【東海S】アイオライト、オーヴェルニュに好データ揃う　「上がり馬」と「実績馬」それぞれを分析

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1番人気堅調も複穴は5歳から

テーオーケインズが圧勝したチャンピオンズCから1カ月、フェブラリーSまで1カ月。ダート界は冬が旬。途切れることなく、次のGⅠに向けた戦いが続く。東海Sは過去10年、12、20年京都を除くと、残り8回は本番と同じ左回りで行われてきた。19年はインティがここと本番を連勝、ここ2年は不発だが、いつ来てもおかしくなく、しっかりチェックしたい。ここでは中京で行われた8回分のデータから好走傾向を探っていく。

1番人気は【5-0-2-1】勝率62.5%、複勝率87.5%と驚異的。21年7歳インティが12着に敗れた以外はすべて3着以内。前走がGⅠだと【3-0-1-1】。オーヴェルニュ、サンライズホープが1番人気なら信頼度は高い。4番人気【2-0-1-5】勝率25.0%、複勝率37.5%までは堅調で、6番人気【0-0-1-7】以下は複勝圏内なら可能性はある。10番人気以下は17年12番人気2着モルトベーネ、18年13番人気2着コスモカナディアン、21年12番人気3着メモリーコウなど。2、3着を絞るのは危険だろう。

年齢で目立つのは5歳【5-3-3-15】勝率19.2%、複勝率42.3%。8回すべてで馬券圏内に入っている。サンライズホープ、アイオライトなど今年も要注意だ。4歳【1-1-2-11】勝率6.7%、複勝率26.7%、6歳【1-0-3-32】勝率2.8%、複勝率11.1%、7歳【1-3-0-23】勝率3.7%、複勝率14.8%は横一線。また5歳の単複回収値は90、152。上記のモルトベーネとコスモカナディアンなど複穴は5歳から出る。

12月に続き、1月開催も中京ダートは先行馬が圧倒的優位。重賞のここも同様で、逃げた馬【2-1-0-5】勝率25.0%、複勝率37.5%、先行【4-4-2-18】勝率14.3%、複勝率35.7%。中団【2-3-5-35】勝率4.4%、複勝率22.2%、後方【0-0-1-36】複勝率2.7%なので、逃げと先行が圧倒的。先行の複勝回収値130。5歳、先行馬のアイオライトは積極的に買いたい。

昨年覇者オーヴェルニュと酷似するアイオライト

ここからは年齢別に前走成績から好走パターンについて、具体的に掘り下げていきたい。

4歳好走馬は前走オープン【1-0-2-5】勝率12.5%、複勝率37.5%に限定される。重賞組は地方重賞の【0-1-0-2】。19年2着チュウワウィザードが前走名古屋GP1着だった。ブラックアーメットが前走ベテルギウスS4着で一致。ただし、前走オープン組は1、2着【1-0-2-1】、3着以下【0-0-0-4】。4着敗退は少し実績としては足りない。

もっとも頼りになる5歳の前走クラス別成績を出すと、前走GⅠが【2-0-2-2】勝率33.3%、複勝率66.7%。チャンピオンズCとその前身ジャパンCダートを合わせると【1-0-2-1】。サンライズホープが当てはまる前走10着以下は【0-0-1-0】。15年インカンテーション3着のみ。マークは必要だろう。

アイオライトの前走オープンは【2-1-0-9】勝率16.7%、複勝率25.0%。1着だったのは【1-0-0-2】、昨年1着オーヴェルニュが同じベテルギウスS1着だった。中京ダートは1400mだが3勝クラス突破を決めた舞台。アイオライトはますます有力だ。

最後に昨年覇者オーヴェルニュを含め多くが該当する6歳の前走クラス別成績。こちらは格下からの好走は少なく、前走GⅠ【1-0-1-7】勝率11.1%、複勝率22.2%、かつチャンピオンズCだと【1-0-1-3】。その前走着順別成績は2着【1-0-0-1】、10着以下【0-0-1-0】。18年6番人気3着モルトベーネがチャンピオンズCから巻き返した。同馬は前年東海Sも2着でリピーターだった。着順こそ合わないが、オーヴェルニュに重なるところは多い。使われながら状態をあげるようならチャンスはある。

ライタープロフィール
勝木 淳
競馬ライター。競馬系出版社勤務を経てフリーに。優駿エッセイ賞2016にて『築地と競馬と』でグランプリ受賞。主に競馬のWEBフリーペーパー&ブログ『ウマフリ』や競馬雑誌『優駿』（中央競馬ピーアール・センター）にて記事を執筆。Yahoo!ニュース個人オーサーを務める。共著『競馬 伝説の名勝負』シリーズ全4作（星海社新書）。

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