【夏競馬攻略】8か月ぶり再開の福島競馬で狙うべき騎手は?馬券攻略のカギは3連複にあり!

高橋楓

福島競馬場での勝利数上位騎手ⒸSPAIA

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福島競馬場の英雄

彼の姿をはじめてみたのは上山競馬場だった。私が「競馬」という存在を強く意識したのは1996年の春。よって、彼の伝説をリアルタイムでは見ていない。それでも大人たちがそこはかとなくワクワクしている姿を今でも記憶している。

私を遠路、上山まで引っ張りだしてきた父もその一人だった。「ツインターボ」という存在がどれほど凄いのかを肌で知った。伝説の始まりは中舘英二騎手を初めて背に迎えた1993年7月11日の七夕賞。福島競馬場は入場者レコードを記録した。紛れもない、彼は英雄だった。地震の損傷により春に開催できなかった福島競馬場に、蹄の音が戻ってくる。

福島巧者を狙いうて!本命騎手と高配当騎手の6名を見逃すな!

福島競馬場騎手リーディングランキングⒸSPAIA


ローカル開催だとご当地巧者が必ず存在する。2012年の東日本大震災復旧後の福島競馬場で行われたレース数は2256戦。リーディングは吉田隼人騎手で[101-86-75-522]。唯一の100勝超えジョッキーだ。

続いて戸崎圭太騎手が[97-75-69-326]複勝率42.5%となっている。この二人が騎乗する場合、本命騎手として頭に留めておきたい。以下、丸山元気騎手[76-66-59-524]、内田博幸騎手[63-54-67-397]、勝浦正樹騎手[63-52-50-437]と続く。

福島競馬場穴騎手ピックアップ(100レース以上騎乗)ⒸSPAIA


そして、福島競馬場で高配当を狙う上で覚えておきたい騎手がいる。100レース以上騎乗し、単勝、複勝の回収率が100%を超えているのはわずかに4名しかいない。

・騎手名(複勝率/単勝回収率/複勝回収率/平均単勝オッズ)
・荻野極(20.7%/133%/116%/60.1倍)
・西村淳也(30.4%/101%/109%/24.8倍)
・松山弘平(27.4%/117%/107%/29.6倍)
・秋山真一郎(33.6%/158%/103%/19.4倍)

荻野極騎手は[15-9-12-138]。騎乗馬の平均単勝オッズは60.1倍と穴馬が中心にも関わらず好成績を残している。続いて西村淳也騎手は[27-24-22-167]で平均単勝オッズ24.8倍ながら複勝率30.4%。秋山真一郎騎手は[14-16-10-79]で平均単勝オッズ19.4倍、複勝率33.6%。この二人は複勝率が30%オーバーと要注意だ。

最後に、松山弘平騎手が[20-14-9-114]。デアリングタクトとのコンビで牝馬三冠も果たし、最近では人気になる事が多くなってきているが単複ともに回収率100%超になっている。

福島開催は「キングカメハメハ産駒」が優勢

福島競馬場種牡馬リーディングランキングⒸSPAIA


次に種牡馬ランキング。1位はキングカメハメハ産駒[94-69-60-614]となった。勝率も100頭以上出走させた種牡馬の中では堂々1位の11.2%。2位がディープインパクト産駒で[71-70-62-532]、以下ステイゴールド産駒[69-56-55-603]、ダイワメジャー産駒[62-67-52-636]、ハーツクライ産駒[59-69-62-569]となっている。

この事からもキングカメハメハ産駒の福島巧者ぶりがハッキリと見てとれる。積極的に狙ってみたい。

難解極める馬券攻略!本命党よりも穴党向けの競馬場!?

福島競馬場1番人気馬データⒸSPAIA


ハッキリ言ってここまで本命党にとって難解な競馬場だと、数字を見るまで思っていなかった。福島巧者や、相手関係を考慮して確勝級の馬がしっかりと勝っていることが多いイメージだったからである。数字というのはイメージを覆す格好のステータスとなるのだと痛感した。現在、主に使われているコースは6コースで1番人気の成績は下記のようになる。

・レース条件(1番人気の勝率/連対率/複勝率)
・芝1200m(23.2%/42.9%/55.9%)
・芝1800m(31.9%/49.0%/58.7%)
・芝2000m(28.0%/47.2%/57.3%)
・芝2600m(27.4%/50.0%/63.2%)
・ダート1150m(29.6%/47.6%/59.5%)
・ダート1700m(28.3%/46.4%/47.1%)

芝2600m戦は106回レースが行われ、勝率こそ27.4%しかないが複勝率は63.2%と高い数字となっている。半面ダート1700m戦は558回もレースが行われながら1番人気の複勝率が47.1%しかなく難解なコースという事がハッキリ分かる。

福島競馬場の「3連複」にはお宝が潜んでいる!

福島競馬場3連複万馬券発生率ⒸSPAIA


では、福島競馬場で一番オススメの馬券は何か。ずばり「3連複」だ。主に使われている6コースの万馬券発生率と平均配当を見ると一目瞭然。

・レース条件(万馬券発生率/平均配当)
・芝1200m(44.2%/29,931円)
・芝1800m(43.1%/25,887円)
・芝2000m(44.8%/21,353円)
・芝2600m(36.8%/23,072円)
・ダート1150m(39.6%/28,909円)
・ダート1700m(39.0%/23,084円)

とすべての条件において平均配当が20,000円を超えているのだ。また、芝の2000m以下のレースにおいては40%以上の確率で万馬券が発生している。そして特筆すべきは「古馬1勝クラス・芝1200m」と「古馬1勝クラス・ダート1150m戦」だ。実はこの2レースに限定すると、

・古馬1勝クラス・芝1200m(54.1%/41,538円)
・古馬1勝クラス・ダート1150m(43.6%/31,916円)

と格段に跳ね上がる。それもそのはず、実は3連複10万馬券発生率が「古馬1勝クラス・芝1200m」だと196レース行われ10.7%、「古馬1勝クラス・ダート1150m戦」だと149レース行われ9.4%となっているからである。この数字が高いと感じるかどうかは人それぞれだが、私は高い数字だと感じている。特に今回ピックアップした騎手が絡むケースも多いので、この夏の福島競馬は3連複馬券に注目して欲しい。

《ライタープロフィール》
高橋楓。秋田県出身。
競馬のWEBフリーペーパー&ブログ『ウマフリ』にてライターデビュー。競馬、ボートレースの記事を中心に執筆している。

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