最高配当額は16,110円 「複勝高額払い戻し」「ジョッキー信頼度」ランキング

高橋楓

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最高配当額は「16,110円」高額払戻金ランキング!

「これが来たら原付買うんだ!」笑いながら知り合いが複勝万馬券を1,000円分購入。その馬券には「メイショウアキヒメ」と書かれていた。確か当時の彼女の名前が「アキちゃん」理由は恐らくそれだけなのだろうが、そんな馬券が的中してしまうのだから競馬は恐ろしい。

2013年6月2日、JRA史上複勝払戻金ランキング第6位の高額配当を目の前で見る事になった。冗談のつもりで言いふらしていた結果、その的中馬券は原付ではなく、アキちゃんのブランド品に姿を変え、赤字になっていた事を私は知っている。

複勝 高額払戻金ランキングⒸSPAIA


複勝高額配当ランキングを振り返ってみると第1位は2010年6月26日、福島競馬場の芝1200mで行われた3歳未勝利戦で記録された「16,110円」である。波乱の立役者ヴィヴィアンはデビュー戦で単勝235.1倍、このレースでは単勝374.0倍の最低人気。明らかに新馬戦とは違った手応えで中段に位置し、上がり一番時計を記録する大激走。前走では1.4秒しか負けておらず、新潟左回りから福島右回りに変わって気配一変でJRA記録をうちたてた。

第2位は2012年7月28日、小倉競馬場のダート1700mで行われた唐津特別(3歳以上500万円下)でクリーンイメージが記録した「14,390円」となった。デビュー戦こそ2着だったがその後低迷し、園田競馬へ一度移籍し中央再転入。2桁着順を並べていたが2秒以上は離されておらず、大きな着順で人気の面で嫌われた形となっていた。

第3位は2012年3月25日、阪神競馬場のダート1800mで行われた3歳未勝利戦でトゥルーフレンドが記録した「14,080円」となった。デビュー戦では3.8秒離されて負けていたが、前走では1.8秒差まで一気に前進する内容でこのレースで穴をあけた。

第4位は2016年10月22日、新潟競馬場のダート1200m戦で行われた3歳以上500万円下でシアワセデスが記録した「13,620円」となった。園田の交流戦で勝ち上がり昇級した本馬。1戦ごとにタイムを詰め、前走では15頭中11着と大敗も0.8秒差までタイムは詰めていただけに人気の盲点となっていた。

第5位は2009年1月11日、京都競馬場のダート1400m戦で行われた3歳未勝利戦でディアトゥドリームが記録した「12,280円」となった。芝1600m戦のデビュー戦で2.1秒離された本馬が2戦目のダート戦で一変し大激走。波乱を演出した。

複勝で大波乱を演出する馬の多くが「前走で着順ほどタイム差が離れていない」というケースがベスト5以外でも多々見受けられた。複勝で人気薄を狙う場合は「前走で2.0秒未満の敗戦馬」であれば思わぬ高配当を演出してくれるかもしれない。

次に重賞に限定するとどうだろう。過去に複勝万馬券は出た事がなく、下記の様な結果となった。

・第1位 「8,500円」2015年ヴィクトリアマイル ミナレット
・第2位 「7,670円」1989年エリザベス女王杯 サンドピアリス
・第3位 「7,620円」2005年ガーネットS エンゲルグレーセ
・第4位 「6,410円」2019年高松宮記念 ショウナンアンセム
・第5位 「6,210円」2008年秋華賞 プロヴィナージュ

サンドピアリスを抑えて第1位となったのは、3連単で2度も2000万馬券の立役者となった経験のあるミナレットだった。

騎手別複勝率&人気信頼度ランキング!

複勝率 ジョッキーランキングⒸSPAIA


競馬の世界では「レースにおいて勝敗を分けるのは馬の力が7割、騎手の力が3割」という格言がある程、鞍上のエスコートが大事になる。そこで、2010年1月1日から2020年12月31日までにJRAのレースで1000回以上騎乗した騎手の複勝率をランキング化してみた。

・第1位 C.ルメール騎手 複勝率51.4%
・第2位 M.デムーロ騎手 複勝率43.6%
・第3位 川田将雅騎手 複勝率42.1%
・第4位 C.デムーロ騎手 複勝率40.2%
・第5位 福永祐一騎手 複勝率40.1%

やはり、C.ルメール騎手の複勝率が抜きんでている事が分かる。2回に1回は馬券に絡んでいる計算になるのだから驚くばかりだ。

1番人気時複勝率 ジョッキー信頼度ランキングⒸSPAIA


トップジョッキーが騎乗する場合、実力馬への騎乗依頼が集中するためランキングは特定の騎手ばかりになりかねない。そこで、1番人気の馬に騎乗した場合に限定し、人気の信頼度で調べ直してみる。2010年1月1日から2020年12月31日までにJRAのレースで1番人気馬に100回以上騎乗した騎手の複勝率をランキング化してみた。

・第1位 J.モレイラ騎手 複勝率71.3%
・第2位 国分優作騎手 複勝率69.2%
・第2位 R.ムーア騎手 複勝率69.2%
・第4位 福永祐一騎手 複勝率68.7%
・第5位 池添謙一騎手 複勝率68.6%

ちなみにC.ルメール騎手は67.4%、M.デムーロ騎手は63.4%、川田将雅騎手は67.6%という結果であった。第1位はJ.モレイラ騎手。71.3%ものハイアベレージを記録している。

R.ムーア騎手も69.2%とすばらしい成績を残しているのだが、失礼ながら同率で国分優作騎手がランクインしてきた事に驚いた。人気馬に騎乗する際にいかに結果を残しているかが分かる数字であり、覚えておいて損はないだろう。

《ライタープロフィール》
高橋楓。秋田県出身。
競馬のWEBフリーペーパー&ブログ『ウマフリ』にてライターデビュー。競馬、ボートレースの記事を中心に執筆している。

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