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【中京記念回顧】ラヴァンダが完勝で重賞2勝目 レコード決着で示した進化

2026/08/17 10:30
勝木淳
2026年中京記念、レース結果,ⒸSPAIA

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進化を続けるラヴァンダ

サマーマイルシリーズ第3戦・中京記念はラヴァンダが制し、重賞2勝目。2着ミニトランザット、3着サトノシャイニングで決着した。

中京芝1600mはスタートしてすぐに2コーナーに突入するコースのため、なかなかペースが上がりにくい構造になっている。今年は先手候補がリリージョワを除いて中距離型だったこともあり、速くならない公算は高かった。

案の定、前半800mは45.9と数字上は速くなかったが、極端なラップの落ち込みはなく、12.6-11.0-11.2-11.1-11.0-11.1-11.3-11.8とスキのない競馬になった。序盤から急坂を越える終盤まで11秒台前半が続き、それも11.0、11.1と続いた。

ずっと速いラップを刻んでいかなければ上位には加われない。勝ち時計1:31.1のレコード決着も価値あることだが、これほどハイレベルなラップとなると、最後に上位に顔を出せる馬は限られてくる。

勝ったラヴァンダは、この手の締まった流れが得意だ。序盤から中盤にかけて少し促されていたのは馬群に入ったからで、脚は十分たまっていた。ストライドが大きく、馬群に入ると自分のリズムで走れない面をもっていたが、今回はどうにか克服できた。これも今後に向けて大きかったのではないか。

高速決着への強さも加わり、今回は完勝。最後の直線も馬群を抜け出す形になったが、これもラヴァンダにとっては大きく、常に大外に出す形をとらなくてよくなる。競馬の形が広がってきた印象だ。

中京芝は多少、内が荒れてきたものの、高速決着が頻発する絶好の状態。こういった馬場でレコード決着となると、距離ロスをしてしまうと物理的に届かない。ラヴァンダの勝ち筋は見事で、さすがは岩田望来騎手といったところ。継続して騎乗してきたラヴァンダの特性を理解した上で、この競馬で結果を残せたとなると、一層、自信が深まったのではないか。

秋はマイル路線だろうか。昨年のマイルチャンピオンシップでは16着と大敗したが、今回の競馬を見る限りはGⅠで上位にきてもおかしくない。母の母は桜花賞4着ゴッドインチーフ。プリモディーネに敗れてから27年。孫が悲願を成し遂げてくれるのではないか。


距離を詰めて見直したい3歳牝馬2頭

2着ミニトランザットは直線で進路を内に切りかえて猛然と伸びてきた。3歳時にチャーチルダウンズC3着がある実績馬で、ここにきてらしさを取り戻してきた。

進路を切りかえる場面で勝ち馬とは差を開けられたものの、今後に向けて意義ある2着だったのではないか。広いコースの決め手比べならおもしろい。

3着サトノシャイニングは昨年の毎日王冠以来、約10カ月ぶりの競馬ながら1番人気に推された。当然、実力を認めてのものだが、ちょっと押し出された感もあった。

レースでは休み明けを感じさせる面をみせたものの、ゴール前では迫力ある末脚をみせた。最後の伸びはさすが重賞ウイナーといったところ。初のマイル戦で結果的に差しに回ったが、それが新たな面を引き出したともいえる。この路線も選択肢に入ったのではないか。元来、折り合い面に課題を残す馬で、目標になりやすい1800mよりいいかもしれない。

逃げたリリージョワ、好位にいたナムラコスモスの3歳勢は14、15着とそろって大敗した。斤量有利だっただけに少し残念。だが、ラップをみれば大変厳しい構造だっただけに、いまはまだまだ力がつき切っていない印象だ。もっとスピードを押し出せる舞台がいいかもしれない。


2026年中京記念、レース回顧,ⒸSPAIA


《ライタープロフィール》
勝木 淳
競馬を主戦場とする文筆家。競馬系出版社勤務を経てフリーに。優駿エッセイ賞2016にて『築地と競馬と』でグランプリ受賞。主に競馬のWEBフリーペーパー&ブログ『ウマフリ』や競馬雑誌『優駿』(中央競馬ピーアール・センター)にて記事を執筆。Yahoo!ニュースオーサーを務める。『名馬コレクション 芦毛の怪物たち』(ガイドワークス)に寄稿。

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