【桜花賞】前哨戦勝ち馬3頭をバッサリ消し! ハイブリッド式消去法で浮上した本命候補は?

八木遊

桜花賞の過去10年『前走が関東圏』かつ『前走2着以下』の成績ⒸSPAIA

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5つのデータから絞れた馬は?

先週予想した『大阪杯』は、本命レイパパレが見事な逃げ切り勝ちを収めた。しかし、2着モズベッロと3着コントレイルには印を回しておらず、対抗グランアレグリアは4着。的中は本命馬の単勝のみという結果に終わった。

今週予想するのは、もちろん牝馬クラシック第1弾の『桜花賞』。過去10年のデータから、複勝率10%未満の「凡走データ」を5つピックアップして、条件に当てはまった馬を消していく。今年は24頭が登録しているが、抽選対象の4頭を含めた20頭を対象に進めていく。

『前走関東圏』×『前走2着以下』★0.0%★

最初に取り上げるのは前走場所。前走を関東圏(東京・中山・新潟・福島)で走っていた馬は過去10年で【0-2-1-48】(複勝率5.9%)と大苦戦。ただし、その前走で1着だった場合は【0-2-1-16】(同15.8%)で、好走する可能性は残っている。一方、2着以下からの参戦は【0-0-0-32】(同0.0%)で、馬券圏内ゼロだ。

今年このデータに当てはまったのはアールドヴィーヴル、抽選対象のククナなど4頭。20頭から16頭に絞り込むことに成功した。

【今年の該当馬】
・アールドヴィーヴル
・エンスージアズム
・ククナ*
・ジネストラ

『前走1600m以外』×『前走上がり4位以下』★2.1%★

桜花賞はとにかく前走でマイルを走っていることが好走の絶対条件。マイル以外からの参戦は【1-0-3-69】(複勝率5.5%)と、この条件だけでも消去できるほどだ。その前走で上がり4位以下という条件を加えると、【0-0-1-46】(同2.1%)と複勝率はさらに低下。2つ目の消去データとして、これを採用する。

これに当てはまったのは、抽選対象2頭を含めた計6頭。前哨戦を勝利したシゲルピンクルビーとホウオウイクセルは、ともに前走上がり4位以下の脚しか使えておらず、ばっさり消去する。

【今年の該当馬】
・(エンスージアズム)
・ゴールドチャリス*
・シゲルピンクルビー
・ブルーバード*
・ホウオウイクセル
・ヨカヨカ

『前走逃げ・先行』×『前走3番人気以下』★5.3%★

続いては、前走脚質と前走人気の組み合わせで凡走パターンを探した。前走で逃げもしくは先行していた馬は【3-3-3-62】(複勝率12.7%)で、中団・後方だった馬の【6-7-7-86】(同18.9%)に対してやや劣勢。これに前走3番人気以下という条件を加えると、【1-0-1-36】(同5.3%)まで大きく数字を下げた。

今年は4頭がこのデータに当てはまったが、そのうち2頭はすでに消去済み。新たにエリザベスタワーとストゥーティの2頭が消去リストに加わった。

【今年の該当馬】
・エリザベスタワー
・(ジネストラ)
・ストゥーティ
・(ホウオウイクセル)

『非SS系』×『今回7番人気以下』★0.0%★

続いては血統に注目した。桜花賞はサンデーサイレンス(SS)系が強く、過去10年で【7-9-5-87】(複勝率19.4%)。一方、非SS系は【3-1-5-61】(同12.9%)と好走率でかなり見劣る。ただし非SS系でも桜花賞当日6番人気以上なら、【3-1-5-8】(同52.9%)とむしろ狙い目。問題は7番人気以下の場合で、その成績は【0-0-0-53】(同0.0%)と全滅だった。当日の人気次第だが、4つ目の消去データとしてこの条件を取り上げる。

残った9頭の中で、非SS系は、父クロフネのソダシと父ルーラーシップのストライプという2頭。ソダシが7番人気以下になる可能性はほぼゼロ。一方、ストライプは7番人気以下が濃厚で、後者を消去することになるだろう。

【今年の該当候補】
・ストライプ
・ソダシ

『前走人気>前走着順』×『今回1~3枠』★0.0%★

最後の消去データでは、前走で人気以上に走っていた馬を対象とする。『前走人気>前走着順』だった馬は、桜花賞で【3-5-2-70】(複勝率12.5%)とやや苦戦傾向にある。対象の80頭が桜花賞で好走するには、真ん中より外目の枠が理想。4~8枠なら、【3-5-2-49】(同16.9%)と合格点の数字を残しているが、内目の1~3枠だと【0-0-0-21】(同0.0%)で、該当馬全てが馬券圏外に消えていた。

最後の条件は枠次第なので、現時点で絞り込むことはできない。未消去の馬で前走人気以上に好走したのは、アカイトリノムスメなど3頭。もし、この3頭が内枠(1~3枠)に入った場合は消去したい。

【今年の該当候補】
・アカイトリノムスメ
・ファインルージュ
・ミニーアイル

枠や人気にかかわらず、5つの消去データを全てクリアしたのは次の4頭。サトノレイナス、ソングライン、メイケイエール、そして抽選対象のオパールムーン。最終追い切り、枠順、当日の馬場適性などを確認したうえで、この4頭の中から本命馬を選びたい。1番人気が予想されるソダシは、現時点であくまでも押さえという評価だ。

【ライタープロフィール】
八木 遊
野球兼競馬ライター。スポーツデータ会社やテレビ局の校閲職などを経てフリーに。2021年から、恥を覚悟でTwitter(@Yuuu_Yagi11)にて全重賞の予想、買い目、年間収支を掲載中(4月4日時点の回収率は54.6%)。

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