【レディスプレリュード回顧】グランブリッジが1年7か月ぶりVで重賞5勝目 次走JBCで過去2年の雪辱へ

三木俊幸

2024年レディスプレリュード勝ち馬グランブリッジ,ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)

ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)

次走はJBCへ

先週の木曜日に船橋競馬場で行われた3歳牝馬限定のマリーンCに続き、大井競馬場ではレディスプレリュード(JpnⅡ・ダート1800m)が行われ、7頭の古馬牝馬が集結。レースは川田将雅騎手騎乗で1番人気のグランブリッジが勝利し、重賞5勝目をあげた。

レースは好スタートを決めたヴィブラフォンが逃げる形で1角へ。序盤の入りは13.0-12.1-13.4(38.5)と遅く、2番手のアイコンテーラーがヴィブラフォンのすぐ外につける形で1000mを1:03.1で通過した。ペースが淡々と流れていくなか、グランブリッジは5番手を追走。3角でポジションを4番手に押し上げたが、近5走で2000m以上を使われていたことも影響してか、川田騎手の手は早々に動き始めていた。

それでも直線で外へと持ち出されると、ジワジワと前との差を詰め、しぶとく粘っていたアイコンテーラーをゴール寸前でアタマ差捉え切った。この勝利は昨年3月のエンプレス杯以来、1年7か月ぶり。その間に8戦して2着5回、4着3回と中距離では牡馬相手でも安定した成績を残していたが、勝ち切れず。

「常に精一杯の走りをして、毎回全力で頑張ってくれていましたが、勝つという結果に結びつかなくて競馬の難しさを改めて感じながらの日々でした」と川田騎手は振り返ると同時に、グランブリッジは常に期待に応えてくれていることも強調した。

それだけに勝利騎手インタビューで今の気持ちを問われた際に口にした「長らく勝ち切ることができなかったので、やっと勝つことができてほっとしています」という言葉は、主戦としてともに勝利を目指し、レースを重ねてきたからこその重みを感じさせた。

2024年レディスプレリュード、グランブリッジの口取り式の様子,ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)

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この勝利でJBCレディスクラシックへの優先出走権を獲得。新谷調教師は次走について「もちろんJBCに行きます。是非大きいタイトルを勝たせてあげたい」と語った。過去2年連続で2着と悔しい思いをしてきた舞台で3度目の正直なるか、注目だ。

アイコンテーラーはしぶとく粘るも2着

2着のアイコンテーラーはスタートで出遅れるも、すんなり2番手を追走。手応え十分のまま直線に向き、残り200m標識を過ぎたところで早め先頭に立ちしぶとく粘ったが、最後の最後でグランブリッジに交わされてしまった。しかし、一頭だけ斤量57kgを背負ってのものであり、悲観する負け方ではない。5月のエンプレス杯以来となる休み明けをひと叩きされ、次走は上積みが期待できそうだ。

2024年レディスプレリュード2着のアイコンテーラー,ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)

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3着はアーテルアストレア。こちらも良いスタートではなく、道中は勝ち馬を前に見る形で後方2番手を追走。直線は大外に持ち出され、上がり最速の末脚で追い込んだが、2着アイコンテーラーに3/4馬身及ばず連覇とはならなかった。能力はダート牝馬路線で上位クラスも、次走がJBCとなれば小回りの佐賀競馬場でどのように立ち回るかがカギとなる。

ライタープロフィール
三木俊幸
編集者として競馬に携わった後、フリーランスとなる。現在はカメラマンとしてJRAや地方競馬など国内外の競馬場を飛び回りつつ、ライターとしても執筆している。

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