【フェアリーS】本命候補はエリカヴィータ他3頭! ハイブリット消去法で残った注目はニシノラブウインク
八木遊
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5つのデータから絞れた馬は?
2021年最後に予想したのは『有馬記念』だった。本命はアカイイトとディープボンドの2択だったが、前者を選択。これが裏目に出た。といっても、優勝したエフフォーリアを消していた時点で“勝負”はついていたのだが……。
1年間の回収率も46.4%と低調なまま終わった。気分を新たに22年最初は10日に行われる『フェアリーS』を予想していく。今年も複勝率10%未満の「凡走データ」を5つピックアップし、当てはまった馬を順番に消していく。
■『前走クラスOP以上』×『前走人気≧前走着順』★0.0%★
まずは前走で重賞を含めたオープンクラスを走っていた馬を取り上げる。過去10年で該当するのは34頭。このうち人気を裏切っていたのは16頭で、【2-0-1-13】(複勝率18.8%)という成績だった。一方、前走人気と同じ着順、もしくは人気以上に走っていた18頭はすべて馬券圏外に消えていた。
今年このデータに当てはまったのはスプリットザシーとヴァンルーラーの2頭。いずれも人気以上の走りを見せていたとはいえ、勝ち馬から1秒以上離されての完敗だった。メンバーは大幅に弱化するが、ここでは消しという判断を下す。
【今年の該当馬】
・スプリットザシー
・ヴァンルーラー
■『キャリア1戦』×『前走から中5週以下』★0.0%★
続いてはキャリア1戦の馬を見ていきたい。過去10年で24頭が1戦1勝で出走し、【2-1-3-18】(複勝率25.0%)という成績を残している。好走条件は前走からの間隔が中6週以上あること。ゆとりあるローテーションでレースを迎えた馬は【2-1-3-8】(同42.9%)と好成績を残している。一方、中5週以下の場合は【0-0-0-10】(同0.0%)だった。
今年この条件に当てはまったのはエバーシャドネーのみ。デビュー戦の勝ちっぷりは悪くなかったが、中3週という間隔が仇になると判断する。
【今年の該当馬】
・エバーシャドネー
■『非社台系生産』×『前走から距離延長』★2.9%★
続いては生産者別データから、ノーザンファームなどの社台系以外で生産されたいわゆる非社台系生産馬から消去条件を探したい。過去10年の成績は【6-8-1-82】(複勝率15.5%)。社台系の複勝率が23.8%なので、健闘しているほうだろう。ここで重要となるのが前走で走っていた距離だ。1600m未満からの参戦、つまり距離を延長してきた場合は【0-1-0-33】(同2.9%)。馬券に絡んだのは19年2着のホウオウカトリーヌだけだった。
今年この消去条件に該当したのはウラカワノキセキなど3頭。いずれも人気薄が予想される伏兵たちだ。この3頭は消去リスト行きとしたい。
【今年の該当馬】
・ウラカワノキセキ
・テーオーシャルマン
・ユキヤナギ
■『非SS系』×『前走上がり4位以下』★5.6%★
4つ目は血統データを取り上げたい。このレースは父がサンデーサイレンス(SS)系の馬がめっぽう強い。逆に非SS系は【3-4-3-64】(複勝率13.5%)と苦戦している。ただし非SS系でも前走時の上がり3ハロン時計がメンバー3位以内なら【2-3-3-28】(同22.2%)と平均以上。一方、上がりが4位以下だった馬は【1-1-0-34】(同5.6%)と複勝率は10%を割り込んでいる。
今年この条件に当てはまったのは4頭。消去済みの2頭に加え、スピードグラマーとフィールシンパシーを消しとしたい。
【今年の該当馬】
・スピードグラマー
・(テーオーシャルマン)
・フィールシンパシー
・(ヴァンルーラー)
■『前走初角5番手以内』×『今回6~8枠』★6.9%★
4つのデータを終えて、16頭中8頭を消去した。最後は前走時の最初のコーナー通過順に注目。これが5番手以内の前目につけていた馬は【5-5-5-63】(複勝率19.2%)という平均的な数字だった。ただし、枠順が外過ぎると凡走の確率が増す。具体的には6~8枠の馬は、【0-1-1-27】(同6.9%)で、2頭しか3着以内に入っていなかった。最後はこの条件を取り上げたい。
残っている8頭のうち、前走初角が5番手以内だったのは5頭。もし6~8枠に入った場合は迷いなく消しとしたい。
【今年の該当候補】
・スターズオンアース
・ビジュノワール
・ブルトンクール
・ポケットシンデレラ
・ライラック
5つの消去条件を終えて、確実に残るのは、エリカヴィータ、スクルトゥーラ、ニシノラブウインクの3頭。当日の気配などを確認して、この3頭の中から本命馬を選ぶつもりだ。波乱をもたらすとすれば、未勝利戦を勝ち上がったばかりのニシノラブウインクになるだろう。
【ライタープロフィール】
八木 遊
野球兼競馬ライター。スポーツデータ会社やテレビ局の校閲職などを経てフリーに。2021年には全重賞の予想、買い目、年間収支をTwitterに掲載したが、回収率は自己ワーストの46.4%に終わる。22年は単複ワイドに絞って手堅く……。
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