【皐月賞】「東京芝1800mを後半4F46.0秒以下で勝った馬」は複勝率100% データで導く穴馬候補3頭

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データで見る「穴候補3頭」
今週は牡馬クラシックの第一冠・皐月賞が行われる。今年は有力馬の戦線離脱も少なく、朝日杯FSの勝ち馬カヴァレリッツォも参戦。高いレベルで、近年稀に見る混戦模様となっている。
各所の想定オッズを見ると、例年なら上位人気でもおかしくない戦歴の馬たちがちらほら伏兵扱いに甘んじている。予想のしがいがありそうだ。様々な切り口のデータを駆使して3頭の穴候補を導き出した。
しばしば穴を出す「弥生賞上がり3位以下馬」 アドマイヤクワッズ
1頭目はアドマイヤクワッズ。昨年のデイリー杯2歳Sではカヴァレリッツォとマッチレースの末にレコード勝ちを収めた実力馬だ。前走は弥生賞で初の2000mに挑戦し、先行策から0.1秒差3着だった。

過去10年の皐月賞において「弥生賞の4着以内馬」は【1-5-2-23】複勝率25.8%、複回収率115%。近年は世代の超一線級が共同通信杯や2歳GⅠからの直行を選ぶのが主流になってきたが、同コースで経験を積みつつ叩いてきた馬は水準以上の馬券妙味がある。
上記のうち、弥生賞で4角2番手以内だった馬は【0-4-0-8】複勝率33.3%、複回収率144%。また、上がり2位以内を出した馬が【0-1-1-14】同12.5%と振るわず、むしろ上がり3位以下だった馬が【1-4-1-9】同40.0%、複回収率218%とよく走るのも特徴的だ。
弥生賞はほとんどの年で本番よりペースが緩く、そして少頭数。ゆったりと脚を溜めてスパっと切れる差し馬が届きやすい。一方、皐月賞は多頭数かつ流れも速い。テンからポジションを取りに行きつつ、そこで耐久する資質が求められる。
そのため、弥生賞で前に行けた馬、キレで見劣った馬が本番で穴を開ける傾向にあるのだろう。そのイメージにちょうど合致するのがアドマイヤクワッズだ。
冒頭で述べた通りカヴァレリッツォには一度勝っており、朝日杯FSでは4角で内から6~7頭目を回るロスがありつつもリアライズシリウスに先着した。
前走はクラシックへの賞金も足りていた立場で、あくまで休み明けのひと叩き。そこを0.1秒負けただけで人気急落とあらば、狙わない手はない。
東京芝1800mに関する「複勝率100%データ」 パントルナイーフ
2頭目はパントルナイーフ。これが5か月ぶりの実戦になる。前走の東スポ杯2歳Sは1:46.0の好タイムで勝利。ラスト4F11.5-11.0-11.2-11.3という後半ラップも極めて優秀だった。
その東スポ杯2歳Sや共同通信杯も今や「東京芝1800mをいい内容で勝つこと」がクラシックで活躍するための登竜門と言っても過言ではない。

実際、過去10年の皐月賞でも「東京芝1800mで勝利歴がある馬」は【6-3-4-17】複勝率43.3%の好成績だ。さらに踏み込んで「東京芝1800mで後半4F46.0秒以下のレースを勝った馬」に絞ると【5-3-2-0】で衝撃のオール複勝圏内を記録している。
ダノンキングリー、コントレイル、エフフォーリア、ジオグリフ、イクイノックス、ソールオリエンス、タスティエーラ、ジャスティンミラノ、クロワデュノール、マスカレードボールがことごとく好走した。
今年は2頭いる。リアライズシリウス(共同通信杯で後半4F46.0秒)とパントルナイーフだ。ここではより人気がなさそう&数字で上回るパントルナイーフをピックアップした。
2歳戦での「後半4F45.0秒」は東京での史上最速。また、新潟と1200m以下の短距離戦を除く最速記録でもあった。「終わってみれば1強」となる可能性すら秘めている。
岩田康誠×福永祐一タッグは複回収率205% アスクエジンバラ
ラストはアスクエジンバラを取り上げる。管理するのは福永祐一調教師。鞍上はサウジアラビアRCから5戦続けての騎乗となる岩田康誠騎手だ。

この岩田康誠騎手×福永厩舎がかなりの好相性だ。通算成績【3-6-4-10】で、複勝率56.5%は福永厩舎が10回以上起用したジョッキーのなかでは1位。武豊騎手や川田将雅騎手のそれより高い。しかも複回収率205%と馬券的にもありがたい。
継続騎乗に限れば【1-4-3-4】複勝率66.7%、複回収率230%。中山は【2-2-1-1】で、サンプルは少ないが複勝率83.3%をマークしている。
アスクエジンバラ自身、岩田康騎手が騎乗するようになってからメキメキと力をつけており、ホープフルSは一時先頭の場面を作った3着だった。
スプリングSも残り1000mから11.3-11.4が入る非常に早仕掛けの展開で、もう一列後ろの馬に差されたが勝ちに等しいタイム差なしの2着だった。派手さはないが決して侮れない。
《ライタープロフィール》
鈴木ユウヤ
東京大学卒業後、編集者を経てライターとして独立。中央競馬と南関東競馬をとことん楽しむために日夜研究し、Xなどで発信している。好きな馬はショウナンマイティとヒガシウィルウィン。
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