【かしわ記念回顧】完璧な仕上げ、完璧な騎乗…ウィルソンテソーロのGⅠ級3勝目に垣間見た陣営の執念

ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)
惜敗続きに終止符を打つ
5日に船橋競馬場で行われたかしわ記念(JpnⅠ・ダート1600m)は川田将雅騎手が騎乗したウィルソンテソーロが勝利。2024年のJBCクラシック、25年のマイルチャンピオンシップ南部杯に続いてのGⅠ級3勝目をあげた。
2走前のチャンピオンズカップはゴール前強襲もダブルハートボンドにハナ差及ばずの2着。前走のフェブラリーステークスもコスタノヴァから半馬身差の2着と、安定感のある走りを披露しながら勝ち切れない悔しいレースが続いていた。
今回も好メンバーが揃い、3走前のJBCクラシックで敗れているミッキーファイトが単勝1.7倍と抜けた支持を集め、コスタノヴァが4.8倍の2番人気、それに続く5.0倍の3番人気という評価。それでも川田騎手は「いつも素晴らしい状態で競馬場に来てくれるんですけども、今日はさらに疲れもなく、とてもフレッシュな状態で具合の素晴らしさを感じる返し馬でした」と振り返ったように、手応えを感じながら挑んだ一戦でもあった。
レースは川崎のベアバッキューンがすんなりとハナを切り、2番手の外にナチュラルライズがぴったりと続いたことで前半800mの通過が47.8(12.1-11.7-11.8-12.2)、後半が50.8(12.6-12.7-12.7-12.8)とタフな流れとなるなかで、ウィルソンテソーロは5番手の真ん中を追走する。
勝負所を迎えても前にいたミッキーファイトをマークしながら運び、冷静に追い出しのタイミングを図っていた川田騎手は、ワンテンポ待つ形で4角から直線に入るところでゴーサインを出し、直線に入ったところでは外へ進路をとった。
残り100mを切ったところからは、内に切れ込んでいったミッキーファイトと馬体を併せての追い比べに。最後はクビ差で制し、ここ2戦続いた惜敗に終止符を打った。勝ちタイムは1:38.6(良)での決着だった。
完璧に仕上げた高木登厩舎、そして完璧に乗った川田騎手。ウィルソンテソーロを勝たせたいという陣営の強い思いが、この結果に結びついたと言っていいだろう。
ミッキーファイトは休み明けの影響もあったか
昨年は帝王賞、JBCクラシックとGⅠ級で2勝をあげ、年末の東京大賞典2着以来の出走だったミッキーファイト。スタートで大きく躓く場面もあったが、道中は3番手の外を追走した。
直線に向いて内にモタれたところを見ると、休み明けの影響があったのかもしれない。久しぶりのマイル戦出走となったが、距離自体は全く問題なく対応できていたように感じる。敗れはしたが、次走はさらに状態を上げてきそうだ。
ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)
3着ロードフォンスも、道中はミッキーファイトと並んで3番手のインコースを追走した。終始ロスなく立ち回ったが、結果的に2着から2馬身半差。戦績からもマイル戦より1400mに適性が高いタイプのように感じるが、ここでも地力は証明した。
フェブラリーSを制して挑んだコスタノヴァは、スタートで大きく出遅れ。そこから巻き返したが、この馬らしい末脚は発揮できず、4着に終わった。
《ライタープロフィール》
三木俊幸
編集者を経てフリーランスとなる。現在はカメラマンとしてJRAや地方競馬など国内外の競馬場でレースシーンを撮影しながら、執筆活動も行っている。
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