【皐月賞】昨年から状況が激変!「2分超え」決着ならばヴィクティファルス

佐藤永記

中山芝2000mレースタイム状況,インフォグラフィック,ⒸSPAIA

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一気に「重く」なっている中山芝2000m

いつものように皐月賞の過去傾向を調べてみたものの、どうもいつもの分析どおりに進めても「ここがポイントだな」という部分が見つからない。なぜだろうかと色々調べ悪戦苦闘するとようやくわかった。中山が昨年から「重くなっている」んだと。

正確には中山の内回り芝コースが昨年から重くなっている。一昨年の2019年まではレースタイムが2分を切るレースはちらほら存在していたのだが、昨年は中山金杯でトリオンフが1分59秒5で走ったのみ。それから今年に至るまで1度も2分を切ったレースが存在していないのである。

中山芝2000mレースタイム状況ⒸSPAIA


もちろん中山芝2000mという舞台は重賞が少ない。G1は皐月賞、ホープフルSという若駒たちのレースのみで、重賞で古馬のレースというと中山金杯しかない。とはいえ3勝クラスや2勝クラスでも一昨年まではポンポン2分を切るレースがあったことを考えると、やっぱり「重くなった」と考えるべきだろう。

今年は雨の日が多かったというのは承知しているが、晴れの良馬場だった日も半分は存在しているし、近年の馬場管理技術の向上は凄まじく少々表面の芝が荒れていようがクッション性を保持できる技術が確立されている。

それなのに中山の芝内回りの時計がかかるようになった。要因を特定するのはなかなか難しいところだが、現実がそうなっているのだから予想の前提として無視するわけにはいかない。今回は過去傾向の平均ではなく「重かった」皐月賞の傾向に特化して予想してみようと思う。

2分を超えた皐月賞の傾向

過去10年で2分を超えた皐月賞は4回。昨年(勝馬コントレイル)、2018年(エポカドーロ)、そして2012年(ゴールドシップ)、東京開催のため参考記録だが、2011年(オルフェーヴル)だ。その2011年以外は稍重。そして18年以外は道中10番手以降だった後方からの追込馬が勝利している。

皐月賞過去10年レースタイムⒸSPAIA


レースラップ的にもこの4回は共通しており、普通なら10秒台と速くなりがちな2F目が、この4回は11秒台になってしまっている。レースタイムが2分を切ったレースで2F目が11秒台だったのは14年でも発生しているが、逃げたウインフルブルームに競りかける馬がおらず、3着に粘れる超スローペース。他の出走馬との兼ね合いが生んだものだ。ただ、馬場が重くなかったため勝ち馬は道中8番手と好位から進めたイスラボニータが差し切っている。

道中10番手以降から進めていない馬が2分を超えるタイムで優勝した「例外の」2018年をしっかり振り返ろう。先行した3頭が大きく逃げ、10馬身くらい離され4番手が勝ったエポカドーロという展開だった。そう、通過順位だけ見れば4番手からの抜け出しになるが、距離を見れば実質は追込集団の先頭だったのである。かといって先行した前の3頭が無謀だったかと言われるとそんなことはなく、2番手だったジェネラーレウーノが3着に粘っている。

つまり、2分以上かかるような皐月賞において勝つ馬は10番手以降(もしくはそれに準ずる位置から)の追込馬ということだ。長く良い足を使える馬を探せ! というわけだ。

後方からの馬で狙いたい2頭

まずは前走後ろから伸びて勝った馬となるとスプリングS勝ちのヴィクティファルスだろう。重馬場で時計の出ない状況だったためタイム比較のできないことが、かえって人気を下げる要因で配当的な魅力は高い。馬場が悪くても長く脚を使える証明をしており、今回の狙い馬条件にはぴったりである。

もう一頭はヨーホーレイクだ。前走きさらぎ賞は11頭立て9番手から追い込んでクビ差の2着。ホープフルSでも差しで3着に食い込んでいるだけあってコース適性も問題なし。

不安は武豊騎手負傷による岩田望来騎手への乗り替わりだろう。まだ重賞未勝利の騎手による挑戦となるため、多頭数を捌いて追い込めるのか不安に思うところだ。しかし、逆に考えれば今回は無難に外を回して伸ばしてくるレースになる可能性が高いのでは、と期待して、単勝負ではなく馬券的には相手として見てみたい。

流しの相手には徹底して差し・追込馬を並べたい。ステラヴェローチェ、ディープモンスター、レッドベルオーブ、シュヴァリエローズあたりだ。馬券はヴィクティファルスの単勝、そしてヨーホーレイクとの2頭軸3連複を上記の流し相手に流す形で組み立ててみたい。配当次第ではワイドも一考だろう。

皐月賞当日の天気予報は今のところ雨が降るかも、といった予報が多い。「2分以上かかる皐月賞」でタフに追い込む馬の天下を期待してみる。

<ライタープロフィール>
佐藤永記
20代を公営ギャンブラーとして過ごし、30歳から公営競技の解説配信活動を開始。競馬を始め多くの公営競技ファンに各競技の面白さや予想の楽しみを伝えている。現在はYoutubeで配信活動を続けながらライターとして公営競技の垣根を超えて各所で執筆中。

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