SPAIA競馬
トップ>ニュース>勝利数・賞金ともにルメール騎手が川田騎手を引き離す メモリアルな記録も達成された5月を振り返る【5月終了時点での騎手リーディング】

勝利数・賞金ともにルメール騎手が川田騎手を引き離す メモリアルな記録も達成された5月を振り返る【5月終了時点での騎手リーディング】

2021/06/03 06:00
三木俊幸
2021年5月終了時点の騎手リーディングⒸSPAIA

ⒸSPAIA

福永騎手はダービー連覇

ダービーウィークが終わるとともに、5月の競馬開催が終了した。GⅠ開催が続き、盛り上がりを見せた中でリーディング上位騎手の成績に変動は見られたのか、またメモリアルな記録達成など、5週間の主なトピックについても振り返っていく。

2021年5月終了時点の騎手リーディングインフォグラフィックⒸSPAIA


トップはこの1カ月で17勝をあげ、年間79勝としたルメール騎手。10日間のうち未勝利だった日も2回あったが、同時に3勝以上をあげた日も3回あった。また期間中に積み重ねた重賞勝利は2勝でいずれもGⅠレースだった。

特にシュネルマイスターに騎乗したNHKマイルはきっちりと差し切る勝負強さを感じるもので、さすがルメール騎手というレースぶり。さらに3週目の5月16日にはJRA通算1400勝を達成。4月終了時点で2位だった賞金ランキングも1,820,878,000円でトップに返り咲き、2位以下に大差をつけている。

2位は川田将雅騎手。プラス13勝で61勝としているが、ルメール騎手との差は18勝に広がってしまった。しかし、5月8日に行われた京都新聞杯をレッドジェネシスで勝利し、JRA通算1600勝を達成。今年のJRA重賞10勝目に到達した。

3位はプラス11勝で54勝とした福永祐一騎手。1週目に行われた天皇賞(春)ではワールドプレミアに騎乗して勝利し、父・福永洋一元騎手と親子での同レース制覇を果たした。さらに先週末に行われた日本ダービーでは、ゴール前での壮絶な追い比べを制してダービー連覇。大舞台での存在感が光った1カ月だった。

7勝の上積みに止まって50勝の松山弘平騎手。4月25日に香港で行われたクイーンエリザベスⅡ世Cで騎乗したため、5月の前半2週間は騎乗できなかった。後半3週間での成績ということを踏まえると悪い結果ではないと言えるだろう。6月はどこまで巻き返すのか注目したい。

5位も変わらず、吉田隼人騎手。5月は9勝という成績に終わったものの、5月8日にはJRA通算1000勝を達成。2020年5月24日に900勝を達成から1年経たずして区切りの勝利をあげた。

その他、1番人気ソダシとのコンビで挑んだオークスは8着に終わってしまったが、ヴィクトリアマイルでは10番人気のランブリングアレーに騎乗して2着、日本ダービーでは9番人気のステラヴェローチェで3着となるなど、GⅠレースでも穴をあける場面があった。

三津谷騎手は引退レースで重賞初制覇

リーディングトップ5の中で3人が区切りの勝利を達成したが、その他にも多くの記録が誕生。

5月15日の京都ハイジャンプSでは三津谷隼人騎手がJRA重賞初勝利を達成。このレースが現役最終騎乗で、史上初の引退レースでの快挙達成だった。

2周目3角で積極的に先頭に立ち、直線へ。場内からは大きな拍手が沸き起こる中、4馬身差をつけての完勝。7年間で積み重ねた勝利は24勝、決して多いとは言えない勝ち鞍で苦労も多かった騎手人生だっただろう。しかし、それを帳消しにするかのようなエンディングだった。

翌日の5月16日の中京2Rでは幸英明騎手がJRA通算1500勝、5月22日には北村宏司騎手がJRA通算1400勝をそれぞれ達成するなど、ベテランの域に差し掛かった騎手たちも存在感を見せている。

ライタープロフィール
三木俊幸
編集者として競馬に携わった後、フリーランスとなる。現在は競馬ライターとしてだけでなく、カメラマンとしてJRAや地方競馬など国内外の競馬場で取材活動を行っている。

《関連記事》
【安田記念】1番人気は5連敗中、グランアレグリア牝馬連覇の快挙なるか 春のマイル王決定戦の注目ポイント
【安田記念】グランアレグリア中心も、狙ってみたいダイワキャグニー 当日まで覚えておきたいデータ
【安田記念】グランアレグリアにも死角はある!前半に負荷がかかれば二連覇逃す可能性も