【ローズS】外枠不利を跳ねのけたフローラSに高評価 参考レース分析からの注目馬は?

坂上明大

2021年ローズSの参考レース,ⒸSPAIA

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不利な外枠もなんのその

1~3着馬に秋華賞の優先出走権が与えられるローズS。昨年と同様に中京芝2000mで行われ、例年以上にスタミナが求められる前哨戦となるだろう。また、成長が早い時期でもあり、実績馬は余裕残しで臨む可能性も高い。春の成績を整理しつつ、状態面にも注意が必要だ。

【フローラS】
開幕週かつ週中に雨もなかったため、馬場状態は非常にいい高速馬場。レースはアンフィニドールが気風良く逃げて前後半1000m60.2-59.2だが、2番手以降は同60.9-58.5でフローラSらしい緩い流れとなった。東京芝だけに極端なバイアスではないが、前有利と評価。

1着馬クールキャットは15番枠からスッと好位の外につけ、折り合いもピッタリ。展開に恵まれた感はあるものの、東京芝2000mで15番枠から勝利した点は高評価したい。ちなみに、フローラSを15番枠より外から勝利したのはディアデラノビア(オークス3着)、ディアジーナ(同5着)、サンテミリオン(同1着)、チェッキーノ(同2着)に次ぐ5頭目。オークスでは展開に恵まれず結果を残せなかったが、フローラSでのパフォーマンスは非常に高いものであった。

8着馬オヌールは初の関東輸送で8キロ減。さらに、これまでより大幅に追走ペースが上がり、まったく脚が溜まらなかった。2014年仏1000ギニー、仏オークス馬アヴニールセルタンの仔でスローペースの瞬発力勝負向き。今回もペースがポイントとなりそうだ。

3歳牝馬には厳しい消耗戦

2021年オークスの馬場/展開バイアス,ⒸSPAIA


【オークス】
天気が心配されたが、前日23~25時にパラパラと降った程度で朝から良馬場開催。高速馬場とまでは言えないが、33秒台前半の上がりも複数出ており、水はけのいい東京芝コースらしくまずまずの時計が出る馬場状態であった。レースは内枠からクールキャットがハナに立ち前後半1000m59.9-59.4。先行勢が総崩れするようなオーバーペースとは言えないが、3歳牝馬としてはかなり厳しい流れだったことも事実だろう。後有利。

4着馬タガノパッションは後方でジッと脚を溜め、3~4角も距離ロスを最小限に抑えた進路取り。直線に向いてからはいい瞬発力で追い込んだが、ラスト1Fで脚色が同じになってしまった。線が細く、まだまだ成長途上。後躯があまり強くないため、急坂コースに替わる点もどうか。

5着馬アールドヴィーヴルも桜花賞同様にラスト1Fで失速。腰高の未熟な体つきで、今回は夏場の成長力に期待したい。

6着馬ミヤビハイディは上がり1F最速だが、スパート開始が遅いだけに過大評価は禁物。ただ、大きく馬体を減らした形でもあり、肉付きが良くなればさらに高いパフォーマンスを見られそうだ。当日のパドックには要注意。

穴候補は名牝系の素質馬

実績馬ではクールキャットの巻き返しに期待。負けたレースの敗因は明白で、勝ったレースでもしっかりと強いパフォーマンスを見せてきた。持続力に優れ、中京芝2000mも合いそうだ。抽選組ではアンドヴァラナウトに注目。グルヴェイグ(12年マーメイドS)の4番仔で良血馬らしい好馬体には高い素質を感じる。

注目馬:クールキャット、アンドヴァラナウト

※記事内の個別ラップは筆者が独自に計測したものであり、公式発表の時計ではありません。

ライタープロフィール
坂上明大
1992年生まれ、岐阜県出身。元競馬専門紙トラックマン(栗東)。2019年より競馬情報誌サラブレにて「種牡馬のトリセツ」「新馬戦勝ち馬全頭Check!」などの連載をスタートさせ、生駒永観氏と共同執筆で『血統のトリセツ』(KADOKAWA)を上梓。現在はYouTubeチャンネル『競馬オタク』を中心に活動し、パドック解説や番組出演、映像制作、Webメディアでの連載もこなす。

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