【有馬記念】今年最後のハイブリッド式消去法 エフフォーリアは消し、クロノジェネシスも枠順次第!?

八木遊

過去10年の有馬記念『非社台系生産馬』かつ『前走馬体重490kg未満』の成績,ⒸSPAIA

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5つのデータから絞れた馬は?

先週の『朝日杯FS』は本命ダノンスコーピオン、対抗セリフォスとしたまでは良かったが、優勝したドウデュースを消していたため、的中とはならなかった。それにしても武豊騎手の手綱さばきには感服させられた。

2021年最後は暮れの風物詩『有馬記念』を予想していく。今年の赤字を取り戻すべく、点数を極限に絞って勝負する予定だ。フルゲート16頭に対し、17頭が登録している。今週も全17頭を対象に複勝率10%未満の「凡走データ」を5つピックアップし、当てはまった馬を順番に消していく。

『非社台系生産』×『前走時馬体重490kg未満』★0.0%★

最初に取り上げるのは生産者別データ。他のビッグレースと同様にやはり社台系生産馬が強く、過去10年で【7-9-6-80】(複勝率21.6%)という成績だ。一方、非社台系生産馬は【3-1-4-47】(同14.5%)と思ったほど悪くない。ただし、非社台系で好走する馬は大型馬に限られる。前走時の馬体重が490kg以上の馬は【3-1-3-23】(同23.3%)。一方、490kg未満は【0-0-0-20】(同0.0%)と馬格がない馬は3着以内がなかった。

今年このデータに当てはまったのは6頭。上位人気が予想されるタイトルホルダーが早速消えた。菊花賞のような逃げ切りは許すまいとライバル勢からのマークはきつくなるとみられる。同型パンサラッサの存在もマイナスに働くだろう。

【今年の該当馬】
・ウインキートス
・エブリワンブラック
・タイトルホルダー
・パンサラッサ
・メロディーレーン
・モズベッロ

『関東馬』×『前走5着以下』★0.0%★

2つ目は東西所属別データで、関東馬を取り上げたい。過去10年の成績は【2-1-2-33】(複勝率13.2%)と苦戦傾向。好走しているのは前走で4着以内だった馬で【2-1-2-15】(同25.0%)。一方、前走5着以下は【0-0-0-18】(同0.0%)で、馬券圏内に巻き返した馬はいなかった。

今年この条件に当てはまったのは3頭。新たにアサマノイタズラとシャドウディーヴァが消去対象となった。

【今年の該当馬】
・アサマノイタズラ
・(ウインキートス)
・シャドウディーヴァ

『美浦所属騎手』×『社台系生産』★3.3%★

続いては騎手の所属を見ていきたい。中山競馬場で開催される大一番だが、地元・美浦所属騎手の成績は【3-0-2-48】(複勝率9.4%)と芳しくない。特に社台系生産馬に騎乗した際は【1-0-0-29】(同3.3%)で、14年優勝のジェンティルドンナしか馬券に絡んでいなかった。

鞍上に想定からの変更がなければ、今年は2頭がこの消去条件に当てはまる。消去済みのシャドウディーヴァと「2強」の一角をなすエフフォーリアだ。初めてとなるコーナー6回、そして距離もベストではないとみて今回は消しとしたい。

【今年の該当馬】
・エフフォーリア
・(シャドウディーヴァ)

『キャリア10戦以上』×『母父SS系』★3.7%★

続いてはキャリアと血統の組み合わせで絞り込みを図った。キャリア10戦以上かつ母父がサンデーサイレンス(SS)系の組み合わせは過去10年でのべ27頭が出走していた。その成績は【0-0-1-26】(複勝率3.7%)。19年のアーモンドアイや15年のラブリーデイが人気を裏切り、圏外に去っている。

今年この条件に当てはまったのは4頭。7歳馬キセキとペルシアンナイト、さらにアリストテレスとユーキャンスマイルを消去リストに加えたい。

【今年の該当馬】
・アリストテレス
・キセキ
・ペルシアンナイト
・ユーキャンスマイル

『非SS系』×『今回7~8枠』★0.0%★

4つのデータを終えて、17頭中13頭の消去に成功。最後は父系の血統データから非SS系を取り上げたい。過去10年の成績は【3-4-3-48】(複勝率17.2%)とまずまずだった。ただし、外目の7~8枠に入ったときは【0-0-0-14】(同0.0%)と結果が出ていない。最後はこの組み合わせを採用する。

残っている4頭のうち父系が非SS系は2頭。ともにバゴ産駒のクロノジェネシスとステラヴェローチェだ。もし7~8枠を引き当てたときは消しとする。

【今年の該当候補】
・クロノジェネシス
・ステラヴェローチェ

5つの消去データを終えて確実に残るのは、アカイイトとディープボンドの2頭だけ。今のところ本命はエリザベス女王杯に続きアカイイトを抜擢するつもりだ。枠順次第ではキズナ産駒2頭のワイド1点勝負の可能性もある。

【ライタープロフィール】
八木 遊
野球兼競馬ライター。スポーツデータ会社やテレビ局の校閲職などを経てフリーに。2021年から、恥を覚悟でTwitter(@Yuuu_Yagi11)にて全重賞の予想、買い目、年間収支を掲載中(12月19日時点の回収率は48.5%)。

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