ルメール騎手が199勝で5年連続リーディング! 横山武史騎手はGⅠ・5勝、年間100勝達成【2021年騎手リーディング】

三木俊幸

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ルメール騎手が5年連続の首位

2021年の騎手リーディング,ⒸSPAIA



12月28日(火)の開催をもって2021年のJRA開催は終了。各種リーディングも決着の時を迎えた。騎手リーディングの結果と12月に達成された記録を振り返っていく。

199勝で5年連続の騎手リーディングに輝いたのはルメール騎手。12月の日別の成績は2→0→4→1→2→0→2→1→3で、15勝。惜しくも2年連続の200勝には届かなかったが、それでもGⅠ・5勝を含む重賞17勝の素晴らしい活躍を見せた。

2位は川田将雅騎手。12月は香港遠征があり、1週目と最終日のみの騎乗で2勝のみ。特に後半2カ月は帰国後の隔離で騎乗できない期間が長かったため、過去2年よりは少ない136勝止まりだったが、勝率28.5%はキャリアハイの成績だった。

3位争いは11月末の時点から順位変動があり、松山弘平騎手がランクアップ。12月はチャンピオンズCをテーオーケインズで制するなど、12勝を積み重ね、年間勝利数は130勝。4月には香港遠征も経験し、帰国後の隔離期間もあった中で昨年の127勝を上回り、さらなる飛躍の年とした。

ラスト1カ月で差され、4位となった福永祐一騎手。香港スプリントでは4角で発生したアクシデントに巻き込まれる形となってしまい、左鎖骨を骨折。休養を余儀なくされ、隔離期間が明けた最終日にも騎乗することは叶わず。年間勝利数は123勝止まりだった。それでも日本ダービーをはじめ、GⅠ・4勝。総賞金33億4,880万7,000円はルメール騎手に次いで2位。大舞台での活躍が光った1年だった。

5位は横山武史騎手。12月は11勝を上積みし、年間勝利数は104勝。昨年の94勝を上回るとともに、キャリア初の年間100勝を達成した。また4月には皐月賞でGⅠ初勝利、秋には菊花賞、天皇賞(秋)、有馬記念、そして最終日にはホープフルSも制し、GⅠ・5勝の大活躍。

そのホープフルSの勝利でJRA通算300勝にリーチをかけると、続く12Rの立志Sではノルカソルカに騎乗して勝利。すぐさま記録達成を達成し、勢いは最後まで留まるところを知らなかった。2022年はどこまで大きく羽ばたくのか、日本競馬界にとって宝とも言える若武者の活躍から目が離せない。

JRA通算300勝を達成した横山武史騎手,ⒸSPAIA

岩田親子が重賞100勝&通算200勝達成

ここからは、リーディングトップ5以外の騎手が達成した記録についても振り返っていこう。12月11日(土)の中京11R、中日新聞杯でショウナンバルディに騎乗した岩田康誠騎手は史上11人目、現役7人目となるJRA重賞通算100勝を達成している。

その翌週、12月19日(日)の阪神1Rでは息子の岩田望来騎手がJRA通算200勝を達成。師匠の藤原英昭調教師が管理するヴァレーデラルナに騎乗してのものだった。年間88勝は昨年の76勝を上回る成績だった。インタビューでは2着の回数が多かったことにも触れ、課題としていただけに、2022年はさらに勝利数を伸ばせるように、そして重賞でも勝利という結果を残してくれるように期待する。

JRA通算200勝を達成した岩田望来騎手,ⒸSPAIA



12月28日(火)の中山10R、ベストウィッシュCの騎乗をもって嘉藤貴行騎手は現役を引退。22年間の現役生活で157勝と勝ち星は少なかったが、たびたび人気薄で波乱を演出する騎手として知られた存在だった。調教師としてどのような馬作りをしていくのか、嘉藤厩舎の活躍を楽しみにしたい。

ライタープロフィール
三木俊幸
編集者として競馬に携わった後、フリーランスとなる。現在はカメラマンとしてJRAや地方競馬など国内外の競馬場を飛び回りつつ、ライターとして記事を執筆している。



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