【アルゼンチン共和国杯】東京コースの安定感と実績を評価 東大HCの本命は目黒記念3着のクロミナンス

東大ホースメンクラブ

アルゼンチン共和国杯前走東京組の好データ

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秋の芝2500m戦

今週日曜日、東京競馬場でGⅡ・アルゼンチン共和国杯が行われる。重賞3戦連続で馬券圏内のクロミナンスや新潟記念2着馬セレシオン、京都大賞典3着のメイショウブレゲらが出走予定。GⅠ連対歴のある馬不在で混戦が予想される。

古くにはスクリーンヒーローがここを勝利してジャパンCも連勝するなど、スターも誕生しているレース。今年はどの馬が大舞台に名乗りを上げるのか。過去10年のデータをもとに考察する。

前走東京組は格下でも侮れない

アルゼンチン共和国杯の前走別成績,ⒸSPAIA


<アルゼンチン共和国杯 前走別成績>
東京芝2400m【4-2-4-8】勝率22.2%/連対率33.3%/複勝率55.6%
目黒記念【1-0-0-9】勝率10.0%/連対率10.0%/複勝率10.0%
オールカマー【2-2-1-15】勝率10.0%/連対率20.0%/複勝率25.0%
京都大賞典【0-1-1-23】勝率0.0%/連対率4.0%/複勝率8.0%

アルゼンチン共和国杯は2500mという距離ながら、その実はほとんど中距離レースであり、スタミナはさほど求められない。前走札幌芝2600m【0-2-0-25】など、長い距離を使ってきた馬は苦戦傾向だ。

また、前走OP・L組【0-3-1-38】、前走ローカル(14年新潟開催のオールカマー除く)が【0-4-4-48】と勝利例がない。今回ローカル組で食指が動くのは新潟記念を上がり3F32秒8で追い込んで2着のセレシオンくらい。基本的に主場の重賞組から考えていく。

最多の5勝を挙げる前走東京組のうち、特に東京芝2400m組【4-2-4-8】が半数以上馬券に絡んでいる。前走が東京芝2400mの3勝クラスだった馬は【2-2-3-5】、その3着以内馬だと【2-2-3-3】。昇仙峡S2着のタイセイフェリークも格上挑戦ながら侮れない。

また同コース組は【1-0-0-10】、うち目黒記念組が【1-0-0-9】。ただし同レース5着以内から参戦した馬は3頭だけで、ムイトオブリガード(前走5着)が勝利している。

目黒記念を勝利して参戦したルックトゥワイスは斤量2kg増もありながら0秒3の4着と悪くない。今回0.5kg増にとどまった3着馬クロミナンス、斤量据え置きのマイネルウィルトスはある程度信頼できそうだ。

前走オールカマー組(14年の新潟代替含む)は【2-2-1-15】で、その7着以内が【2-2-1-6】複勝率45.5%という成績。サヴォーナ、ラーグルフが該当する。

メイショウブレゲが該当する京都大賞典からのローテーションは【0-1-1-23】。好走馬は昨年の2着マイネルウィルトスと3着ヒートオンビート。ただどちらも過去に目黒記念連対のコース実績があった。2走前の目黒記念で10着のメイショウブレゲは魅力的といえない。

前走阪神組は3勝を挙げているが、前走GⅠを除くと馬券絡みなし。ジャンカズマも見送りだ。

ハンデ重賞も上位人気が強い

アルゼンチン共和国杯の人気別成績,ⒸSPAIA


<アルゼンチン共和国杯 人気別成績>
1番人気【4-1-1-4】勝率40.0%/連対率50.0%/複勝率60.0%
2~3番人気【5-0-7-8】勝率25.0%/連対率25.0%/複勝率60.0%
4~6番人気【1-8-1-20】勝率3.3%/連対率30.0%/複勝率33.3%
7~9番人気【0-1-1-28】勝率0.0%/連対率3.3%/複勝率6.7%
10番人気【0-0-1-70】勝率0.0%/連対率0.0%/複勝率1.4%

人気別成績についても軽く触れておく。アルゼンチン共和国杯は堅く決まることが多い重賞であり、ここ10年の勝ち馬はいずれも6番人気以内、2着馬は7番人気以内だ。

馬連の最高配当は7010円(22年、6番人気-5番人気)にとどまっている。3着も8回(同着があるため9頭)は4番人気以内で、3連複配当が4000円を超えたのは3回だけ。買い目はかなり絞る必要がある。

なお7番人気以下から好走した3頭は定量戦と比べて2kg以上軽いハンデで、しかも東京芝2400mの3勝クラスで3着内の実績があった。やはりタイセイフェリークが狙えそうだ。

初重賞タイトルへ

◎クロミナンス
東京芝1800mの3勝クラスを勝ってOP入り。その後は距離を延ばしながら重賞で3連続好走中。7歳ながらキャリア13戦で今が最も充実している。

目黒記念は勝ち馬とタイム差なしの3着。東京芝は【2-1-2-1】で全て4着以内と大崩れなし。今回も安定感を発揮してくれるはずだ。

◯サヴォーナ
昨秋以降、3000m級の2戦を除いて掲示板を外しておらず、日経新春杯では後のGⅠ馬ブローザホーンの2着。オールカマー4着という実績も評価できる。

栗東所属馬で東京コースの経験は芝2400mの青葉賞とゆりかもめ賞のみ。ゆりかもめ賞はその後青葉賞を勝ってダービー2番人気になったスキルヴィングの2着があり、不安材料とはならない。

▲タイセイフェリーク
前走東京芝2400mという好走データに唯一該当する馬。斤量も最軽量の52kgと恵まれた。格上挑戦での重賞出走で力不足の印象はあるが、軽ハンデに加えて展開も味方すれば馬券絡みはある。

以下セレシオン、マイネルウィルトスまで印を回す。馬券は◎軸の3連複で勝負する。

▽アルゼンチン共和国杯予想▽
◎クロミナンス
◯サヴォーナ
▲タイセイフェリーク
△セレシオン
×マイネルウィルトス

《ライタープロフィール》
東大ホースメンクラブ
約30年にわたる伝統をもつ東京大学の競馬サークル。現役東大生が日夜さまざまな角度から競馬を研究している。現在「東大ホースメンクラブの愉快な仲間たちのブログ」で予想を公開中。


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