【北九州記念】好走の鍵は馬場状態!道悪なら穴馬の激走も 参考レース分析からの注目馬は?
坂上明大
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「雨馬場の影響大」
小倉芝1200mでの超高速戦・北九州記念。7月に同条件で行われたCBC賞では日本レコードが大幅に更新され、本レースにもさらなるレコード更新に期待がかかる。ただ、開幕週の大雨により内馬場が傷み、先週の馬場傾向通りなら重めの外伸び馬場だろう。直前のトラックバイアスも要チェックだ。
【高松宮記念】
Bコース替わり初週であったが、開催最終日かつ午後からの降雨の影響で本レース時には重馬場発表に。内目はかなり荒れ、外有利のトラックバイアスであった。レースはモズスーパーフレアが好発を切って前後半3F34.1-35.1の平均~稍ハイペース。
5着馬モズスーパーフレアは昨年程楽な流れではなかったが、同馬としては無理のないペースでレースを引っ張る形。直線はラチ沿いを距離ロスなく走ったが、荒れた内を通った分もあり粘り切れず。6歳馬だがスピードの衰えはなく、展開や馬場次第ではG1でも上位争いできる実力馬だ。
16着馬アウィルアウェイはいつも通りの後方待機策だったが、直線も全く伸びず後方のまま。実績からも良馬場向きだろう。
18着馬レッドアンシェルは最内枠から荒れた内々を走る形。直線はあまりにも脆かったが、過去最高馬体重も影響したか。
「日本レコードを大幅更新」
【CBC賞】
小倉3回開幕週(野芝)。土日ともに超高速馬場が続き、土曜10Rでは1999年北九州短距離Sでアグネスワールドが記録した従来のレコードタイムを0.1秒更新。さらに、本レースも前後半3F32.3-33.7の好ペースで刻み、前日に記録した日本レコードを0.4秒更新した。また、内有利のトラックバイアスでもあり、内々をロスなく回った馬の好走が目立った。
1着馬ファストフォースは絞り切れなかった前2走から立て直し、ベスト馬体重での出走。さらに初ブリンカーも利き、日本レコードで完封勝利を挙げた。今回は斤量3キロ増が課題だが、フロック視は禁物だ。
3着馬アウィルアウェイは外々を回して上がり3F最速の末脚。実質トップハンデを背負っての0.2秒差は負けて強しの内容だ。外伸びの今の馬場なら逆転可能。ただ、馬場は渋ってほしくないか。
5着馬ヨカヨカは内々を走りながらもラストは伸び負け。やや力差を見せつけられた形か。
6着馬ノーワンは終始右手前での完走。4角は大外を回す形でもあり、外伸び馬場の今の小倉芝なら上昇可能だ。
「道悪なら大穴に要注意」
地力ではモズスーパーフレアとアウィルアウェイが格上。特にアウィルアウェイは今のトラックバイアスにも合うだろう。ただ、今週もあいにくの雨予報。道悪馬場ならノーワンの激走にも注意が必要だ。
注目馬:アウィルアウェイ、ノーワン
ライタープロフィール
坂上明大
1992年生まれ、岐阜県出身。元競馬専門紙トラックマン(栗東)。2019年より競馬情報誌サラブレにて「種牡馬のトリセツ」「新馬戦勝ち馬全頭Check!」などの連載をスタートさせ、生駒永観氏と共同執筆で『血統のトリセツ』(KADOKAWA)を上梓。現在はYouTubeチャンネル『競馬オタク』を中心に活動し、パドック解説や番組出演、映像制作、Webメディアでの連載もこなす。
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