【2歳馬ジャッジ】強い内容で勝利したトゥデイイズザデイ 武豊騎手の2歳世代本命なるか

山崎エリカ

2021年9月3週目の2歳馬ジャッジ,ⒸSPAIA

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目指せ「2歳戦で大儲け」

このコラムでは「2歳戦で大儲け」を目指して、古馬のレースと比較しながら2歳戦の指数を算出し、出走馬を評価していく。今回は中京の新馬戦でノースヒルズの期待馬トゥデイイズザデイが勝利。中山ではロスの多い競馬ながら、強い勝ち方をしたサークルオブライフなどがでた9月18日、19日、20日の2歳戦について、指数と評価を掲載する。

9月18日(土) 中京2R 優勝馬 メズメライザー 指数-10(ダート)  評価B
今回がデビュー2戦目となったメズメライザー。スタートはあまりよくなかったが、二の脚の速さで2番手につけると、ラスト1Fで堂々と抜け出し快勝。タイムは2歳レコード。指数も未勝利クラスとしては優秀で、古馬の1勝クラスでも通用するもの。またラスト2Fは11秒5-11秒6。ほぼ減速しなかったことから、まだ目一杯と言ったわけではなさそうだし、最後の2Fの数字は芝でも通用する可能性を感じさせる。今後の成長が楽しみだ。

9月18日(土) 中京4R 優勝馬 アスクドゥラメンテ 指数-5(ダート)  評価B
好スタートを決めてから、すっと下げて好位で折り合う理想的な競馬ができたアスクドゥラメンテ。好位のインでレースを進め、直線序盤では詰まったが、外に立て直して馬群の間を一気に突き抜けて勝利した。走破タイムはこの日の馬場状態を考えると平凡な部類だが、ラスト2Fを12秒6-12秒3でまとめた瞬発力は光る。実質スローペースで負担の大きいレースではなかったので、そこまで疲れも残らないだろう。芝でもやれそうな可能性を感じる馬だけに、今後の上昇が楽しみだ。

9月18日(土) 中京5R 優勝馬 ラキエータ 指数-3 評価B
好位の外で折り合い、直線では早めに抜け出して勝利したラキエータ。芝1200mで勝ちタイムは1分10秒7。かなり平凡なタイムで凡戦のように感じるかもしれないが、この日の馬場状態を考えると実はタイムも指数も悪くない。ラスト2Fは11秒6-11秒8。かなりタフな馬場だったわりには、大きく減速しなかったあたりに強さを感じる。さすがインディチャンプ、アウィルアウェイの妹だなと感心させられた。やはりこの馬も将来は強くなるのだろうか。

9月19日(日) 中京5R 優勝馬 トゥデイイズザデイ 指数-5 評価AA
デビュー前からノースヒルズの期待馬で大物という記事を見かけることが多かったトゥデイイズザデイ。評判どおりに大物である馬はそう多くなく、あまり大きな期待はしていなかったのだが、この馬は確かに大物かもしれない。

トゥデイイズザデイは好スタート、好ダッシュでハナに立ち、超スローペースの逃げ。そしてラスト2Fは11秒1-11秒2とほぼ減速することなく逃げ切った。しかし、走破タイムは2分4秒8と平凡で、評価に悩むところである。

しかし、これは翌日の月曜日の2歳未勝利戦、パーソナルハイが勝利したレースとラップタイムがよく似ていた。そして馬場状態は明らかに日曜日午前の方が悪い。よって結論が出た。トゥデイイズザデイはかなり強いと。来年の3歳クラシック戦線には武豊騎手に有力馬が揃ってきた。さて、彼はどの馬を選ぶのだろうか。

9月20日(月) 中京2R 優勝馬 ウェルカムニュース 指数-9(ダート) 評価B
新馬戦は芝、後方待機策で7着に敗れていたウェルカムニュース。今回はデビュー2戦目で初のダート戦、良い方にも悪い方にも出る臨戦過程。さて、どうだったのか?

