【東京新聞杯】末脚だけでは決め手不足 狙いは3勝クラスを勝った上がり馬!

佐藤永記

2022年東京新聞杯前走3勝クラス組の成績,ⒸSPAIA

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内枠が有利なのは1着だけ

東京新聞杯は春のマイルG1であるヴィクトリアマイル、安田記念と同条件の東京芝1600m。今後のマイル路線を占い始める重賞として注目だが、レース傾向はかなり極端なものが出ている。

まずはおそらくどこでも言われていることだが、「内枠しか勝たん」である。昨年ようやく5枠10番のカラテが勝利したが、それより外枠の勝利がない。だが、私からはそこにもう1点追加したいことがある。3着はむしろ外枠だということだ。

東京新聞杯 過去10年枠番別成績,ⒸSPAIA



1~3枠の3着は、過去10年で2019年1枠1番サトノアレスが中団から差しての3着が1度だけ。それ以外の3着は4枠7番からの外枠で占められている。2着については枠番別傾向が特にないので、決め打ちの3連単であれば、1着内枠-2着は流し-3着は外枠といった尖った買い方もアリなのかもしれない。

東京新聞杯 過去10年上がり3F順位別成績,ⒸSPAIA



また、意外かもしれないが過去10年で上がり3F最速馬は【0-3-0-8】と、一度も優勝していない。直線が500mを超える東京芝コースで、上がり3Fはほぼ直線部分になるはずだが、ここの最速だけでは決め手にならない。

3、4コーナー時点である程度前にいながら長く良い脚を使うことが重要で、差し馬が10年で6勝しているにもかかわらず、4角11番手以下の馬は【0-4-2-39】。差しでも後ろ寄りになってしまうと優勝へはノーチャンスとなってしまうのだ。

ただ、2着が4回もあることからわかる通り、上位には絡んでくる。脚は使い切れるので前まで届き切らずとも、上位までくることは十分可能だ。

ここまでをまとめると、1着には逃げから差しまでで、10番手以内を走る内枠の馬を。3着には外枠で先行から追込までの馬を選んでおきたい。

3勝クラスからの叩き上げでもチャンスあり

問題はどの馬を選択するかだが、東京新聞杯は前走が3勝クラスだった馬でも【3-1-0-5】と好成績を納めている。今回もイルーシヴパンサーがノベンバーS1着、エイシンチラーが若潮S1着、そしてワールドバローズが長篠S1着と、3勝クラスからの勝ち上がり組が3頭登録。イルーシヴパンサーとエイシンチラーは先行策から、ワールドバローズは7頭立ての少頭数ながら道中6番手からの後方一気で勝っている。

枠番との兼ね合いもあるが、この3頭のうち2頭以上両立するようであれば3連単や3連複、もしくはワイドで軸にもってきて穴狙いというのも面白そうだ。

<ライタープロフィール>
佐藤永記
20代を公営ギャンブラーとして過ごし、30歳から公営競技の解説配信活動を開始。競馬を始め多くの公営競技ファンに各競技の面白さや予想の楽しみを伝えている。現在はYoutubeで配信活動を続けながらライターとして公営競技の垣根を超えて各所で執筆中。

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