川田将雅騎手が19勝で好スタート ルメール騎手は追い上げ3位も重賞では振るわず【1月終了時点での騎手リーディング】

三木俊幸

イメージ画像,ⒸSPAIA

ⒸSPAIA

勝率31.1%、賞金ランキングでもトップ

2022年1月終了時点の騎手リーディング



2022年の競馬開催がスタートして1カ月が過ぎた。1月5日〜30日までの開催10日間で好スタートを切った騎手は誰だったのか、また1月に達成された記録達成のニュースについても振り返っていく。

騎乗機会61回中19勝、勝率31.1%の川田将雅騎手が最も好成績を納めた。日別の成績を見ると、2→2→1→2→3→3→4→0→2→0と10日間のうち7日間で複数勝利、3日間が3勝以上。0勝だった2日間はいずれも関東遠征での結果だった。

また日経新春杯をヨーホーレイクで制し、特別レースでは最多タイの6勝をあげる活躍で、賞金ランキングでも3億3,559万8,000円で断トツとなっているほか、1月22日には史上13人目・現役6人目のJRA通算1700勝を達成している。

2位は松山弘平騎手。2022年の開幕日となった1月5日は中京競馬場で騎乗し4勝の固め打ち。京都金杯をザダルで制し、3年連続の金杯勝利を果たした。その後も、1日3勝が3回、2勝が1回と好調を維持。騎乗数も最多の104回とタフネスぶりを発揮した。

1月15日の中京7Rではペプチドヤマトに騎乗してJRA通算900勝も達成。自己最多の130勝をあげた昨年以上の成績を期待したくなる活躍だった。

3位はルメール騎手。例年と同じく開催序盤の4日間はお休みかと思ったが、藤沢和雄厩舎の期待馬ラスールに騎乗するため、1月9日のシンザン記念当日から騎乗開始。10戦目の騎乗となった1月10日の中山8Rキミワテルが今年の初勝利だった。

日別の勝利数を見ると、0→0→0→2→3→1→3→3→2→1で、初勝利以降はコンスタントに勝利を積み重ねて15勝まで到達したものの、重賞レースではシンザン記念7着(1番人気)、フェアリーS10着(2番人気)、愛知杯9着(4番人気)、京成杯4着(1番人気)、AJCC6着(1番人気)、根岸S10着(5番人気)と期待を裏切る結果が続いた。

坂井瑠星騎手は積極的な騎乗で5位にランクイン

4位横山武史騎手は1月15、16日が騎乗停止で8日間の騎乗だったが、12勝をあげた。復帰初日となった1月22日には4勝の活躍を見せた。勝率は19.0%だが、連対率33.3%、複勝率42.9%は川田騎手、ルメール騎手に次ぐレベル。今年もこの2人にどこまで食い下がれるか楽しみだ。

5位にランクインしたのは坂井瑠星騎手。0→2→1→0→1→1→1→3→1→0という成績で月間10勝の活躍だった。1月15日の中京5Rではショウナンハクラクに騎乗し1着、JRA通算200勝を達成するなど、中京開催では8勝。逃げたレースでは【3-1-3-8】で勝率20.0%、単回収率343%をマークしており、先行した場合でも【4-4-4-14】と積極的なレースで結果を残している。

JRA通算200勝を達成した坂井瑠星騎手(ショウナンハクラク),ⒸSPAIA


昨年はサウジアラビアからドバイ、さらにフランスにも遠征した坂井騎手。経験を積んできた成果が結果として表れているだけに、この勢いをどこまでキープできるのか注目したい。

3歳の素質馬で特別レース3勝

リーディングトップ5には入らなかったものの、賞金ランキングではM.デムーロ騎手が4位、戸崎圭太騎手が5位にランクイン。デムーロ騎手は9勝で7位だが、昨秋はGⅠの阪神JFを含む重賞3勝。今年に入ってもフェアリーSで重賞を制しており、好調をキープしている。

戸崎騎手は8勝で10位という成績だったが、特別レースの勝利数は2番目に多い4勝。その内3つはインダストリアでのジュニアC、トウシンマカオでのクロッカスS、ドゥラドーレスでのセントポーリア賞。素質のある3歳馬に騎乗しての勝利が目立った。

セントポーリア賞を制した戸崎圭太騎手とドゥラドーレス,ⒸSPAIA


その他では関東の若手騎手の活躍も見られた。菅原明良騎手は後半2週間が病気で騎乗できなかったにも関わらず7勝、デビュー2年目の横山琉人騎手は1年目9勝止まりだったが、2022年最初のレースとなった中山1Rで勝利をあげると、その後も5勝を積み重ねて6勝と好調をキープしている。

2022年最初のレースを制したニシノアナと横山琉人騎手,ⒸSPAIA


リーディングトップ5以外の騎手では、1月8日の中京4Rで富田暁騎手がJRA通算100勝、岩田康誠騎手は1月30日の根岸SでJRA通算1700勝の節目を達成している。

1カ月後、今回名前をあげた騎手たちはどのような成績を残しているのだろうか。2月の競馬での活躍を引き続き期待したい。

ライタープロフィール
三木俊幸
編集者として競馬に携わった後、フリーランスとなる。現在はカメラマンとしてJRAや地方競馬など国内外の競馬場を飛び回りつつ、ライターとしても執筆している。



《関連記事》
ルメール騎手が199勝で5年連続リーディング! 横山武史騎手はGⅠ・5勝、年間100勝達成【2021年騎手リーディング】
【22年注目騎手(関東編)】昨年大躍進! 横山和生、菅原明良の買い時を徹底分析
【22年注目騎手(関西編)】単回収率100%超の穴ジョッキー! 鮫島克駿、亀田温心の買い時を徹底分析

おすすめ記事