【新潟記念】大混戦! 一発狙いはサマー2000シリーズに出走していない馬?

勝木淳

新潟記念インフォグラフィック,ⒸSPAIA

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夏場のハンデ戦らしい傾向

サマー2000シリーズ最終戦、夏の終わりを告げる新潟記念、舞台は新潟外回り芝2000m。日本でもっとも直線部分が占める割合が高く、コーナーはたった約400m。高低差も3コーナーを頂点にわずかしかなく、夏の馬場状態を考えると、基本的には軽さ重視の中距離重賞だ。

昨年は馬場状態が決してよくなかったものの、前後半1000mは61.9-58.0(勝ち馬ブラヴァス)。ユーキャンスマイルが勝った一昨年こそ58.6-58.9のイーブンだったが、ブラストワンピースが勝った18年は59.2-58.3。ハイレベルなレースになればわからないが、やはり軽いレースになりやすい。ではその傾向について過去10年間のデータをもとに探っていこう。


過去10年新潟記念人気別成績,ⒸSPAIA


七夕賞や函館記念、小倉記念と同じハンデ戦のGⅢらしく、1番人気は【2-2-0-6】勝率20%、複勝率40%。10回中6回は馬券圏外に敗れ、信頼度はそこまで高くない。3番人気以内も【5-3-2-20】と悪くはないが、裏切るケースも目立つ。6番人気は1番人気と同じ【2-2-0-6】、9番人気【0-3-1-7】(12年は2頭が同率)複勝率36.4%など視野は広くとりたい。


過去10年新潟記念年齢別成績,ⒸSPAIA


3歳の好走は有馬記念を勝ったブラストワンピースのみ。今年はラーゴムが出走予定だが、春の戦歴からやや足りない印象もある。基本は古馬。それも4歳【2-3-2-20】勝率7.4%、複勝率25.9%、5歳【4-4-5-34】勝率8.5%、複勝率27.7%を上位にとりたい。6歳は【1-2-1-43】と劣る。ただ、7歳が【2-1-2-23】勝率7.1%、複勝率17.9%と不気味。4、5歳中心に7歳をケアしたほうがいいだろう。


過去10年新潟記念斤量別成績,ⒸSPAIA


ハンデ戦なので、斤量に注目。実績馬の57キロ以上は【2-3-4-26】と連軸向きながら勝ちきれない。こういった点も新潟記念の難易度のあらわれだ。56キロ【4-4-0-24】勝率12.5%、複勝率25%、55キロ【2-0-2-22】勝率7.7%、複勝率15.4%。重賞勝ちこそないものの、オープン実績はある。もしくはサマーシリーズでそこそこいい着順を記録したような馬がよさそうだ。


サマー2000シリーズではトーセンスーリヤ

なんとなく好走馬の輪郭がみえてきたので、ここからは前走成績を掘り下げ、具体的に好走できる馬を探していこう。


過去10年新潟記念前走クラス別成績,ⒸSPAIA


サマーシリーズをパスしてここに臨む前走GⅠ【2-1-0-12】勝率13.3%、複勝率20%、もしくはサマーシリーズ転戦組の前走GⅢが【7-7-7-78】勝率7.1%、複勝率21.2%と目立つ。なお、前走3勝クラス【1-2-1-22】も今年は該当馬がいるが、好走パターンにハマる馬はいない。ここでは前走GⅠ組、GⅢ組を中心に分析する。


過去10年新潟記念前走GⅠ組レース別成績,ⒸSPAIA


前走GⅠ組についてデータをみると、好走は日本ダービー、天皇賞(春)、大阪杯と適度に間隔をとった中長距離戦に集中。前走がマイルGⅠだと【0-0-0-3】。サンプル数が少ないので、リアアメリア、ギベオンは消しとは言えないところだが、注意はしたい。もっとも軽い競馬が得意なリアアメリアにとっては距離こそ不安だが、得意条件ではある。


過去10年新潟記念前走GⅢ芝2000着順別成績,ⒸSPAIA


サマー2000シリーズ最終戦らしく、GⅢ組は前走が2000mだった馬【6-6-6-56】、サマー2000シリーズだと【6-6-5-47】。非サマーシリーズだった前走2000mGⅢ好走馬は、新潟大賞典が1頭、16年9番人気3着ロンギングダンサーがいる。なおザダルが当てはまるエプソムCは【0-1-0-8】とイマイチ。18年2番人気10着グリュイエール、19年1番人気10着レイエンダなど上位人気で大敗することもある。

さて前走2000mGⅢ組の着順別成績をみると、前走1着【2-1-0-8】勝率18.2%、複勝率27.3%、前走2着【2-0-1-6】勝率22.2%、複勝率33.3%とまず上位好走馬に注目。今年は函館記念を勝ったトーセンスーリヤがいる。勝てばサマー2000シリーズ制覇がかかるだけに、モチベーションは高い。反対に5着以下も【2-5-5-27】で馬券圏内に入る可能性は十分ある。七夕賞5着プレシャスブルー、小倉記念5着ショウナンバルディなど候補は多い。


過去10年新潟記念前走GⅢ芝2000着順別成績,ⒸSPAIA


では前走GⅢ組について、もっと絞り込みたい。位置取り別成績では中団だった馬が【5-3-2-24】勝率14.7%、複勝率29.4%と勝ち切る傾向。ここ以外は、逃げ【0-1-0-5】、先行【1-1-1-9】、後方【0-1-3-17】と連下級という印象。残念ながら今年はこの中団に該当する馬がいないので、やはり前走2000mGⅢ組はトーセンスーリヤとそれ以外という評価は変わらず、逆転候補はいないかもしれない。


過去10年新潟記念前走GⅢ芝2000斤量別成績,ⒸSPAIA


というのもこの前走2000mGⅢ組について、前走との斤量を比較したデータをみると、今回斤量が軽くなると、【0-0-0-5】、変わらずは【3-5-5-40】、今回増えると【3-1-1-11】。最低でも斤量すえおきが好走条件。増えるとさらにいい。56キロで函館記念を勝ったトーセンスーリヤは最低でも57キロだろう。確定ハンデを待ちたいところだが、ショウナンバルディは七夕賞、小倉記念と斤量55キロで変わらなかった。ここで斤量が増えるとは思えない。

今年はサマー2000シリーズからトーセンスーリヤを選びつつ、残りは前走GⅠ組のリアアメリアや中京記念(小倉芝1800m)からくるクラヴェル、メトロポリタンS(東京芝2400m)2着パルティアーモなど別路線組を選びたくなる。特にクラヴェルはこの夏、不得手な条件で溜めて切れ味を発揮するも足りないというレースを繰り返しており、軽いレース向きだ。

ライタープロフィール
勝木 淳
競馬ライター。競馬系出版社勤務を経てフリーに。優駿エッセイ賞2016にて『築地と競馬と』でグランプリ受賞。主に競馬のWEBフリーペーパー&ブログ『ウマフリ』や競馬雑誌『優駿』(中央競馬ピーアール・センター)にて記事を執筆。Yahoo!ニュース公式コメンテーターを務める。


新潟記念インフォグラフィック2,ⒸSPAIA



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