【レパードＳ】王者不在の3歳ダート路線に終止符を打てるか？　メイショウムラクモら能力値上位馬が優勢

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レパードＳが行われる芝1800mの舞台とは？

レパードＳが行なわれる新潟コースは、全競馬場の中でもっとも直線が長いせいか、大回りのイメージがある。しかし、直線が長いからこそコーナーの距離が短く、距離が350mもない。実は、相当な小回りで急カーブということになり、後方の馬がトップスピードで最後のコーナーを曲がれば、遠心力で大外に振られることになる。

このため勝ち負けに持ち込むならば、3コーナーの入り口までにある程度、前目のポジションを取るのが理想的で、基本的には前が有利。実際に過去10年で逃げ馬の優勝が2回、2着が4回。また、3角2番手も1着が1回、3着が1回と好成績だ。ただし、前に行きたい馬が揃うと、一転してかなりのハイペースとなり、一昨年のように差し馬ハヤヤッコが優勝することもある。

かなりハイペースになるパターンも視野に入れたいところだが、今回は逃げ馬のレプンカムイ、オセアダイナスティ、スマートパルフェ、ロードシュトロームの4頭でテンの速いレプンカムイが内枠に入ったことで意外とスムーズに隊列が決まり、平均ペース前後で収まる可能性が高いと見ている。前が有利な展開を想定して、予想を組み立てたい。

能力値1～5位馬の紹介

【能力値1位　メイショウムラクモ】
3走前の1勝クラスで古馬3勝クラス勝ちレベルの指数で圧勝すると、強敵が揃った前々走の伏竜Ｓでは2着。王者不在の現在の3歳ダート路線だが　その中でトップ級の実力馬である。前走の2勝クラス、いわき特別は外枠から1角で外を回り、向正面で先頭に並びかけて3頭並走。3角入り口で逃げ馬が失速し、直線序盤で先頭。あとは後続との差を広げて7馬身差と古馬オープン級の指数で圧勝。前走同様に走れれば、好走必至。問題は休養明け好走後の一戦であること。反動が出る危険性もある。

【能力値2位　レプンカムイ】
前々走の1勝クラスを1クラス上の指数で勝利。前走のインディアＴは、大外から2番手を追走し、3角から仕掛けて直線で逃げ馬を捉えて先頭に立ったものの、外からホッコーハナミチに差されて2着。前走で敗れはしたものの、勝ち馬はレコード決着で速い時計が求められた中、内枠から終始最内を通り、直線で外に進路を切り替えるロスのない競馬で勝利している。このことからレプンカムイは完全な力負けではなく、充実していると言える。

同馬は新馬戦で、ラスト2Fを12秒3‐12秒1でまとめて逃げ切り勝ちと、高い素質をアピールした馬。ゴッドセレクションが勝利したデビュー2戦目の2着も高く評価できる。不安点を挙げると、3走前、4走前は控える競馬で崩れていること。これまで強い競馬をしているのは、逃げか、2番手。内枠の今回は、前に行って揉まれない競馬をすることが条件となりそうだ。

【能力値3位　ルコルセール】
デビューから3戦は芝だったが、3走前に初ダートを使われると好指数で圧勝。そこからダートに路線転向し、現在3連勝中の上がり馬だ。前走の渡島特別は出遅れたものの、外枠からじわっと位置を上げて好位外の3番手を追走。4角で仕掛けて外を回りながら勝利と、強かった。ダートでは底を見せていない馬だけに、ここも上昇してあっさりの可能性もあるし、このあたりでいったん底を見せる可能性もある。

【能力値4位　ホッコーハナミチ】
デビュー3戦目の未勝利戦を好指数勝ちすると軌道に乗り、そこから着実に上昇している馬。前走のインディアＴは2勝クラスとしては優秀な部類の指数での勝利だった。前走は内枠からかなり押して位置を取りに行き、3列目の最内を追走。3～4角で前の馬が少し外に進路を切り替えたところで、2列目に上がり、直線では2頭分外に切り替えて勝利と、展開＆進路取りが上手く行った面はある。しかし、レース運びが上手いことも能力の一つ。現在の充実ぶりならばここでもチャンスはある。

【能力値5位　ロードシュトローム】
6走前の1勝クラスを1クラス上の指数で逃げて圧勝した馬。初勝利も逃げの競馬、前々走の鳳雛Ｓも逃げて3着と現状では逃げた方が能力を出し切れる傾向にある。しかし、前走のジャパンダートダービーは、キャッスルトップのテンが速かったので、進路を外に切り替えて2番手から追走。大金星を飾ったキャッスルトップと0.4秒差(6着)の好走と、2番手からでも悪くない。昨年のこのレースでジャパンダートダービーの5着馬ミヤジコクオウが2着に巻き返したように、ジャパンダートダービー敗退馬はレパードＳで好走例が多いというのも、同馬の好走を後押しするデータ。警戒が必要だろう。

穴馬は素質が高いタイセイアゲイン

タイセイアゲインは新馬戦ではラスト2Fを、12秒0-11秒8で8馬身差の圧勝を収めた馬、続くプラタナス賞も勝利した実績は光る。休養明けとなった今年初戦、強敵が揃った伏竜Ｓでも中団中目で立ち回り、4着好走と能力の高さを見せた。近2走は出脚がひと息で、後方からの競馬となり、本来の能力を出し切れていないが、まともに走れば今回のメンバーでも十分に通用する素質を持った馬。一発があっても不思議ない。

※パワーポイント指数(PP指数)とは？
●新馬・未勝利の平均勝ちタイムを基準「0」とし、それより価値が高ければマイナスで表示
例）メイショウムラクモの前走指数「-27」は、新馬・未勝利の平均勝ちタイムよりも2.7秒速い
●指数欄の背景色の緑は芝、茶色はダート
●能力値= (前走指数＋前々走指数＋近5走の最高指数)÷3
●最高値とはその馬がこれまでに記録した一番高い指数
能力値と最高値ともに1位の馬は鉄板級。能力値上位馬は本命候補、最高値上位馬は穴馬候補

ライタープロフィール
山崎エリカ
類い稀な勝負強さで「負けない女」の異名をとる女性予想家。独自に開発したPP指数を武器にレース分析し、高配当ゲットを狙う！ netkeiba.com等で執筆。好きな馬は、強さと脆さが同居している、メジロパーマーのような逃げ馬。

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