【七夕賞】“黄金世代”の菊花賞4着馬、6歳の大器ドゥラドーレスは消し! ハイブリッド式消去法
八木遊

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5つのデータから絞れた馬は?
今回は日曜に福島競馬場で行われるハンデ重賞・七夕賞を予想する。いつも通り過去10年のデータを用いて、複勝率10%未満の「凡走データ」を5つピックアップ。当てはまった馬を消していく。
『前走1800m』×『6歳以上』★0.0%★
まずは前走距離に注目した。取り上げたいのは、今回より1ハロン短い「1800mを走っていた馬」。ほとんどがエプソムカップ経由の馬だが、過去10年で【2-1-0-31】(複勝率8.8%)という成績が残っている。
これだけで消去対象の複勝率10%未満となるが、ハイブリッド式ではこれに別のデータを掛け合わせる。今回は「6歳以上」という条件だ。この組み合わせはのべ21頭いたが、すべて4着以下に敗れている。
今年は以下の5頭がこのデータに当てはまった。ドゥラドーレスは6歳とはいえ、キャリア10戦とまだフレッシュ。前走のエプソムCも最後の直線で豪快に脚を伸ばして2着に食い込んでいる。ただし、ゲート難を抱えており、出遅れる確率は高い。直線の短い福島で後手を踏めば致命傷になりかねず、消しという判断を下す。
【今年の該当馬】
・オニャンコポン
・ギャラクシーナイト
・ショウナンマグマ
・ドゥラドーレス
・リフレーミング
『今回距離延長』×『SS系(ディープインパクト系を除く)』★0.0%★
2つ目も前走距離に関するデータを取り上げる。採用するのは「距離延長組」だ。過去10年の成績は【4-1-2-39】(複勝率15.2%)だが、【2-0-2-8】(同33.3%)の前走1600m組が成績を押し上げている。
ただし、そのなかで「ディープインパクト系を除く父サンデーサイレンス系の馬」だと、16頭すべてが馬券圏外に消えていた。
今年は前走でマイルを走っていたセブンマジシャンとマテンロウオリオンがこの条件に当てはまった。強烈な末脚を持つ両馬だが2000mは若干長い。栗東から福島への長距離輸送もマイナス材料とみて消去する。
【今年の該当馬】
・セブンマジシャン
・マテンロウオリオン
『前走中央開催』×『前走4角2番手以内』★4.0%★
続いては前走開催場所に注目した。本レースがローカル重賞ということもあってか、「前走ローカル組」が【1-6-5-32】(複勝率27.3%)と好走が目立つ。一方で、「前走中央組(東京・中山・阪神・京都)」は【9-4-5-87】(同17.1%)と度数は多いもののやや分が悪い。
特に苦戦しているのは、「前走で4角を2番手以内で通過していた逃げ先行馬」。過去10年で25頭いたが、【1-0-0-24】(同4.0%)という成績が残っている。
今年は消去済みのギャラクシーナイトのほか、コスモフリーゲンとニシノレヴナントがこのデータに当てはまった。コスモフリーゲンはこれが重賞初挑戦となるが、オープンへの昇級初戦で56kgはやや見込まれたか。メンバーレベルが一気に上がる今回は見送りたい。
【今年の該当馬】
・(ギャラクシーナイト)
・コスモフリーゲン
・ニシノレヴナント
『キャリア17戦以下』×『前走から斤量減』★5.6%★
4つ目のデータは、キャリアと前走からの斤量増減に注目した。取り上げるのは、ずばり「キャリア17戦以下」かつ「前走から斤量減の馬」だ。
過去10年で18頭が該当し、【0-0-1-17】(複勝率5.6%)と振るわない。唯一馬券に絡んだのが、2020年に6番人気で3着に好走したヴァンケドミンゴだった。
今年このデータに当てはまったのは、消去済みのコスモフリーゲンとダンテスヴューの2頭。ダンテスヴューの54kgの斤量は魅力だが、前走がキャリア17戦目で消去データに引っかかった。
【今年の該当馬】
・(コスモフリーゲン)
・ダンテスヴュー
『非社台系生産』×『前走馬体重460kg以下』★7.1%★
最後は生産者別データと馬体重の組み合わせで締めくくりたい。対象は「小柄な非社台系生産馬」だ。
具体的には「前走馬体重が460kg以下だった馬」。過去10年で【0-0-1-13】(複勝率7.1%)という成績が残っている。
今年このデータに当てはまったのは、前走3勝クラスで8着に敗れたドラゴンヘッド。斤量はメンバー最軽量の52kgと恵まれたが、さすがに馬券圏内は厳しいか。
【今年の該当馬】
・ドラゴンヘッド
5つの消去データを終えて残ったのはシリウスコルト、シルトホルン、バラジ、パラレルヴィジョンの4頭となった。
この中から、本命候補には福島民報杯と新潟大賞典を連勝中のシリウスコルトを挙げたい。今回はトップハンデ58.5kgを課されたが、今の充実ぶりならそれも跳ね返せるとみた。重いハンデが嫌われて人気を落とすようなら、絶好の狙い目となりそうだ。
買い目は本命馬の単複と、ほか3頭へのワイド流し。そしてシルトホルンとバラジのワイドも押さえておく。
《ライタープロフィール》
八木 遊
野球兼競馬ライター。スポーツデータ会社やテレビ局の校閲職などを経てフリーに。2023年8月から長期休養に入っていたが、24年6月に再開。今年はワイドを中心にコツコツ的中を狙う。
◆前回の結果◆
<北九州記念>
◎クラスペディア(6番人気、17着)
〇アブキールベイ(7番人気、3着)
▲メイショウソラフネ(4番人気、13着)
・買い目
◎ 単勝(不的中)
◎ 複勝(不的中)
◎○▲ ワイドボックス(不的中)
◎-○ 馬連(不的中)
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