【エンプレス杯】4勝の「5枠」などオーサムリザルトに好データ集中 相手はアンモシエラ、テンカジョウ
菊池敬太

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上半期の牝馬頂上決戦
14日に川崎競馬場でエンプレス杯(ダート2100m・JpnⅡ)が実施される。昨年から5月に施行時期が移り(もともとは2月下旬から3月上旬開催)、ダート古馬牝馬路線の上半期頂上決戦として位置付けられた。
連覇に挑むオーサムリザルトを筆頭に、JBCレディスクラシックの覇者アンモシエラ、当レースと同じ舞台の関東オークスを制したアンデスビエント、北海道のサンオークレアなどJRAと地方から好メンバーが集結。まずは予想の前に過去10年のレース傾向を振り返ってみよう。


過去10年の人気を見ると、1番人気が【7-2-1-0】と勝率、連対率、複勝率全てトップで、現在5連勝中。2番人気は【2-2-1-5】と連対率は40%、複勝率も50%となっている。また、勝ち馬全てが4番人気以内だった。

所属はJRAが全10勝を含む15連対(栗東12、美浦3)とリード。地方馬は大井が2着5回となっている。

年齢は4歳馬が7連対で、勝率もトップだった。以下5歳馬が6連対、6歳馬が5連対で、7歳馬と8歳馬がそれぞれ1連対だった。
実績面はJRA所属の連対馬15頭中11頭がダートグレードの勝ち馬。地方馬は連対馬5頭中4頭に南関東重賞またはダートグレード、もしくは両方で連対実績があった。脚質では【逃げ4 先行9 差し6 追込1】で、先行馬の活躍が目立つ。

オーサムリザルトが女王の貫禄を示す
◎オーサムリザルト
栗東所属の5歳馬で、昨年のこのレースの覇者。今年も1番人気濃厚だ。昨年秋の米国遠征は出走取り消しとなったが、帰国初戦のクイーン賞は2番手から余力十分に抜け出し、デビューからの連勝を「8」に伸ばした。
連勝中のJRA所属馬は【3-1-0-2】で、前走1番人気のJRA所属馬も【4-2-0-1】と信頼度が高い。また、過去10年で5枠は4勝を挙げている点も魅力だ。無傷の9連勝&連覇の期待は大きい。
◯アンモシエラ
昨年のJBCレディスクラシック(佐賀)を制した栗東所属の4歳馬。前走のフェブラリーステークスは初めてのマイル戦で最下位に敗れたが、東京ダービー3着の実績から2100mに延びるのはプラスだ。
4歳馬は過去10年で5勝を挙げており、連対率、複勝率もトップ。初競馬場でも走り慣れている小回りコースに替わるのは問題なく、自分のリズムで気分良く先行できればチャンスは十分にある。
▲テンカジョウ
栗東所属の4歳馬で、兵庫女王盃、マリーンカップと重賞2勝をマーク。デビューから全て3着以内の安定感を誇っており、兵庫女王盃の内容から小回りにも対応できる器用さが強みだ。前走1番人気のJRA所属馬という点も魅力。持ち味の末脚をフルに生かせれば上位に加わってくる。
ほか、栗東所属のアンデスビエントはひと息の成績が続くが、今回と同じ舞台の関東オークスを制した実績がある。無理なく主導権を握れる内枠は好材料で、マイペースで運べれば馬券に絡んでもおかしくない。
同じく栗東所属のネバーモアは前走の3勝クラスを5馬身差で圧勝。初コースでも小回り向きの器用さがあり、一気に相手が強化されても軽視は禁物だ。
北海道所属のサンオークレアは牝馬重賞で3勝。前走の兵庫女王盃でも4着と上々の走りを見せている。所属データでは割引だが、本馬自身は川崎で12戦9連対と相性が良く、流れがかみ合えば上位争いを演じても不思議はない。
5連対を誇る大井所属のローリエフレイバーは、前哨戦のスプリングヒロインカップを5馬身差で快勝。JRA馬が相手でも得意の長丁場で上位をうかがう。
《ライタープロフィール》
菊池 敬太
サンケイスポーツで南関東競馬を中心に予想とコラムを掲載。近況のレース内容や傾向、データのほか、現場取材などで集めた情報をもとに高配当を狙っている。
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