【マイラーズC】「関西馬」「前走中山記念組」など 好データを5つも満たすケイデンスコール

門田光生

マイラーズCの所属別成績(過去10年)ⒸSPAIA

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阪神開催のマイラーズC

2021年4月25日に行われる第52回マイラーズC。今年はいつもの京都ではなく、阪神での開催となる。といっても、このマイラーズCは2011年まで阪神競馬場で行われていた。オールドファンにとってそれほど違和感がないかもしれない。

ところでこのレース、「マイラーズC」という名前がついているのだが、果たして勝ち馬は生粋のマイラーが多いのかどうか。ちょっと気になったので、ここ4年の1着馬のマイル成績(2021年4月21日現在)を調べてみた。

2017年イスラボニータ 【2-4-1-3】(連対率60.0%)
2018年サングレーザー 【1-1-3-3】(連対率25.0%)
2019年ダノンプレミアム【3-1-0-2】(連対率66.7%)
2020年インディチャンプ【7-2-1-3】(連対率69.2%)

2018年のサングレーザーだけ連対率が5割を切っているが、複勝率だと6割強。名の通り、マイラーが活躍するレースと考えてよさそうだ。

データ分析へと入る前に、マイラーズCの傾向を大まかに書き記してみる。近10年の平均配当だが、馬連の平均配当が1万円を超えており、3連単は約18万円。大荒れした2011年が平均を引き上げているのは間違いないが、堅く収まるレースでもなさそうだ。このあたりを頭に入れて検証に入っていきたい。

前走GI組は苦戦

マイラーズC出走馬の所属別ⒸSPAIA
マイラーズC出走馬の年齢ⒸSPAIA


まずは所属別から見ていこう。栗東所属の19連対に対して美浦所属馬は1連対。出走頭数に差があるとはいえ、どちらが有利かは一目瞭然である。美浦所属で唯一の連対馬は2017年のイスラボニータ。皐月賞馬で、前年のマイルCS2着馬でもあった。これぐらいの実績がないと、美浦所属馬には厳しいレースなのかもしれない。

続いて年齢。5歳馬が勝率、連対率ともにトップ。特に勝率は、ほかの世代より数字が倍近くいい。勝ち鞍がないのは8歳馬だけで、その8歳馬も連対率では大きな差はない。5歳以外はダンゴ状態となっている。

マイラーズC出走馬の前走条件ⒸSPAIA


このレースに挑むにあたって、どのレースを使ってきたかは各馬バラバラの傾向。そこで条件別で比べてみると、前走オープン組が8連対、続いてGⅡ組が6連対。そのGⅡ組は勝率25%、連対率30%と高確率で、中でも中山記念、阪神C組がそれぞれ2勝を挙げている。この2レースを使ってきた馬は加点してもよさそうだ。

逆に不振なのが、意外にも前走GI組。これまで12頭が出走して最高着順が2018年エアスピネルの3着。これも1番人気でのものだから微妙。同じく連対がない前走条件戦組ともども減点材料となる。

マイラーズC出走馬の前走距離ⒸSPAIA


1600メートルという距離は、マイラーはもちろん、スプリンターや中距離馬も参戦する距離でもある。そこで前走距離との関係を調べてみると、最も成績がよかったのは前走から距離短縮してきた組。勝率、連対率とも20%を超えているなら上々だろう。

前走と同距離、つまりマイルを使っていた馬の勝率は2%しかない。出走頭数が圧倒的に多いとはいえ、物足りない数字なのは間違いなく、データ的に割り引かざるを得ない。特にダービー卿CT組は【0-0-1-26】とほぼ壊滅状態。同じマイルの洛陽Sはサンプルが少ないながら【1-1-0-1】と、こちらはプラスデータに加えてもいいぐらいだ。

マイラーズC出走馬のプラスデータⒸSPAIA
マイラーズC出走馬のマイナスデータⒸSPAIA


最後に、マイラーズCにおけるプラスとマイナスのデータを挙げてみる。まずはプラスデータだが、前走2着馬の連対率が35%超え。前走1着馬より前走2着馬が好成績を挙げているのは驚き。サンプルが少なくて参考程度になるが、前走5着馬も悪くない。続いてキャリア。キャリア5戦以下の参戦はなく、6~8戦の馬は【2-2-1-4】で複勝率が5割以上。4歳馬が多いのは当然として、5歳馬でキャリア8戦以下の馬は2戦1勝、2着1回。今年もこれに当てはまる馬がいれば、当然ながら有力候補となる。

続いてマイナスデータ。まず牝馬は苦戦の傾向で、6頭出走してすべて着外。あと中3週以内で出走した馬は63頭いるが、このローテーションから勝ち馬は出ていない。

満場一致でケイデンスコール

ここまで出てきたデータをまとめていく。まずは好走パターンだが、A「栗東所属」B「5歳馬」C「前走GⅡ、特に中山記念と阪神C組」D「前走から距離短縮」E「前走2着」F「キャリア6~8戦、5歳馬なら文句なし」の6つ。

凡走パターンはG「前走が条件戦、またはGI」H「前走がマイル、特にダービー卿CT組は大幅割引」I「牝馬」J「中3週以内」の4つとなる。

今回はいつもより項目が多くなっているが、好走パターンの6項目のうち、Fの「キャリア8戦以内」以外の5つ該当したのがケイデンスコール。同じ年の京都金杯を勝った馬がマイラーズCに出走したケースは6頭いて【1-1-3-1】と高確率で馬券に絡んでいるし、中山記念を経ての出走は昨年の勝ち馬インディチャンプと同じ。ここまでデータがそろえば文句なしの本命だ。

相手候補だが、マイナスデータを持たず、好データを複数持っている馬はギベオンとパンサラッサ。両馬とも好データがACDと同じだが、最多タイの2勝を挙げている中山記念組のパンサラッサを上に取りたい。

カイザーミノルは好データがABだけと少し弱いが、データ的に悪くない前走5着馬。減点もなく、人気を考えても面白い存在だ。あと1頭はキャリア6戦の馬に注目。アルジャンナとルフトシュトロームはともに好走確率が高いキャリア6~8戦に当てはまる。2頭とも前走でマイル戦を使っているが、アルジャンナは【1-1-0-1】の洛陽S組に対して、ルフトシュトロームはデータ的にかなり弱いダービー卿CT組のうえ、過去10年で1頭しか連対がない美浦所属馬。最後のひと枠はアルジャンナで決まりだ。

有力候補のエアスピネルに関してだが、ここ10年で前走ダートに使った馬が出走してきたケースはゼロ。ただ、その前走がデータ的に分の悪いGI、そしてマイルの距離。2018年の出走時も前走がマイルのGI(マイルCS)で、1番人気に支持されて3着。当時も人気ほど走れなかった。「栗東所属」「前走2着」の好データを持つものの、今回は見送りとしたい。

◎ケイデンスコール
◯パンサラッサ
▲ギベオン
△カイザーミノル
×アルジャンナ

《ライタープロフィール》
門田 光生(かどた みつお)
競馬専門紙「競馬ニホン」で調教班として20年以上在籍。本社予想などを担当し、編集部チーフも兼任。現在、サンケイスポーツにて地方競馬を中心に予想・記事を執筆中。
今年も無敗の皐月賞馬が誕生。当然ながらダービーの最有力候補となるわけですが、「ダービーでこそ」という負け方をした馬を探すのも、皐月賞を見返す時のポイントのひとつ。ダービーと有馬記念は特別なレースなので、何とかして狙える馬を探し出したいところです。

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