結果は吉。好位の内から外に出しながらレースを進め、他の馬と手応えが違いすぎて4角手前から早々と先頭に立つ競馬。直線は独走、2着に8馬身、3着以下には大差をつけてのゴール。ラスト2Fは12秒5-12秒5と減速せず。直線ではやや苦しくなったのか、ヨレるシーンがあったのはマイナスだが、それでも最後まで減速しなかった点は高く評価できる。今後の活躍が期待できる馬だ。

9月20日(月) 中京3R 優勝馬 パーソナルハイ 指数-5 評価B
新馬戦5着、前走未勝利戦はあのキラーアビリティの2着だったパーソナルハイ。今回はキャリア3戦目。スローペースで逃げると直線で加速し、後続に4馬身差をつけて圧勝した。逃げてそのリードを生かして勝利したわけではなく、逃げてさらに最後に瞬発力を生かして勝利した内容は強かった。このレースは前走キラーアビリティが独走勝利した未勝利戦の2着、3着馬が1着、2着の結果となった。キラーアビリティの評価は相対的にさらに上がりそうだ。

9月18日(土) 中山2R 優勝馬 アトラクティーボ 指数-10(ダート)  評価B
芝の新馬戦は6着、次走ダートの未勝利戦3着。今回はデビュー3戦目でダート2戦目となったアトラクティーボ。今回は他の出走馬の大半が初めてのダートだった中で、一回でもダートを経験していた強みは大きく、逃げて10馬身差の圧勝。2歳レコードを記録した。今回マークした指数は古馬1勝クラスで通用するレベル。ただ、かなり力を振り絞ったようなレースだったので余力が残せたかは微妙だが、昇級後もダートなら十分に通用する力は持っている。

9月18日(土) 中山5R 優勝馬 ブルーグロット 指数-3 評価A
スタートを決めて逃げの手に出たブルーグロット。馬場状態を考えてペースを落とし、5F通過1分6秒4の逃げは満点の騎乗。そこからは徐々に加速していき、ラスト2Fは11秒5-11秒3で快勝。新馬戦としてはダメージも少なく、ほぼ理想的な競馬だった。タフな中山の馬場で最後まで加速しながら、勝利できたことは高く評価できる。地味だが、今後の活躍がかなり期待できる馬だ。

9月20日(月) 中山2R 優勝馬 サークルオブライフ 指数-3 評価A
新馬戦では3着だったサークルオブライフ。今回はデビュー2戦目の競馬。飛び上がるようなスタートで大きく出遅れてしまい、道中は最後方からとなった。しかし、3角から捲り上げ、4角では2番手まで上がっていく負担の大きい競馬。並の馬ではこのレースぶりでは最後に失速してしまうものだが、サークルオブライフは直線に入っても脚が衰えず、ラスト2Fを12秒0ー11秒9と加速しながらゴールした。出遅れのロス、捲り上げるロス、そして最後まで減速せず。多くの不利を能力でカバーしたレースぶり。能力の天井はもっと上だろう。今後の活躍が楽しみだ。

9月20日(月) 中山4R 優勝馬 アスクビクターモア 指数-7 評価A
6月東京、後の札幌2歳Sの勝ち馬ジオグリフが勝利したハイレベルな新馬戦の2着馬アサヒと3着馬アスクビクターモア。なぜか今回、同じ未勝利戦にぶつけてきた。他の未勝利戦に回れば、かなりの確率で勝利が期待できる2頭だが、意地のようなものがあったのだろうか。

結果はその2頭で後続を5馬身以上も引き離してゴール。今回アスクビクターモアの方が先着した理由は、新馬戦で同馬の方が勝ちに行く厳しい競馬をしていた分だろう。今回は未勝利クラスとしてはかなり優秀な指数ではあったが、それでもやや期待外れだった。新馬戦でのジオグリフとの着差を考えると、2頭が持つ能力の天井はもっと上だろう。今後も注目したい。

9月20日(月) 中山5R 優勝馬 ロムネヤ 指数-3 評価A
好スタートを決め、マイペースの逃げができたロムネヤ。ゆったりしたペースに持ち込み、ラスト3Fから少しずつペースアップ。直線を向き、直後につけていたロードカテドラルと一緒に後続を突き放し、一騎打ち。ラスト2Fを11秒5-11秒5で最後まで逃げ脚は衰えず、勝利した。テンよし、中よし、終いよしの優秀な内容。まだまだ上積みがありそうで、今後が期待できる。また、このレースでクビ差2着だったロードカテドラルも優秀な内容で、今後が楽しみだ。

2021年9月3週目の2歳馬ジャッジ,ⒸSPAIA


※パワーポイント指数(PP指数)とは?
●新馬・未勝利の平均勝ちタイムを基準「0」とし、それより価値が高ければマイナスで表示
例)トゥデイイズザデイの指数「-5」は、新馬・未勝利の平均勝ちタイムよりも0.5秒速い

ライタープロフィール
山崎エリカ
類い稀な勝負強さで「負けない女」の異名をとる女性予想家。独自に開発したPP指数を武器にレース分析し、高配当ゲットを狙う! netkeiba.com等で執筆。好きな馬は、強さと脆さが同居している、メジロパーマーのような逃げ馬。


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