モズスーパーフレアは何が何でもハナを主張。後続を引き離し、前半32.3秒で通過。さすがに飛ばしすぎかと思ったが、何のその。そのまま逃げ切ってしまった。実力はもう本物と認めざるを得ない。2着のナックビーナスは勝ち馬を射程圏に入れてうまく競馬をしたが、相手が強すぎた。3着には森田厩舎3頭出しの1頭、ダイメイフジが入った。この森田厩舎は中山芝1200mの成績がよく、今後覚えておきたい厩舎だ。
予想は馬連が的中。荒れそうで荒れなかった今年のオーシャンSとなった。上位2頭は強い競馬をしており、今後も楽しみだ。
3度目の正直にかけるナックビーナス 馬場状態から見たオーシャンS
弥生賞の結果は皐月賞の予想を難しくさせる
雨の中行われた弥生賞は波乱の展開に。ラストドラフトが逃げ、淡々と逃げて直線へ。ペースはそれほど速くなかったが、メイショウテンゲンが4角で強気に上がり、押し切った。2着には一頭目立つ足で追い込んだシュヴァルツリーゼ、3着は後ろでじっくり構えたブレイキングドーンが入った。

ⒸSPAIA

ⒸSPAIA
メイショウテンゲンの鞍上、池添謙一騎手は検量室前でお馴染みとなったガッツポーズを披露。そして開口一番、「道悪が良かった」と満面の笑みで話していたのが印象的だった。
母のメイショウベルーガも3歳時に函館競馬場の不良馬場で強いレースを見せていた。その遺伝子は同馬にもしっかりと受け継がれていた。皐月賞本番で参考になるか微妙だが、道悪馬場になれば怖い存在になるだろう。
予想は血統だけ見れば勝ち馬を選べたレース。着眼点は間違っていなかった。
《関連データ》【チューリップ賞・弥生賞】過去の傾向から見えてきたディープ産駒の取捨は?
