【フィリーズレビュー】ヨカヨカ馬体減なら大ピンチ ハイブリッド式消去法で残ったのは?

八木遊

過去10年のフィリーズレビュー『前走阪神以外』×『前走6着以下』の成績ⒸSPAIA

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5つのデータから絞れた馬は?

先週予想したのは6日に行われた『オーシャンS』。最終4番人気のアウィルアウェイだけが消去を免れ、単勝1点で勝負したが、終始後方のまま12着に惨敗した。2週連続的中は叶わず、Twitterで公開している今年の全重賞レースの回収率は再び60%を割り込んだ。

今週予想するのは阪神競馬場で行われる『フィリーズレビュー』。いつも通り、過去10年のデータから、複勝率10%未満の「凡走データ」を5つピックアップ。当てはまった馬を順に消去していく。

フルゲート18頭に対し、今年は27頭がエントリー。収得賞金が900万円以上の9頭は出馬投票をすれば出走が確定。回避がなければ収得賞金400万円の1勝馬による18分の9の抽選となる。今週は登録があった全27頭を対象に消去していきたい。(*は抽選対象)

『前走阪神以外』×『前走6着以下』★2.6%★

最初は、前走場所と着順の組み合わせで絞っていく。過去10年で172頭が出走しているが、前走5着以内の【10-8-8-87】(複勝率23.0%)に対し、同6着以下は【1-1-2-55】(同6.8%)。ただし、6着以下でも前走を阪神競馬場で走っていた馬は【0-1-2-18】(同14.3%)。一方、阪神以外だと【1-0-0-37】(同2.6%)と複勝率は大きく落ち込む。

除外対象を含めた登録27頭の中で、この条件に当てはまったのは2勝馬のブルーバードなど5頭。いずれも前走からの巻き返しは厳しいとみて消去する。

【今年の該当馬】
・エコロデイジー*
・スマイルアモーレ*
・ブルーバード
・ラストリージョ
・ヴァーチャリティ*

『前走平場』×『前走2番人気以下』★5.9%★

2つ目の消去データでは前走クラスに注目。重賞を含めた特別レース組は【8-9-8-94】(複勝率21.0%)と好走率は高い。一方、前走が平場だと【3-0-2-44】(同10.2%)で複勝率は半減する。前走平場組の好走条件は前走で1番人気に支持されていることで、その成績は【2-0-1-12】(同20.0%)。2番人気以下だった馬は【1-0-1-32】(同5.9%)と複勝率は大きく劣る。

今年、この条件で消去対象になったのは、1戦1勝のエルカスティージョなど7頭。2つ目のデータを経て、27頭中12頭が消えた。

【今年の該当馬】
・アンブレラデート*
・エイボンクリフ*
・エルカスティージョ*
・スティクス*
・フォティノース*
・メイショウツツジ*
・リュクスフレンド*

『キャリア6戦以上』×『前走から中3週以下』★5.9%★

続いてはキャリア豊富な馬のなかから消去対象を探っていく。具体的には、フィリーズRまでに6戦以上こなした馬。過去10年で48頭が出走し、【0-4-4-40】(複勝率16.7%)と悪くない。ただし、前走からの間隔が明暗を分ける。中4週以上のローテーションで臨んだ馬は【0-4-3-24】(同22.6%)と合格点。一方、中3週以下での参戦だと、【0-0-1-16】(同5.9%)と大きく数字を落としている。

今年このデータに該当したのはエイシンヒテンの1頭だけ。前走クイーンCで4着に粘り、今回は上位人気が予想されるが、2走続けての好走はないとみて消去する。

【今年の該当馬】
・エイシンヒテン

『キャリア2戦以下』×『前走上がり2位以下』★7.1%★

4つ目のデータでもキャリアを取り上げたい。今度は2戦以下の馬が対象だ。キャリア2戦以下は過去10年で20頭が出走し、【1-1-1-17】(複勝率15.0%)。好走条件は前走で上がり最速をマークしていること。母数は少ないが、該当馬は【1-1-0-4】(同33.3%)だった。一方、前走上がり2位以下は【0-0-1-13】(同7.1%)。3着馬は2014年にデビュー2連勝で臨んだエスメラルディーナだった。

今年これに該当したのは消去済みのエルカスティージョを含めて合計4頭。新たにヤマニンルリュールなど3頭を消去する。

【今年の該当馬】
・(エルカスティージョ*)
・シゲルピンクルビー*
・ヤマニンルリュール*
・ララクリスティーヌ*

『父ミスプロ系』×『今回馬体重減』★4.5%★

最後は血統に注目。ミスタープロスペクターを祖とするいわゆるミスプロ系は【1-3-2-32】(複勝率15.8%)と相性イマイチ。特に今回馬体重が減っていた場合は【1-0-0-21】(同4.5%)で、複勝率は5%を下回る。ミスプロ系は、【0-3-2-11】(同31.3%)の今回馬体重増もしくは増減なしを狙いたい。

4つのデータを経て、残っている11頭のうち父ミスプロ系はゴールドチャリスとヨカヨカの2頭。もし当日の馬体重が減っていれば、消去対象としたい。

【今年の該当候補】
・ゴールドチャリス
・ヨカヨカ

最終的にすべての消去データを確実に免れる馬は9頭にも上った。このうち18分の9の抽選対象が5頭。収得賞金900万円以上は、オパールムーン、クープドクール、ポールネイロン、そしてミニーアイルの4頭となった。本命はこの4頭から選ぶつもりだが、ペースがある程度速くなりそうならオパールムーン、平均以下ならポールネイロンを重視する。

【消去を免れた9頭】
・オパールムーン
・クープドクール
・スンリ*
・テリーヌ*
・フリード*
・ベッラノーヴァ*
・ポールネイロン
・ミニーアイル
・ラヴケリー*

【ライタープロフィール】
八木 遊
野球兼競馬ライター。スポーツデータ会社やテレビ局の校閲職などを経てフリーに。2021年から、恥を覚悟でTwitter(@Yuuu_Yagi11)にて全重賞の予想、買い目、年間収支を掲載中。

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