【キーンランドC】過去10年で牝馬が7勝！スプリンターズSに直結する注目の一戦　キーンランドCの歴史を振り返る

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3歳牝馬メイケイエールが挑戦

ソダシ・ラヴズオンリーユーのワンツーで決着した札幌記念。しかし来たる秋競馬に向けて、まだまだアツい夏競馬は続く。今週は札幌でスプリント戦、キーンランドCが行われる。

スプリンターズSを目指す馬、サマースプリントシリーズ上位を目指す馬などが集う。過去にはビービーガルダンやカレンチャン、パドトロワといった名スプリンターが勝利してきた一戦。2着馬にもシーイズトウショウやダッシャーゴーゴー、ストレイトガールといった錚々たるメンツが顔を揃える。

今年は重賞3勝馬メイケイエールが出走。平地調教再審査を経て挑戦する3歳牝馬のレースぶりに注目が集まる。さらに現在3連勝中の3歳牝馬レイハリアも出走。こちらは鞍上が若手の亀田温心騎手で、その手綱捌きに期待が寄せられる。

昨年の覇者エイティーンガールや、ミッキーブリランテ、タイセイアベニール、カツジといった古馬の実績馬が出走を予定。充実のメンバー構成となった。今回は、注目のスプリント戦・キーンランドCの歴史を振り返る。

3歳馬はやや苦戦傾向

ここ5年のキーンランドCで1番人気は2勝。2016年の1番人気シュウジは敗れたものの、2着に食い込んでいる。特に2019年と2016年には1番人気・2番人気・3番人気の3頭で決着している。それなりに人気馬の信頼度は高いレースと言えるだろう。

しかし一方で、2020年には1番人気ダイアトニックが15着、2017年にはモンドキャンノが6着に敗れている。その2020年には三連単が9万馬券、2017年には11万馬券となっているように、荒れる年はしっかりと荒れる一戦。2015年には8番人気ウキヨノカゼ・9番人気トーホウアマポーラで決着し、馬連306.9倍という荒れっぷりが見られた。

また、今年は3歳馬が人気を集めるキーンランドC。しかし過去には3歳時のローレルゲレイロが1番人気11着、グランプリエンゼルが1番人気3着に敗れるなど、3歳馬の苦戦が見られる。2015年にはファンタジーS勝ち馬クールホタルビ、福島2歳S勝ち馬ペイシャオブロー、ファルコンS勝ち馬タガノアザガルの3歳馬3頭が最下位から3頭を独占してしまう事態となった。

メイケイエールらに追い風となるデータとしては、重賞に昇格してから勝利した2007年クーヴェルチュール、2016年ブランボヌールの2頭がどちらも牝馬であることだろうか。

スプリンターズSにも直結する一戦

2011年の勝ち馬はソダシと同じクロフネ産駒のカレンチャン。当時4歳牝馬だったカレンチャンは、ここを制覇すると秋にスプリンターズSを勝利、JRA最優秀短距離馬に選出された。さらに翌春の高松宮記念も勝利すると、最優秀4歳以上牝馬に選出され、時代を代表する牝馬となった。

その2011年キーンランドCは、3着のパドトロワが次走のスプリンターズSで2着に食い込む快走。キーンランドC組によるスプリンターズSのワンツーとなった。2019年のスプリンターズSも、勝ち馬タワーオブロンドンは同年キーンランドCの2着馬、3着馬ダノンスマッシュは同年キーンランドCの1着馬と、キーンランドC組の活躍が目立つ。

また、名スプリンターのビービーガルダンは4度キーンランドCに挑戦し、2009年に勝利したほか、2着2回、4着1回と大活躍。パドトロワも4度挑戦し、1着1回、3着1回という戦績を残している。今年も昨年の覇者・エイティーンガールが出走予定。さらに昨年1番人気15着と悔しい思いをしたダイアトニックもリベンジを目指して挑戦する。

父父ディープインパクトの各馬にも注目

重賞になってから今年で16回目を迎えるキーンランドC。過去15回のうち、10回が牝馬の勝利となっている。他にも9歳セン馬のエポワス、8歳牡馬のタニノマティーニなどが勝利した。

ここ5年では近い方からヨハネスブルグ産駒、ロードカナロア産駒、ダイワメジャー産駒、ファルブラヴ産駒、ディープインパクト産駒が勝利している。サンデー種牡馬VS非サンデー種牡馬という構図で見ても面白そうだ。

今年は人気になるメイケイエールがミッキーアイル産駒、ミッキーブリランテがディープブリランテ産駒。新時代を感じさせる、「父ディープ種牡馬」の戦いにもご注目いただきたい。

ライタープロフィール
緒方きしん
競馬ライター。1990年生まれ、札幌育ち。家族の影響で、物心つく前から毎週末の競馬を楽しみに過ごす日々を送る。2016年に新しい競馬のWEBメディア「ウマフリ」を設立し、馬券だけではない競馬の楽しみ方をサイトで提案している。好きな馬はレオダーバン、スペシャルウィーク、エアグルーヴ、ダイワスカーレット。

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