【ダイオライト記念】「過去10年で7勝」データ合致のグランブリッジが本命 ホクトベガ以来の牝馬Vなるか
菊池敬太

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スタミナと底力が問われる一戦
12日に、船橋競馬場でダイオライト記念(JpnⅡ・ダート2400m)が実施される。連覇に挑むセラフィックコールを筆頭に、昨年の川崎記念2着のグランブリッジ、先月の佐賀記念で重賞初制覇を達成したメイショウフンジン、昨秋のJBCクラシック3着のキリンジ、南関東への移籍初戦となるディクテオンなどが登録している。 国内のダートグレードで最長距離のスタミナ比べにJRAと地方から実績馬が集結した。ここでは、過去10年の傾向を探り、勝ち馬を導き出す。
人気別では、1番人気が【7-0-0-3】、2番人気は【2-2-1-5】と、勝ち馬9頭が2番人気以内で、上位人気の信頼度が高い。続く3番人気は【0-1-7-2】と勝利こそないが、複勝率80.0%とこちらも好成績だ。
所属別では、JRAが連対馬18頭(栗東15、美浦3)と断然リード。地方馬は2022年の優勝馬ノーヴァレンダ(川崎)と、2017年の2着馬ユーロビート(大井)が連対している。
年齢別の連対数では、6歳馬が6連対でトップ。7歳馬が5連対で続き、5歳馬が4連対、4歳馬が3連対、8歳馬が2連対だった。また、2018年以降は7歳以上の優勝はない。
実績面は連対馬20頭中16頭が2000m以上のダートグレードで3着以内があった。前走がGⅠ、JpnⅠ組は7勝をマーク。3着以内に入った地方馬6頭中5頭が前走の重賞で連対していた。脚質は【逃げ6 先行9 差し3 追込2】で、特に逃げ馬は3年連続で連対を果たしている。
グランブリッジが牡馬たちを撃破する
◎グランブリッジ
栗東所属の6歳馬。昨年は川崎記念2着や東京大賞典5着など、牡馬相手にGⅠ級の能力を示した。今回は初の2400m戦だが、折り合いに不安はなく、川崎2100mで【2-2-0-0】と安定しているように左回りの長丁場は合うはず。好データである「前走GⅠ、JpnⅠ組」に合致しており、脚質においても先行、差しと自在に動けるのは大きな強みだ。1996年ホクトベガ以来となる牝馬制覇に期待できる。
◯メイショウフンジン
栗東所属の7歳馬で、前走の佐賀記念で重賞初制覇。最終コーナーを先頭で回った際は【5-2-1-1】と、自分の形に持ち込めればかなりしぶとい。くわえて、逃げ馬が3年連続で連対している点も強調材料だ。本馬自身、当レースでは一昨年に先行して3着に粘っており、コース適性は証明済み。すんなりと逃げられれば簡単には止まらないはずだ。
▲セラフィックコール
昨年の当レースでは好位から力強く抜け出し4馬身差で圧勝した。ここ3戦はGⅠ、JpnⅠで凡走が続くが、前走チャンピオンズC組が2年連続で優勝している点は好材料。相手関係が緩和され、実績のある舞台に替われば1年ぶりの勝利に手が届いてもいい。
ほか、アウトレンジは2走前の浦和記念で重賞初制覇。前走の名古屋大賞典は出遅れてしまい、先行する自分の形に持ち込めなかったのが敗因だ。初の2400mがポイントになるが、折り合いに不安はなく、五分のスタートで運べれば反撃可能だ。
大井のキリンジはジャパンダートダービー2着、JBCクラシック(佐賀)で3着とJpnⅠでも互角の走りを見せている。転入初戦の大井の金盃を6馬身差で圧勝した内容から長丁場は合っており、中央馬が相手でも好勝負に持ち込める。
南関東に移籍してきた大井のディクテオンは、JRA在籍時にダートグレード3勝の実績を誇る。このメンバーでも一枚上の能力があり、昨年もこのレースで4着と距離に不安はない。転入初戦から上位をにぎわしそうだ。
《ライタープロフィール》
菊池 敬太
サンケイスポーツで南関東競馬を中心に予想とコラムを掲載。近況のレース内容や傾向、データのほか、現場取材などで集めた情報をもとに高配当を狙っている。
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