【CBC賞】好データは「5歳」「牝馬でトップハンデ」「関西馬」など 小倉開催も味方にアウィルアウェイ

門田光生

CBC賞の年齢別成績(過去10年)ⒸSPAIA

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小倉開幕週は牝馬に注目

2021年のCBC賞は7月4日、小倉競馬場で行われる。CBC賞といえば中京競馬場の名物レース。「名前」=「競馬場」が連想されるレースは、いつもと違う場所で開催されるとややこしさ倍増だ(ちなみに、昨年は阪神競馬場で行われた)。中京と小倉では、左右の回り、そして直線の長さも全然違う。

そこでCBC賞のデータ分析に移る前に、夏の小倉の開幕週、そして今回の施行条件である芝1200mの傾向を見ていくことにする。データ収集期間は2015~2019年の5年。2020年は夏の開催時期が例年よりかなり遅かったので参考外とした。

まず脚質だが、小回りの開幕週らしく、逃げ、先行馬32勝に対して、差し、追い込みは7勝。基本的に前有利の条件と考えていいだろう。また、牡馬14勝に対して牝馬が25勝。これに関しては有名な格言である「夏は牝馬」の傾向なのかも。所属別では、栗東37勝に対して美浦2勝と大きな差がついている。

ひと昔前は関東馬が多く滞在していたものだが、最近はめっきり少なくなった。それも影響しているのか、関西の主場らしい結果となっている。種牡馬に関しては、ディープインパクト、キンシャサノキセキ、ロードカナロア産駒が好成績を残している。

それでは、CBC賞のデータ分析に取りかかっていく。いつも通り過去10年の傾向を参考にするのだが、前回小倉で行われたCBC賞となると、1999年までさかのぼらなければいけない。

その1999年は1着アグネスワールド、2着マサラッキ。ともにGⅠ勝ちの名馬だ。20年ぶりに小倉で行われるCBC賞から、上記2頭のようなスターが出現するのかどうか。期待を持って見守りたい。

3歳馬が不振

CBC賞出走馬の年齢ⒸSPAIA
CBC賞出走馬の性別ⒸSPAIA


いつもと開催場所が違うということで、どのデータを重視するか悩むところだが、幸い開催時期に関しては2011年(阪神)以外とほぼ変わらない。とりあえず、影響がなさそうなものを抽出していこう。

まずは年齢。ここ10年で5歳馬が7勝と圧倒的な強さを見せている。続いては6歳馬の2勝、そして4歳馬の1勝。7歳以上からは2着馬が2頭だけで、3歳馬に至っては連対馬すら出ていない。3週前に行われた函館SSは3歳馬の活躍が目立つという傾向だったが、同じ短距離のGⅢでも、極端に違うデータが出てくるところが面白い。

性別だと牡馬・セン馬が7勝で、牝馬が3勝。牝馬は出走頭数が半分以下ということもあり、勝率、連対率だと大きな差はなかった。

CBC賞出走馬の所属ⒸSPAIA


冒頭でも書いたが、夏の小倉の開幕週は栗東所属馬が圧倒的に強い。CBC賞に関しても、栗東勢の19連対に対して美浦勢は1連対。また、8月に小倉で行われる北九州記念(GⅢ、芝1200m)についても調べてみたが、ここ10年で馬券に絡んだ30頭のうち、29頭が栗東所属馬だった。

いずれにせよ、美浦所属馬は苦戦が予想されるデータが出ている。

CBC賞出走馬の前走クラスⒸSPAIA


続いて前走着順と前走クラスを調べてみたが、夏場のGⅢらしく、格より勢いという傾向があるようだ。まず前走1着馬は【4-2-1-13】となっており、ほかの着順と比べて数字がいい。特に連対率が優秀だ。

前走のクラス別でも、重賞組の4勝に対して、オープン以下が6勝。格にこだわる必要はない様子。ただし、オープンに関してはリステッドレース(L)組はなぜか不振が続いている。

CBC賞出走馬のハンデⒸSPAIA


おおまかなハンデの傾向だが、背負っている馬の方が好成績を残している。特に牡馬で顕著に表れていて、牡馬で55キロ以下の馬は【1-1-1-50】。勝率は2%、連対率は4%を切る低い数字となっている。牝馬は55.5キロが最も重いハンデとなるが、3頭中2頭が馬券に絡んでいる。

