【北九州記念】葵S1着デアヴェローチェは「斤量」で明暗くっきり 連覇狙うヤマニンアルリフラは巻き返し狙う

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人気も年齢もバラバラな難解重賞
夏の小倉は2週目に入る。開催は4週間と短く、その分、重賞も九州産限定戦もかなりぎゅっと詰め込まれている。2週目はサマースプリントシリーズの北九州記念、そして4週目にサマー2000シリーズ小倉記念が行われる。
どちらもハンデ戦だが、特に北九州記念は高速決着が定番の小倉芝1200mであり、ハンデ差の影響を受けやすい。向正面を緩やかに下り、スパイラルカーブの3、4コーナーを経て、平坦の直線に入るレイアウトは馬場がよければ前後半とも速い。スピードの絶対値を競う舞台としてこれ以上ないコースだ。データは過去10年分を使用する。

1番人気は【1-3-1-5】勝率10.0%、複勝率50.0%と半々だが、2番人気【0-0-1-9】複勝率10.0%はもっと厳しい。3番人気も【2-2-1-5】勝率20.0%、複勝率50.0%なので、上位人気決着はまずない。
5番人気【2-1-1-6】勝率20.0%、複勝率40.0%、8番人気【2-0-0-8】勝率、複勝率20.0%が目立つぐらいで、人気の偏りはほぼない。10番人気以下は【1-1-3-78】勝率1.2%、複勝率6.0%で目立つわけではなく、本当に人気は散らばっている印象だ。

ハンデ戦でもあり、なおさら斤量差がいきる3歳が【2-1-3-17】勝率8.7%、複勝率26.1%と結果を残すも、確率では4歳が【3-1-3-19】勝率11.5%、複勝率26.9%と一歩リードしている。
とはいえ、5歳【1-6-1-43】勝率2.0%、複勝率15.7%、6歳【3-1-3-38】勝率6.7%、複勝率15.6%も数字を残しており、人気と同じくデータの偏りがない。人気や年齢といった項目で傾向がつかめないあたりにこのレースの難しさを感じる。
葵S組は着順と53キロが目安
葵S1着デアヴェローチェが出走予定。3歳重賞好走馬のハンデは注目だろう。ちなみに葵S1着馬は過去10年で3頭が出走。いずれも牝馬で54、53、53キロだった。

前走との斤量比をみると、増減なし【4-2-4-60】勝率5.7%、複勝率14.3%、今回増【2-6-3-15】勝率7.7%、複勝率42.3%、今回減【4-2-3-68】勝率5.2%、複勝率11.7%。斤量増の数字がいいが、そもそも分母が圧倒的に少ない。ハンデ戦で斤量が増えるということはハンデキャッパーに実績、近況を認められた証で、そこは素直に評価しよう。
斤量増のうち前走重賞は【2-4-2-9】だが、ほぼサマーシリーズ【2-3-1-6】。7月1週目に移ったため、ほぼこのゾーンは存在しない。
また、人気馬が中心であり、やはり斤量増はチェックしないといけない。とはいえ、数が圧倒的に少なく、ほぼ斤量減か増減なし。その傾向はしっかりとらえたい。
特に穴は斤量減で単勝回収値は237と高い。昨年の1、3着はヤマニンアルリフラ、アブキールベイのほかに、2年前の16番人気3着モズメイメイ、その前の9番人気3着ストーンリッジも斤量減だった。

斤量減の注目は葵Sだ。まず格付け前の同レース(重賞)はオープン特別に含まれており、これを一つにまとめると【1-1-1-7】勝率10.0%、複勝率30.0%。着順の内訳は明確で、1着【1-1-1-1】、2着以下【0-0-0-6】。好走3頭は53キロ以下、唯一凡走した23年モズメイメイは54キロを背負い、10着だった。
55キロで葵Sを勝ったデアヴェローチェは相手関係を考慮し、53キロで出走できるようなら有力といっていい。
増減なし組のうち前走がオープン・Lだった馬は【1-1-1-24】。好走サンプルは決して多くないが、3頭中2頭が前走福島だった。16年8番人気1着バクシンテイオー、19年5番人気3着アンヴァルは前走が福島芝1200mで3、2着と好走していた。
反対に4着以下だと【0-0-0-8】。好走+ハンデ据え置きがパターン。モルガナイトSをハンデ54キロで勝ったサウンドモリアーナは斤量が増えるかどうか。仮にハンデが増えたとしても、斤量増、前走オープン・L1着馬は【0-2-1-5】複勝率37.5%と悪くない。連軸向きではないか。

ライタープロフィール
勝木 淳
競馬を主戦場とする文筆家。競馬系出版社勤務を経てフリーに。優駿エッセイ賞2016にて『築地と競馬と』でグランプリ受賞。主に競馬のWEBフリーペーパー&ブログ『ウマフリ』や競馬雑誌『優駿』(中央競馬ピーアール・センター)にて記事を執筆。Yahoo!ニュースオーサーを務める。『名馬コレクション 世界への挑戦』(ガイドワークス)に寄稿。
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