【チャンピオンズC】ダート適性、距離、脚質、枠順も問題なし！　東大HCの本命はソダシ

2021/12/05 06:00

東大ホースメンクラブ

ⒸSPAIA

この記事のレース

チャンピオンズカップ

GⅠ

12月5日(日)　中京11R

基本前有利

12月5日（日）に中京競馬場で行われるチャンピオンズC（GⅠ・ダ1800m）。何より今年の目玉となるのは、初のダートに挑む白毛馬ソダシ。日本競馬を沸かせたアイドルホースが父に続き二刀流の達成なるか。あるいは古馬の厚い壁がそれを阻むか。今週もデータを踏まえて検討していこう。

はじめに、現在と同じ中京ダ1800mで施行された過去7年の傾向を分析する。

過去7年チャンピオンズC,ⒸSPAIA

乾燥する冬場のダート戦ということで時計のかかりやすい条件だが、やはり一線級が揃うだけあって時計はハイレベル。特に近年は高速決着の傾向が顕著で、一昨年の勝ち時計1分48秒5は良馬場でのコースレコード。15～18年も1分50秒台前半で決着している。現時点で雨予報は出ておらず、今年も乾いた馬場でのパフォーマンスが一つの重要な評価軸となりそうだ。

またこのレースにおいては基本的に前有利。先行馬は【4-3-2-17】と安定、馬券に絡んだ馬の大半が4角5番手以内に位置していた。15年のように先行争いが激化した年に限っては後方待機組の好走が見られるものの、今年は14年や19年のような前決着が濃厚と見て買い目を選びたい。

外枠不利

過去7年チャンピオンズC枠別成績,ⒸSPAIA

続いて過去7年の枠番別成績をチェック。まず目を引くのは2枠の良績だろう。勝率、連対率、複勝率はいずれもトップ。さらに複勝回収率は146%、単勝回収率に関しては驚異の487%。15年1着サンビスタなど人気薄も好走していることがわかる。1枠も勝ち馬こそ出ていないものの連対率、複勝率は2枠に次いで優秀。全体的に内枠有利・外枠不利の傾向があるといえる。中京ダートは直線距離が東京に次いで2位の長さを誇るなどサイズ的には大きい部類に入るが、全体的に細長い形状をしているのが一つの特徴。1～2コーナーにかけて坂を登りながら急なカーブを曲がることになるため、ここで外を回されると大きな痛手になるようだ。

1番人気が予想される昨年の覇者チュウワウィザードだが、7枠13番に入ったのは若干の懸念材料。昨年は8枠15番クリソベリルが断然の1番人気で連覇を目論むも4着に敗れている。やはり枠順の与える影響は小さくないといえる。

ダート適性あり！

◎ソダシ
父はジャパンCダートの覇者クロフネ、母はダート4勝のブチコと、ダート適性を見込める血統。あくまで芝での話だが、1800mはこの馬の適性距離。斤量面での恩恵に加え、ほか上位人気馬の多くが外枠に入ったこともプラスで、勝利への準備は整ったといえる。とはいえ初のダート挑戦ということで未知の部分も大きい。前走芝からダートGⅠへ挑んだ馬の成績は過去20年で【2-0-1-47】など、負のデータがあるのも事実だ。個人的には頭か大敗のいずれかになると見ている。

しかしソダシは歴史を塗り替えてきた馬。勝てば偉大な父に続く二刀流達成。思えばここ2週は名牝グランアレグリア、そして三冠馬コントレイルが立て続けに有終の美を飾り、次世代にバトンを渡した。新たな競馬界を引っ張る存在の誕生に期待したい。

◯チュウワウィザード
昨年のチャンピオンズC制覇に加え、ドバイWCでは2着。実績に関しては申し分ない。帝王賞後、骨折が判明し休養を挟んだが、前走を使ったことで上積みが見込める。また古馬の好走が目立つレースで、6歳馬は【2-3-2-19】と高確率で馬券に絡んでいる。枠の面での不利こそあるものの、実力は一枚上と見て対抗に推す。

▲インティ
中京ダ1800mは【2-0-2-1】と好相性。大敗した東海Sは不良馬場のため度外視でき、チャンピオンズCでは2年連続の3着と実績は十分。また前走マイルCS南部杯組は【2-2-1-4】と安定しておりローテーションの面からも期待できる。何より2枠を引き当てたのが好材料で、馬券内には食い込める。

△テーオーケインズ
帝王賞勝ちなど成績は一級だが、春の3連勝はいずれも重・不良馬場。乾いた馬場でのパフォーマンスには多少の疑問が残る。それでも前走は良馬場の中、チュウワウィザードに迫る4着。JBCクラシック組は【3-1-2-24】と最多勝のローテでもある。内目の枠を引いた点も大きい。

以下、相手にはサンライズホープ、エアスピネルを押さえる。なお人気が予想されるカフェファラオは大外枠という理由から、オーヴェルニュは重馬場でこそ適性がある馬と見て、印を見送ることとする。

◎ソダシ
◯チュウワウィザード
▲インティ
△テーオーケインズ
×サンライズホープ
☆エアスピネル

《ライタープロフィール》
東大ホースメンクラブ
約30年にわたる伝統をもつ東京大学の競馬サークル。現役東大生が日夜さまざまな角度から競馬を研究している。現在「東大ホースメンクラブの愉快な仲間たちのブログ」で予想を公開中。