CBC賞出走馬のプラスデータⒸSPAIA
CBC賞出走馬のマイナスデータⒸSPAIA


最後に、CBC賞におけるプラスとマイナスデータを簡単に紹介していく。プラスデータでは、まずは上記に挙げた前走1着馬。ここ5年で3頭が該当しており、できればこれは満たしておきたいところ。また前走人気に関しては、1、2番人気に支持されていた馬の成績がよかった。

マイナスデータだが、これも上記で述べたようにリステッドを経てきた馬の成績がよくない。今年の登録馬でいえば、パラダイスS、安土城Sなどになるのだが、リステッド格付け前はそうでもなかったので、信頼しすぎるのもよくないかも。

続いて、中3週以内で使ってきた馬(37頭)から勝ち馬が出ていない(2着馬は2頭)。上で「格より勢い」とか言っておきながら、どちらかといえば逆のデータが出てきてしまった。

同じく前走でコンマ7秒以上負けた馬(71頭)からも1着馬は出ていない。また、前走で3番人気に支持されていた馬の成績は【0-0-1-11】。3番人気以外の上位人気馬は結果を出しているだけに、ちょっと気になるところ。

ハンデに注目

CBC賞のデータのまとめに入る。まず好走パターンだが、A「栗東所属」B「5歳馬」C「前走1着馬」D「牝馬でトップハンデ」E「前走1、2番人気」となる。

マイナスデータは、F「3歳、もしくは7歳以上」G「牡馬でハンデが55キロ以下」H「前走がリステッド」I「中3週以内」J「前走でコンマ7秒以上の負け」。

今年は登録の時点で美浦所属馬が1頭もいなかったので、全馬がA「栗東所属」をクリア。逆にC「前走1着馬」は1頭もいなかった。

今回のCBC賞だが、ハンデに注目してみた。牡馬で55キロ以下のハンデだと【1-1-1-50】と好走率が低く出ているのだが、今回登録している牡馬で、55.5キロ以上のハンデを課されたのはタイセイビジョンだけ。一方の牝馬だが、トップハンデはアウィルアウェイの55.5キロで、これは過去に好走例があるパターン。

このどちらかが本命候補となるが、開幕週の小倉芝1200は牝馬有利の傾向と出ていた。せっかく小倉で開催されるのだから、このデータを活用することにしてアウィルアウェイが本命。ちなみに、過去55.5キロで馬券に絡んだ2頭とも、アウィルアウェイと同じ5歳牝馬だった。

タイセイビジョンの57キロというのも、実は連対馬が出ていないハンデなのだが、ハンデは重い方がいいという傾向が出ていたので2番手に推す。あとの牡馬は厳しいとみて軽視。残る牝馬だが、人気になりそうなヨカヨカはこのレースで全く結果が出ていない3歳馬。さすがに印は入れづらい。

ほかではクリノアリエル。2016年の2着馬ラヴァーズポイントと同じ、3勝クラス6着→ハンデ50キロでの出走となる。また、牝馬でGⅡを経由してきた馬は【1-1-0-1】ということでビオグラフィーも候補。プリカジュールは障害帰りなので本来は参考外なのだが、年齢と前走人気を満たしているので、一応加えておく。

◎アウィルアウェイ
◯タイセイビジョン
▲クリノアリエル
△ビオグラフィー
×プリカジュール

《ライタープロフィール》
門田 光生(かどた みつお)
競馬専門紙「競馬ニホン」で調教班として20年以上在籍。本社予想などを担当し、編集部チーフも兼任。現在、サンケイスポーツにて地方競馬を中心に予想・記事を執筆中。
宝塚記念はクロノジェネシスが連覇を達成。2013、14年に連覇したゴールドシップと同じ毛色ですが、見た目は白っぽくない芦毛です(しっぽの先は白い)。来年はもっと白っぽくなるのか、気になるところ。ところで、馬名登録時の毛色が、繁殖に入ってから変わるケースがごくたまにありますが、このケースのほとんどに芦毛が絡んでいます。確かに、トレセンでも「これ、本当に芦毛か?」という競走馬を何度か見た記憶がありますね。

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