【スプリンターズS】国内スプリント実績を重視 東大HCの本命は春秋スプリント制覇を狙うマッドクール

東大ホースメンクラブ

スプリンターズSの好データ4枠以内×3番人気以内(中山開催の過去9年)

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秋GⅠのはじまり

今週日曜日、中山競馬場でGⅠ・スプリンターズSが行われる。昨年覇者ママコチャをはじめ、重賞2連勝中のサトノレーヴ、春秋スプリント制覇を狙うマッドクールなど、国内の一流スプリンターが集結。さらに香港からも2頭が参戦して計16頭となり、例年以上のメンバーが揃ったといえる。

秋GⅠ開幕を告げる電撃の6ハロン戦、最速の称号を得るのはどの馬か。中山開催の過去9年データから検討する。

セントウルS、キーンランドC組の傾向

スプリンターズSの別成績,ⒸSPAIA


<スプリンターズS 前走レース別成績>
セントウルS【4-3-1-40】勝率8.3%/連対率14.6%/複勝率16.7%
→1着馬【2-2-0-5】勝率22.2%/連対率44.4%/複勝率44.4%
キーンランドC【0-1-4-34】勝率0.0%/連対率2.6%/複勝率12.8%
→今レース1番人気【0-0-2-0】勝率0.0%/連対率0.0%/複勝率100.0%

今年も出走頭数が多いセントウルS、キーンランドC組。そこから参戦した馬の傾向を見ていく。

セントウルS組は最多の4勝。その勝ち馬は【2-2-0-5】で、特に当日3番人気以内になら【2-2-0-2】とかなり信頼度は高まる。4、5番人気になった例はなく、6番人気以下だと【0-0-0-3】。トウシンマカオの人気には注視したい。

セントウルSで敗れた馬も2勝を挙げているが、2頭とも前走タイム差なしの負けだった。残る2着1回も0秒2差負けであり、0秒3以上の差がついた負けだと【0-0-1-25】と壊滅的。ピューロマジック、ダノンスコーピオンはかなり厳しい。

次にキーンランドC組。出走数が多いものの勝利がなく、勝ち馬でも【0-0-3-4】。ただし、そのうち当日1番人気は【0-0-2-0】で、1番人気想定のサトノレーヴも3着内という意味では信頼できそうだ。

キーンランドC組は本番で2~6番人気の馬が【0-0-0-7】、7~9番人気の馬が【0-1-2-8】と中穴の好走例があるのも特徴。前走久しぶりの国内戦で、上がり最速で3着と見せ場を作ったオオバンブルマイは警戒したい。

枠順は重要なファクター

スプリンターズSの別成績,ⒸSPAIA


<スプリンターズS 枠順別成績>
1~4枠【7-5-8-52】勝率9.7%/連対率16.7%/複勝率27.8%
5枠【1-2-0-14】勝率5.9%/連対率17.6%/複勝率17.6%
6~8枠【1-2-1-50】勝率1.9%/連対率5.6%/複勝率7.4%
<うち、3番人気以内>
1~4枠【6-2-2-5】勝率40.0%/連対率53.3%/複勝率66.7%
6~8枠【1-2-0-5】勝率12.5%/連対率37.5%/複勝率37.5%

スプリンターズSは結果が枠順に大きく左右される。内枠有利で6~8枠は複勝率10%を切っている。3連対の5枠が分水嶺という形だ。3番人気以内で見ても、1~4枠が【6-2-2-5】に対し、6~8枠は【1-2-0-5】。ママコチャ、マッドクール、ナムラクレアにとっては枠が追い風となり、サトノレーヴは厳しい戦いが予想される。

国内での成績を重視

◎マッドクール
昨年のCBC賞と海外遠征以外は馬券圏内を外していない馬。昨年のスプリンターズSは6番人気も勝ち馬とハナ差の2着。5枠10番から内を回る位置取りができた坂井騎手の好騎乗だった。高松宮記念は1枠2番を生かして内ラチ沿いを走り、見事勝利。今回は過去9年で最多3勝を挙げる4枠に入った。前走は最下位に敗れているが、国内での成績を重視して本命評価とする。

◯ママコチャ
昨年の勝ち馬。元々はマイルを主戦場としていたが、昨年の安土城Sから距離を短縮。3戦目でGⅠタイトルを獲得した。その後、阪神Cは5着、高松宮記念は8着と大敗した。しかし、暖かくなってから迎えた9月のセントウルSで2着と好走。重賞2着から叩き2戦目にGⅠ出走というのは昨年と重なり、枠も同じ3枠6番。鞍上も過去9年で【2-1-1-3】の川田騎手。加点材料が多く、今年も好走に期待でする。

▲ナムラクレア
昨年のキーンランドCを制し、スプリンターズS1番人気3着、高松宮記念2番人気2着と、勝ち切れないながらも堅実に走ってきた。今年のキーンランドCは勝ち馬に離されての5着と、1200m戦では2年前のスプリンターズS以来の馬券圏外に敗れた。しかし、内で接触するシーンがあり2着とは0秒1差。このレースだけでピークを過ぎたとは判断できない。今回も3枠5番といい枠に入った。悲願のGⅠ制覇となる可能性は十分ある。

△サトノレーヴ
通算成績は【7-1-0-1】、1200m戦では連を外していない。函館SS、キーンランドCどちらも展開に恵まれた面はあったが、それぞれ0秒2差、0秒3差と着差をしっかりつけて完勝。今回も先行すれば大崩れの可能性は低いとみている。しかし、キーンランドC組に勝利がない点や、6枠【0-1-0-17】など不安材料も多く、3連系の相手までとする。

以下オオバンブルマイ、ウインマーベルまで印を回す。馬券は◎軸の3連複で勝負する。

▽スプリンターズS予想▽
◎マッドクール
◯ママコチャ
▲ナムラクレア
△サトノレーヴ
×オオバンブルマイ
×ウインマーベル

《ライタープロフィール》
東大ホースメンクラブ
約30年にわたる伝統をもつ東京大学の競馬サークル。現役東大生が日夜さまざまな角度から競馬を研究している。現在「東大ホースメンクラブの愉快な仲間たちのブログ」で予想を公開中。


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