【京王杯SC】先行馬少数で上がり3F勝負に決め打ち 今年も粘りたいグルーヴィット
佐藤永記
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出走馬のタイプが毎年バラバラ
京王杯SCは出走する馬の立場も千差万別という、非常に予想が難しい重賞だ。スプリント路線として、安田記念に向かうマイラーのステップとして、はたまた中距離路線を歩む馬のチャレンジと、出走馬のタイプが揃わないのである。それもあってか、過去10年のレース傾向もバラバラ。前半がスローに流れた年もあれば、2F目から10秒台を連発したハイペースの年もある。追込天国の年もあるし、昨年のような逃げ切りかつ2、3着も前残りという年もあった。
だが、2015年からは前半スローで後半の上がり勝負となる年が多くなってきた。レース前半3Fと後半3Fの差を見ると、2015年からの直近6年は後半が速くなるレースになっていることがわかる。
今年は大外に入ったカタナが逃げる展開となりそうだが、他の先行馬が競りかけてくるかどうか。近況たまに逃げている馬はちらほらいるが、絶対逃げねば、という感じでもなさそうで、直近6年の通り後半の上がり勝負になるとみた。
徹底して上がり3F性能にこだわってみよう。出走馬全頭が直近1年間、1200-1600m戦で3着以内だった際の上がりタイムをランキングにして、狙う馬を決めようと思う。
昨年同様のスローペースならばグルーヴィット
この条件で上がり3F実績順に見ると1位はグルーヴィット。昨年、稍重だった京王杯SCにて記録した33.1(3着)だ。昨年の京王杯SCはスローペースで前残りが発生したが、その一角がグルーヴィットであった。近況は1200mを使って3着2着と調子自体に問題はない。北九州短距離Sでの上り33.7も4位にランクインしており、今年もスローで昨年の再現となれば残り目を狙っていきたい。
次に上がり3F実績が高い2位と3位にはミッキーブリランテが入った。だがいずれも1600mにおける少し前半が落ち着きやすいレースの記録だ。ただ、5位に1400mで記録した33.8(阪急杯・2着)がある。印は回しておきたい。
33秒台最後の6位にはビッククインバイオが入った。昨年11月の3勝クラス、奥多摩S1着時に記録した33.9だ。その後オープンで3戦しているが、2戦は1600m。前走は1400mの京都牝馬S(10着)で、レースは平均ペース。得意の展開にはならなかった。つまりオープン入りしてからの3戦は距離が長かったか、ペースが合わなかっただけ、という可能性が残っている。3勝クラスでの実績なので単純に重賞で能力的に通用するかは微妙だが、一発を警戒して押さえておきたい配当的魅力がある。
安定感を考えると34.0で並ぶカイザーミノル、トゥラヴェスーラ、34.2があるラウダシオンまでがヒモ候補だろう。
グルーヴィットの上位入着を軸としてワイドか3連複を使いたい。
上がり一辺倒馬券作戦
ワイド グルーヴィット-ミッキーブリランテ、ビッククインバイオ
3連複 グルーヴィット-ミッキーブリランテ、ビッククインバイオ、カイザーミノル、トゥラヴェスーラ、ラウダシオン
上がり性能で決め打ちならばコレだ。
<ライタープロフィール>
佐藤永記
20代を公営ギャンブラーとして過ごし、30歳から公営競技の解説配信活動を開始。競馬を始め多くの公営競技ファンに各競技の面白さや予想の楽しみを伝えている。現在はYoutubeで配信活動を続けながらライターとして公営競技の垣根を超えて各所で執筆中。
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