【ユニコーンS】堅めのレース、特に外枠の人気馬には逆らうな 東大HCの本命はルーチェドーロ

東大ホースメンクラブ

ユニコーンSインフォグラフィックⒸSPAIA

上位人気馬が堅実で波乱は見込めない

6月20日(日)に東京競馬場で行われるユニコーンS(GⅢ・ダ1600m)。3歳世代が臨む初の中央ダート重賞に精鋭16頭が集まった。OPクラスを勝ってきたゲンパチフォルツァやルーチェドーロ、ヒヤシンスS勝ち馬・ラペルーズ、サウジダービー馬ピンクカメハメハなど当代屈指のメンバーが揃った。

ユニコーンSは出世レースとして知られ、昨年引退したゴールドドリームや今年のフェブラリーS勝ち馬・カフェファラオなど歴代勝ち馬は錚々たる顔ぶれ。偉大な先達同様、栄光への切符を手にして未来のダート戦線の中核を担ってゆくのはどの馬なのか。今週もデータを踏まえて検討していこう。


過去10年好走馬人気順ⒸSPAIA


〈過去10年のユニコーンS・好走馬の人気〉
年度/1着馬/2着馬/3着馬/1番人気馬の単勝オッズ
2011/3番人気/1番人気/2番人気/2.3
2012/1番人気/2番人気/8番人気/3.2
2013/3番人気/1番人気/8,11番人気/2.3
2014/3番人気/4番人気/7番人気/1.3
2015/2番人気/9番人気/3番人気/1.5
2016/2番人気/1番人気/3番人気/2.8
2017/2番人気/5番人気/3番人気/2.5
2018/1番人気/3番人気/7番人気/2.3
2019/3番人気/2番人気/6番人気/2.6
2020/1番人気/3番人気/11番人気/2.0

まず過去10年のユニコーンSにおける3着馬までの人気と、1番人気馬のオッズを表にした。

馬券に絡んだ計31頭(13年は3着同着)のうち、1~3番人気の馬が21頭と人気サイドの成績が抜群。断然人気のアジアエクスプレスが飛んだ2014年を除いては毎年3番人気以内の馬から少なくとも2頭は好走している。上位人気3頭から2頭を選択するだけで的中が狙えるという何ともイージーな条件だ。ただし当然配当も低くなるため、一攫千金を狙うには同日に行われるマーメイドSの方が向いている。

力の抜けた存在がおらず人気が割れそうな今年だが、混戦なら荒れるのかと言えばそうでもない。人気サイド優位の傾向は、1番人気馬のオッズが2.8(2016年)や3.2(2012年)と比較的高い場合でも変わらない。それどころか2012年と2016年の連対馬4頭いずれも2番人気以内であったことを考えると、むしろ強まっているとさえ言えよう。今年も前例に倣って上位人気馬を重視したい。

難しいのが中位~下位人気馬が収まる残りの1枠。過去10年で4番人気以下から馬券になった全10頭には臨戦過程や脚質の点で共通項はなく、消去法的に考えるのが最適。

前走OP特別・リステッド組については前走5着以下が【0-0-0-27】であることや、当日4番人気以下の前走OP勝ち馬が【0-0-0-5】であることを元に取捨を行いたい。また前走1勝クラス組についてはキャリア4戦以下が【0-0-0-14】と好走例がなく、今年の前走1勝クラス組4頭は全てこれに該当。14頭には前走で0秒3以上の着差をつけて勝った馬が5頭も含まれており、いくら勝ちっぷりが良くても信用できない。

外枠の人気馬は軸に最適

過去5年東京ダ1600m枠順成績(14頭立て以上)ⒸSPAIA


〈過去5年の東京ダ1600m、14頭立て以上の枠順別成績〉
1枠/勝率5.2%/連対率10.0%/複勝率14.7%/単回47%/複回55%
2枠/勝率5.7%/連対率11.9%/複勝率19.3%/単回72%/複回76%
3枠/勝率5.9%/連対率12.1%/複勝率17.7%/単回88%/複回63%
4枠/勝率7.0%/連対率13.0%/複勝率18.9%/単回48%/複回61%
5枠/勝率6.0%/連対率13.4%/複勝率20.4%/単回74%/複回71%
6枠/勝率7.2%/連対率15.1%/複勝率21.1%/単回64%/複回72%
7枠/勝率6.4%/連対率13.4%/複勝率19.1%/単回96%/複回79%
8枠/勝率7.7%/連対率13.3%/複勝率21.9%/単回89%/複回81%

