【東スポ杯2歳S】成長を示す馬体重増がカギ 戦歴が狙い目のダンテスヴュー

佐藤永記

東スポ杯2歳Sの馬体重増減別勝利数,ⒸSPAIA

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頭数やローテの安定しない重賞

今週は土曜重賞に東京スポーツ杯2歳Sが開催される。2歳重賞としては長い1800mという距離とあって、過去の出走馬も新馬から中距離を使っていた馬たちが大半であり、今年も同様だ。また、夏にデビューして一旦休養or外厩で調整し、出走間隔が空くケースも増えており、過去ローテなどから傾向を追うのも全く現実的ではない。

さらには毎年出走頭数が安定せず、枠番馬番の有利不利を語るのもいただけない。東京芝1800mの少々特殊な形状から内枠有利気味、というのが当重賞のみならず全体の傾向としては存在しているが、過去10年を見たところ、多頭数でも外枠が勝負になっていない訳ではないので気にしすぎないほうがよいと考える。

どちらかといえば大事なのは2歳戦であるということ。2歳重賞ならではの特徴を拾っていくことのほうが答えに近づけるはずだ。

東スポ杯2歳Sの馬体重増減別成績,ⒸSPAIA



まず特徴的なのは前走馬体重からの増減だ。実は馬体減で出走した馬が勝ったのは直近10年で1回しかない。その1回は2015年のスマートオーディンなのだが、新馬を476kgで勝ったあと、萩Sを488kgと+12kgで2着としたあとの東スポ杯で482kgで-6kgだった。つまり、前走太く、このレースで絞ったのが明白だった状態だ。

基本この時期は成長期。人間でいえば中学生であり、馬体はどんどん大きくなる時期である。また、ホープフルSを目指す過程になりがちなレースでもあるため、ここで万全仕上げの絞り込みをかけて……といったレベルの馬では勝てない。ということで、基本は馬体重増、最低でも馬体重維持、というのがプラス材料となる。

ただ、2、3着馬の場合は馬体減でも絡む馬が近年増えている。調整技術の向上もあるだろうが、逆にいえばホープフルSを目標としていない馬か、賞金加算に全力の馬がここに仕上げてくるパターンだ。昨年2着だったのちの菊花賞馬タイトルホルダーもこれにあたり、デビュー時472kgというのがいまのところ最高体重だ。菊花賞では464kgで出走している。本質的に長距離向きの馬だったわけで、太めデビューから絞ることに専念していたと考えれば自然なわけだが、コレを2歳の時点で見抜くのは至難の業。例外パターンとして考えて良いだろう。

戦数も大事。程よい経験値のダンテスヴュー

東スポ杯2歳Sのキャリア別成績,ⒸSPAIA



ここまでの戦歴は重視しすぎないほうがいいと最初に書いたのだが、戦数となると少し話が変わってくる。直近10年でみると、4戦以上を経験している馬は連対実績がなくなるのだ。4戦していると3着が2回あるだけ。5戦以上していると馬券にも絡めていない。

特別登録馬でこれに該当するのはナバロンの4戦、トーセンヴァンノの5戦だ。経験が生きる可能性もあるかもしれないが、2歳11月までに何戦も使っていては、答えが出にくい状況になる可能性は高くなってしまうだろう。

なかなか事前予想の難しいレースではあるが、昨年1着、一昨年2着と2年連続で連対している川田将雅騎手が騎乗予定のダンテスヴューを今の所軸に考えている。新馬は稍重で14頭立ての新潟芝1800。追い込んで最速上がりの33.1を叩き出すも0.1秒、逃げ馬に1馬身差届かずの2着だったが、前走の未勝利戦、中京芝2000mを安全な先行策でしっかり勝ち上がってきた。1戦遠回りしたが、距離経験も、立ち回りもパターンを持っている。特に嫌う理由もなく、軸に最適ではないかと当記事では結論付けたい。当日馬体が増えていれば最高である。

<ライタープロフィール>
佐藤永記
20代を公営ギャンブラーとして過ごし、30歳から公営競技の解説配信活動を開始。競馬を始め多くの公営競技ファンに各競技の面白さや予想の楽しみを伝えている。現在はYoutubeで配信活動を続けながらライターとして公営競技の垣根を超えて各所で執筆中。



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