【日経新春杯】京都2400m最高値「173」の人気薄に熱視線 タイム評価が見つける激走馬

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時計の真価を測る「タイム評価」
2026年の古馬中長距離戦線を占う重要拠点、第73回日経新春杯(GII)。4歳世代の新興勢力と実績ある古馬が激突するこの一戦において、多くの視線は菊花賞4着のゲルチュタールなどの4歳馬や本格化の兆しをみせるシャイニングソードなどに注がれている。
しかし、真に狙うべきは表面的な近走成績ではなく、数字によって裏付けられた潜在能力の高さだ。SPAIA独自の指標「タイム評価」を用いた分析は、ある一頭の実績馬が持つ、この舞台における優れた適性を浮き彫りにした。
競馬における走破タイムは、馬場状態やペースによってその価値が大きく変動する。例えば、高速馬場での好タイムと、時計のかかるタフな馬場でのタイムを単純比較することはできない。そこで生み出されたものが「タイム評価」という指標である。これは「走破タイム」と、その開催日やコース状況における「タイムの出やすさ」を複合的に算出し、パフォーマンスの真の価値をスコア化したものだ。
数字が大きければ大きいほど価値が高いことを示すこの指標を用いれば、開催場や距離、馬場差を問わず、異なるレースに出走した馬たちの能力を均一に比較できる。レコード決着のような派手な数字に惑わされることなく、純粋なパフォーマンスの質を見極めることができるのだ。
データが証明する「176」のポテンシャル
このタイム評価において、今回の日経新春杯で人気薄が予想されながらも優秀な数値を記録している馬がいる。長期休養からの復帰戦を迎えるサトノグランツだ。
サトノグランツの「最高タイム評価」は「176」。これは、今回有力視されているゲルチュタールの最高値「175」を上回り、サトノグランツが発揮できるパフォーマンスがいかに高いかを示している。
さらに注目すべきは、今回の舞台となる「京都芝2400m」におけるタイム評価である。サトノグランツはこの条件においても「173」というメンバー中の高スコアをマークしており、これはコース適性の高さを表している。また、「芝2400m」全般での評価も「176」と、距離適性に関しても疑いの余地はない。
コース傾向の観点からも、サトノグランツには追い風が吹いている。京都芝2400m(外回り)で行われた日経新春杯の過去データを見ると、優勝馬6頭中5頭が「1~5枠」から出走しており、3着以内に入った延べ18頭中12頭も5枠までの馬が占めている。
長丁場ながらも内目をロスなく立ち回れる枠が有利な傾向にある中、サトノグランツは馬番2番という絶好の内枠を引き当てた。データ上、最も好走確率の高いゾーンに入ったことは、大きな強調材料だ。
淀のターフに上がる復活の狼煙
懸念材料がないわけではない。今回は約11か月という長期休養明けの実戦となり、トップハンデとなる58.5kgの斤量を背負うことになる。レース勘の欠如や、最後の急坂での斤量の影響はリスクとして存在する。
しかし、陣営は「今が完成形」と自信をのぞかせている。サトノグランツの持ち味であるスタミナとパワーは、タフな京都2400mにおいてこそ真価を発揮すると結論付けられているのだ。鞍上にはT.ハマーハンセン騎手を迎え、管理する友道康夫厩舎が送り出すこの布陣は、復活への並々ならぬ決意を感じさせる。
有力馬に目を向けると、ゲルチュタール、シャイニングソードなど4、5歳馬が高く評価される一方で、サトノグランツは実績最上位ながらもハンデと休養明けを理由に「連対候補」という位置づけに留まっている。タイム評価が示す「176」というポテンシャルと、京都2400m適性「173」、そして内枠有利のコース傾向が合致した今、オッズ妙味は極めて高い。