次に過去5年の東京ダ1600m戦(14頭以上出走)における枠順別成績を調べた。ご存知の方も多いと思うが、東京ダ1600mは芝発走という特殊なコース形態のため、より長く芝を走れる外枠ほど有利となる。特に連対率の欄に注目すれば、外になるほど成績が上向いていくのは一目瞭然だ。

当然ユニコーンSもその傾向にあてはまる。過去10年、6~8枠の複勝率はいずれの枠も25%とやはり外枠が好調で、距離ロスを嫌う必要はない。4番人気以下から好走した9頭のうち5頭は6枠から外の枠であり、相手探しはこの辺りから行うべきということになる。

また上位人気馬にとって枠は不問ということも覚えておきたい。1枠が【1-1-0-1】、2枠が【1-0-0-1】と好走例に富んでおり、評価を下げる必要は全くない。ただ外枠の方が信頼を置きやすいのも事実で、3番人気以内の馬が6~8枠に収まると【5-2-3-1】と絶対的な成績を誇る。唯一の着外も4着と大崩れはないことから、人気が予想される8枠16番ルーチェドーロは軸に最適だろう。


冒険はせず堅実に

究極のナマモノたるオッズを正確に予想することは不可能だが、以下では上位人気馬3頭がルーチェドーロ、ラペルーズ、ゲンパチフォルツァという前提で進めていく。当日になって全く違うオッズになってしまってもご容赦願いたい。

◎ルーチェドーロ
2走前は出遅れた分道中で脚を使わされており、上位3頭が4角でロスなく運んだのに対し外を回されたのも痛かった。前走端午Sは同日の天満橋S(4歳上3勝クラス)よりも速い時計での勝利で、近2走のOP戦はともに内容を評価できる。距離延長が不安視されるものの、芝発走ではスタートで置かれるタイプ故に一概にマイナスとも言えず、差しも届く東京コースならこなせるはずだ。

◯ラペルーズ
メンツの揃ったヒヤシンスSを上がり35.0という別格の脚を使って快勝したように、その能力はかなりのもの。続く前走はスタート直後にぶつけられたことが影響したのか走る気を全くなくしてしまっており参考外。ただ父親を思うとやはり気性面の不安は拭えず、少なくとも軸で買うような馬ではない。

▲カレンロマチェンコ
中位~下位人気が占める残りの1枠にはカレンロマチェンコをチョイス。逃げた際の成績は3戦3勝と崩れ知らずで、自分の形に持ち込むと強い馬。加えて今回は有利な7枠をゲットし、芝でスピードをつけてハナに立ちたいこの馬にとってはこの上ない条件。人気のない前走OP勝ち馬に好走例はないものの、ここはデータに逆らってでも狙いたい。既に道悪でも走れることは証明しており、1400m戦での余裕ある競馬を思えば距離にも対応できるだろう。

△ゲンパチフォルツァ
前走は有利な大外枠からとはいえ、好位につける本来の競馬できっちりと勝利したことは評価に値する。ただ2走前は対照的に芝発走の内枠で、外枠の馬に前に入られて後ろからになり4着。データ上は人気馬にとって枠は不問とはいえ、この馬にとって最内枠はマイナスで評価を下げた。

以下、国内ダート戦は未経験な分魅力があるピンクカメハメハまで印を回す。総じて人気馬に印を打ったが、ユニコーンSに関してはそういうレースと割り切り、馬券の単価を一段上げて勝負することにする。

▽ユニコーンS予想▽
◎ルーチェドーロ
◯ラペルーズ
▲カレンロマチェンコ
△ゲンパチフォルツァ
×ピンクカメハメハ

《ライタープロフィール》
東大ホースメンクラブ
約30年にわたる伝統をもつ東京大学の競馬サークル。現役東大生が日夜さまざまな角度から競馬を研究している。現在「東大ホースメンクラブの愉快な仲間たちのブログ」で予想を公開中。



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