【マーメイドS】前哨戦分析からはミスニューヨークを高評価 格上挑戦組にも要注意!

坂上明大

ターコイズS馬場/展開バイアスⒸSPAIA

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父譲りのパワーとタフさ

3年連続格上挑戦馬が優勝しているマーメイドS。ハンデ戦、内回り2000m、梅雨時季などが重なり、能力だけではなく適性や調子が非常に重要な一戦である。今年も多くの格下馬が登録してきたが、それらは抽選を突破する必要があるため、まずは実績上位組の参考レースを振り返っていきたい。

ターコイズS馬場/展開バイアスⒸSPAIA



【ターコイズS】
Aコース3週目。馬場は荒れ気味だったが、内外の差は感じられず。レースは先手を取ったトロワゼトワルに暴走気味のクリスティが絡んでいき、前後半3F34.5-36.3の前傾1.8秒。ただ、何とか我慢を利かせた3番手のスマイルカナ基準では前後半3F35.1-35.7であり、前半下り、ゴール前急坂の中山芝1600mとしては平均ペースの部類であった。

2着馬アンドラステは掛かり気味の追走からスマイルカナとハナ差の決着。直線入り口で狭くならなければ本馬が差し切っていただろうから、両馬の差は展開次第といったところ。オルフェーヴル×Dynaformerのパワーとタフさに長けたタイプ。内回りコースのタフな馬場がピッタリだ。

粗削りな素質馬

【中山牝馬S】
大雨により不良馬場での競馬だったが、内外の差はそれほど感じられず。ロザムールの逃げで中盤は12.5を上限に淡々としたペースで運んでおり、良馬場なら11.8程度で推移したハイペースだっただろう。後有利。

5着馬シャドウディーヴァは出遅れたうえに外から寄られて最後方からの競馬。道中は折り合いにも苦労しながらも、直線はじわじわと伸びて5着まで上がった。力のいる馬場は得意なクチだが、右回りではやはり内にもたれる面を見せており、ベストは中京競馬場か。

12着馬アブレイズは道中から行きっぷりが悪く徐々に後退。馬場が合わなかった。

後方勢の巻き返しに要注意

【福島牝馬S】
新潟1800mでの施行。ディアンドルが逃げて3F別ラップは35.8-36.9-34.2。スパート位置も遅く、後方勢が差し届かない「前有利」の競馬となった。

3~5着馬サンクテュエール、フィリアプーラ、ムジカは好位で流れに乗っての上位入線。展開の恩恵を受けた感は否めない。ただ、ムジカにおいては直線で進路がなく、不完全燃焼の競馬。上位馬では本馬に最上位の評価を与えたい。

6着馬アブレイズはスタートは悪くなかったものの、馬群で身動きが取れず徐々にポジションを下げる形。直線では上がり3F最速の末脚で追い込んできており、中山牝馬Sから良馬場に変わって大幅にパフォーマンスを上げた。

9着馬ミスニューヨーク、10着馬パッシングスルーも展開が向かず、特にミスニューヨークは直線で進路取りに苦労。着順以上の評価が必要だろう。

条件好転の穴馬

今年は1週遅れのマーメイドSだが、週末は雨予報。内回りの道悪馬場ならオルフェーヴル産駒アンドラステの評価は下げられない。キングズベスト産駒ミスニューヨークも重馬場で2戦2勝。前走は力を出し切れておらず、斤量減の今回はさらに高いパフォーマンスが見られそうだ。抽選組にも要注意。

注目馬:アンドラステ、ミスニューヨーク

※記事内の個別ラップは筆者が独自に計測したものであり、公式発表の時計ではありません。

ライタープロフィール
坂上明大
1992年生まれ、岐阜県出身。元競馬専門紙トラックマン(栗東)。2019年より競馬情報誌サラブレにて「種牡馬のトリセツ」「新馬戦勝ち馬全頭Check!」などの連載をスタートさせ、生駒永観氏と共同執筆で『血統のトリセツ』(KADOKAWA)を上梓。現在はYouTubeチャンネル『競馬オタク』を中心に活動し、パドック解説や番組出演、映像制作、Webメディアでの連載もこなす。

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