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【阪神牝馬S】カムニャック、エンブロイダリーら4歳が中心も…「レース間隔」には要注意

2026/04/05 18:00
勝木淳
過去10年のデータから見る阪神牝馬S,ⒸSPAIA

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好走は上位人気、人気薄半々

春はマイル、秋は中距離。牝馬戦線は半年で大きく適性が傾く。適性を重視する昨今、どちらも挑戦するパターンは珍しく、顔ぶれはかなり変わる。

その視点でみると、オークス馬カムニャックが阪神牝馬ステークスに出走してくるのは注目に値する。この先、ヴィクトリアマイルへ向かうのか、それとも安田記念なのか。それとも、その先の宝塚記念をみているのか。

具体的な目標はまだよくわかっていないが、もしもマイルで結果を残せたなら、マイルも中距離も、どちらもこなす牝馬へと成長する道もみえてくる。一年を通じて牝馬路線の主役になるのか。阪神牝馬Sは試金石といっていい。データは過去10年分を使用する。


人気別成績,ⒸSPAIA


1番人気【3-2-1-4】勝率30.0%、複勝率60.0%や2番人気【2-1-1-6】勝率20.0%、複勝率40.0%など上位人気が好走のおよそ半数を占めており、人気馬たちはある程度結果を残す。

いいかえれば、半数は人気薄であり、8番人気【0-0-2-8】複勝率20.0%や9番人気【2-0-2-6】勝率20.0%、複勝率40.0%だけでなく、10番人気以下【0-3-1-38】複勝率9.5%など伏兵も割って入ってくる。

外回りらしく上位人気中心でいいが、馬券には伏兵もしっかり忍ばせ、好配当を狙いたい。春の牝馬は思わぬ凡走も好走もある。


年齢別成績,ⒸSPAIA


年齢別では4歳【6-7-5-40】勝率10.3%。複勝率31.0%がトップ。マイル重賞らしく若い馬から評価していく考えは悪くない。

ただし、5歳【3-3-2-42】勝率6.0%、複勝率16.0%のほかに6歳も【1-0-3-14】勝率5.6%、複勝率22.2%と走る。3着3頭は5番人気、9番人気、11番人気でベテランの人気薄は要注意だ。

4歳重視でいいが、4歳一辺倒だととり逃す可能性も。年齢によって人気を落とすなら、むしろ買い目に取り込みたい。


中4~8週に注目

カムニャック以外にも、アスコリピチェーノやエンブロイダリーといったGⅠ馬も参戦する。マイルから2000mを守備範囲とする2頭にとって、ヴィクトリアマイルはかっこうの舞台。それゆえに、本番前のひと叩きというニュアンスも見え隠れする。

さらにマイルで結果を残したカピリナ、東京新聞杯2着ラヴァンダは昨年8番人気3着。格上挑戦で結果を残した舞台であり、今年は前進も期待できる。


前走クラス別成績,ⒸSPAIA


前走GⅠは【1-2-0-10】勝率7.7%、複勝率23.1%。前走秋華賞【0-0-0-2】、エリザベス女王杯【0-0-0-3】と秋の牝馬路線以来だった馬の好走はない。数が少ないので、サンプルとして頼れるかどうか微妙な線も、やはり距離転換は簡単ではなさそうだ。

といっても有馬記念【1-1-0-2】、ジャパンC【0-1-0-1】と牡馬相手の中長距離からは好走馬が出る。単純に間隔が開きすぎるという側面もあるか。

前走GⅢは【5-6-6-52】勝率7.2%、複勝率24.6%だが、ここは取り扱いに注意。旧京都牝馬Sが【2-2-2-20】とサンプルの約1/3を占めている。ちなみに、京都牝馬Sにかわった愛知杯は昨年【0-0-0-3】だ。

注目するなら、東京新聞杯【2-1-1-6】勝率20.0%、複勝率40.0%だろう。1着【1-0-1-0】、6~9着【1-1-0-1】なので、勝つか負けるか極端。2着馬は【0-0-0-3】で、昨年もボンドガールが1番人気5着だった。牡馬相手にマイル重賞を勝ち切るほどの実力があればいいが、惜敗馬は再度好走できる状態にもっていくのが難しいようだ。


レース間隔別成績,ⒸSPAIA


状態面をキープする難しさは、牝馬について回る課題の一つ。そこで間隔別成績を出してみると、中3週【1-0-2-16】勝率5.3%、複勝率15.8%より間隔を詰めて使うと、成績がかなり落ちる。

目安は中4~8週【8-4-4-47】勝率12.7%、複勝率25.4%。適度な間隔の出走がよく、外厩を駆使しながらある程度続戦できる状態をキープできれば好走する可能性も高まる。

対して中9~24週は【1-6-4-26】勝率2.7%、複勝率29.7%。実績馬の休み明けもこのゾーンに入り、これらが“勝てはしないが好走する”というパターンをつくっているが、ある程度休ませ、疲れをとる馬たちが多いため、立て直しが難しいという側面もある。


過去10年のデータから見る阪神牝馬S,ⒸSPAIA


《ライタープロフィール》
勝木 淳
競馬を主戦場とする文筆家。競馬系出版社勤務を経てフリーに。優駿エッセイ賞2016にて『築地と競馬と』でグランプリ受賞。主に競馬のWEBフリーペーパー&ブログ『ウマフリ』や競馬雑誌『優駿』(中央競馬ピーアール・センター)にて記事を執筆。Yahoo!ニュースオーサーを務める。『サラブレッド大辞典』(カンゼン)に寄稿。

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