【スプリンターズS】レシステンシアは当日馬体重次第で「消し」 ハイブリッド式消去法の本命候補は穴馬2頭!

八木遊

2021年スプリンターズSの消去法データ,ⒸSPAIA

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5つのデータから絞れた馬は?

先週の『オールカマー』はキングオブコージとレイパパレの2頭を軸にしたが、そろって馬券圏外。秋のGⅠシーズンを前に弾みをつけられず、低調なまま10月を迎えることになった。

今週予想するのはもちろん『スプリンターズS』。昨年はグランアレグリアとアウィルアウェイのワイドを何とか拾ったが、今年も人気薄が残りそうならワイドでまずは的中を狙いたい。14年の新潟開催を含めた過去10年(11~20年)のデータから、複勝率10%未満の「凡走データ」を5つピックアップし、28日時点で出走対象の16頭から当てはまった馬を消していく。

『前走8着以下』×『前走から騎手乗り替わり』★0.0%★

まず取り上げるのは前走着順。前走8着以下からスプリンターズSに参戦してきた馬は過去10年でのべ45頭いた。その成績は【1-3-0-41】(複勝率8.9%)で、この時点で複勝率は10%未満だが、ハイブリッド式ではもう一つの条件を掛け合わせる。そこで着目したのは騎手。前走8着以下、かつ継続騎乗だった場合は【1-3-0-19】(同17.4%)と巻き返しに成功している。一方、前走から乗り替わりの場合は【0-0-0-22】(同0.0%)と、全て馬券圏外に消えていた。

現時点の想定騎手からこのデータに当てはまったのは2頭。昨年の3着馬アウィルアウェイは前走・北九州記念14着で、鞍上も乗り替わり。もう1頭のロードアクアも前走騎乗した団野大成騎手が欧州に渡航中で乗り替わりが確定している。まずは5歳馬2頭を消去する。

【今年の該当馬】
・アウィルアウェイ
・ロードアクア

『前走馬体重減』×『サンデーサイレンス系』★0.0%★

2つ目は前走時の馬体重と血統を組み合わせたデータを採用する。過去10年で【0-0-0-12】と一度も好走例がなかったのが、前走をマイナス馬体重で走った、父がサンデーサイレンス系の馬だ。

今年は2頭がこのデータに当てはまった。ディープブリランテ産駒のミッキーブリランテ、ダイワメジャー産駒のラヴィングアンサーはともに前走で馬体重減。ともに前走が凡走で、上積みも見込めないとみて消去する。

【今年の該当馬】
・ミッキーブリランテ
・ラヴィングアンサー

『前走ローカル』×『キャリア26戦以上』★3.0%★

3つ目は前走場所に着目した。秋競馬の序盤ということで、夏のローカルを走っていた馬は少なくない。前走ローカルからの参戦は【3-5-7-69】(複勝率17.9%)とほぼ平均だが、ある程度のキャリアを重ねた“ベテラン”は苦戦を強いられているようだ。具体的にはキャリア26戦以上が【1-0-0-32】(同3.0%)と、その好走率はガクンと落ちる。

今年このデータに当てはまったのはモズスーパーフレアとラヴィングアンサーの2頭。後者はすでに消去済み。前者はキャリア26戦で、ちょうど消去条件に達したところだった。

【今年の該当馬】
・モズスーパーフレア
・(ラヴィングアンサー)

『前走中団or後方』×『父or母父がノーザンダンサー系』★5.1%★

4つ目は、前走脚質に注目した。前走で中団もしくは後方から競馬を進めた馬は過去10年でのべ93頭いて、【7-2-6-78】(複勝率16.1%)という平凡な成績。ただし、父か母父がノーザンダンサー系だった場合、その成績は【0-0-2-37】(同5.1%)と苦戦を強いられている。

今年このデータに当てはまったのは、ちょうど半数の8頭。ジャンダルム、ダノンスマッシュ、そしてピクシーナイトといった実力派がここで消去対象となった。

【今年の該当馬】
・エイティーンガール
・シヴァージ
・ジャンダルム
・タイセイビジョン
・ダノンスマッシュ
・ピクシーナイト
・(ミッキーブリランテ)
・(ラヴィングアンサー)

『前走馬体重500kg以上』×『今回馬体重増or同体重』★0.0%★

最後の消去条件を前に、残っているのは5頭。5つ目は馬体重に関わるデータを取り上げたい。前走時に馬体重が500kg以上あった大型馬は過去10年でのべ53頭いて、【4-3-1-45】(複勝率15.1%)という成績。このうちスプリンターズSでプラス体重もしくは増減なしは【0-0-0-23】(同0.0%)と、好走例が一度もなかった。

残っている5頭のなかで、前走馬体重が500kg以上あったのはビアンフェ、ファストフォース、そしてレシステンシアの3頭。当日の馬体重次第では3頭そろって消える可能性もある。

【今年の該当候補】
・ビアンフェ
・ファストフォース
・レシステンシア

5つの消去データを終えて、確実に残るのは前走500kg未満だったクリノガウディーとメイケイエールの2頭だけ。冒頭で述べたように、秋のGⅠ初戦はワイドで確実に的中を狙いたい。2頭のワイドを本線に、メイケイエールを1着に固定した夢馬券も買うつもりだ。

【ライタープロフィール】
八木 遊
野球兼競馬ライター。スポーツデータ会社やテレビ局の校閲職などを経てフリーに。2021年から、恥を覚悟でTwitter(@Yuuu_Yagi11)にて全重賞の予想、買い目、年間収支を掲載中(9月26日時点の回収率は33.1%)。



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