【競馬】2歳重賞で連対率30%超え ダイワメジャー産駒の「プラス条件・マイナス条件」 

東大ホースメンクラブ

ダイワメジャー産駒の条件別成績,ⒸSPAIA

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ハイレベルメンバーのなかで「ダイワメジャー産駒」に注目

今週末は東京競馬場で3歳マイル王を決める一戦、NHKマイルCが開催される。今年はレコード決着の皐月賞で3着のジャンタルマンタル、桜花賞で0.1秒差2着と好走したアスコリピチェーノが参戦。いずれも2歳マイルGⅠ馬で注目が集まる。その他にも、上がり32.4の豪脚でアーリントンCを制覇したディスペランツァ、「伝説の新馬戦」の勝ち馬ボンドガール、そのボンドガールにサウジアラビアRCで完勝したゴンバデカーブースなど、近年稀に見るハイレベルなメンバーが揃った。

そんなNHKマイルCに有力馬を多数送り出しているのが種牡馬ダイワメジャー。今年は同産駒からアスコリピチェーノ、ボンドガールの2頭が出走予定だ。そこで今回はダイワメジャー産駒の「プラス条件・マイナス条件」をテーマにデータ検証を行う(参照するデータは2019年5月4日~2024年4月28日)。

マイル以下や2歳重賞が狙い目

ダイワメジャー産駒のプラス条件,ⒸSPAIA


<ダイワメジャー産駒のプラス条件>
芝1600m以下×阪神【35-33-24-254】勝率10.1%/連対率19.7%/複勝率26.6%/単回収率141%
2歳重賞【7-5-2-25】勝率17.9%/連対率30.8%/複勝率35.9%/単回収率113%
ダート×8枠【19-25-20-203】勝率7.1%/連対率16.5%/複勝率24.0%/単回収率112%
→前走が1枠【5-1-2-21】勝率17.2%/連対率20.7%/複勝率27.6%/単回収率759%

この章ではダイワメジャー産駒のプラス条件について検討する。

父はマイルGⅠに加えて芝2000mの天皇賞(秋)を制しているが、産駒はマイル以下がベター。芝1700m以上【51-60-52-585】勝率6.8%、単勝回収率41%に対して、芝1600m以下【203-197-202-1754】勝率8.6%、単勝回収率82%と、妙味に大きな差が生まれている。芝1600m以下では阪神コースが【35-33-24-254】で勝率10.1%、単勝回収率141%、小倉コースが【30-19-21-183】で勝率11.9%、単勝回収率150%とそれぞれ回収率100%オーバーだ。

また産駒の早熟性にも定評があり、2歳重賞では【7-5-2-25】で勝率17.9%、単勝回収率113%とベタ買いするだけでプラスだ。特に、夏に行われる新潟2歳Sでは【2-1-0-2】で勝率40.0%、単勝回収率164%を記録している。今夏の2歳馬もダイワメジャー産駒には要注目だ。

ダート戦では8枠の成績が良く【19-25-20-203】で勝率7.1%、単勝回収率112%とプラス域。また、砂被りがマイナスになる産駒が多いからか、外枠替わりで一変する産駒も多く、特に前走1枠から今走で8枠に入った馬は【5-1-2-21】で勝率17.2%、単勝回収率759%、複勝回収率も169%と妙味たっぷりだ。ダートの内枠で大敗した馬は外枠を引くまで追いかけるべきだろう。この激アツな条件替わりを逃してはいけない。

距離延長、3歳重賞では大幅減点

ダイワメジャー産駒のマイナス条件,ⒸSPAIA


<ダイワメジャー産駒のマイナス条件>
芝×距離延長【33-39-47-586】勝率4.7%/連対率10.2%/複勝率16.9%/単勝回収率61%
3歳重賞【3-8-3-49】勝率4.8%/連対率17.5%/複勝率22.2%/単勝回収率30%
ダート×1枠【11-4-7-167】勝率5.8%/連対率7.9%/複勝率11.6%/単勝回収率28%
東京芝1600m【10-10-11-101】勝率7.6%/連対率15.2%/複勝率23.5%/単勝回収率36%

次に勝率が10%を下回る、ダイワメジャー産駒のマイナス条件についても確認する。

マイル以下がベストのダイワメジャー産駒。そのため距離延長は基本的に大きく割り引く必要がある。芝で前走からの距離延長は【33-39-47-586】で勝率4.7%、単勝回収率61%。これは距離短縮(勝率8.7%、単勝回収率81%)や同距離(勝率9.4%、単勝回収率78%)を大きく下回る成績である。距離延長で臨むレースは手を出さないのが無難だ。

2歳重賞での信頼度は非常に高かったが、3歳限定の重賞では大きく成績を落とす傾向にある。他馬が成長しアドバンテージが無くなることや、苦手としている中長距離戦の割合が増えてくるのが要因だろう。2歳重賞では単勝回収率がプラス域だったが、3歳限定重賞では一転【3-8-3-49】で勝率4.8%、単勝回収率30%、複勝回収率44%と妙味がかなり薄くなる点には注意したい。

ダートでは前の章で述べた通り、内枠での成績ダウンが目立つ。特に1枠は【11-4-7-167】で勝率5.8%、単勝回収率28%、複勝回収率23%とかなり低調だ。ダートで1枠を引いてしまった馬の次走は単勝回収率200%オーバーであり、外枠替わりでの巻き返しも多い。繰り返しにはなるが、内枠を引いた馬は見送り、外枠を引いた段階でしっかり仕留めるという戦略で馬券に組み込もう。

今週のNHKマイルCの舞台となっている東京芝1600mの成績は【10-10-11-101】で勝率7.6%、単勝回収率36%と意外にも妙味は薄い。やや過剰人気の傾向があり、基本的には割り引くのが正解だが、NHKマイルCだけは例外。成績を見ると【1-2-0-2】で複勝率60.0%、複勝回収率130%と信頼度は高めだ。アスコリピチェーノ、ボンドガールに関しては重視して問題ないだろう。


ダイワメジャー産駒の条件別成績(2019年5月4日~2024年4月28日),ⒸSPAIA


《ライタープロフィール》
東大ホースメンクラブ
約30年にわたる伝統をもつ東京大学の競馬サークル。現役東大生が日夜さまざまな角度から競馬を研究している。現在「東大ホースメンクラブの愉快な仲間たちのブログ」で予想を公開中。

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