【オーシャンS】中山で「3階級制覇」 コントラチェックは高松宮記念でも好走できるか

SPAIA編集部 鈴木佑也

2021年オーシャンSのレース結果ⒸSPAIA

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コントラチェックが1年半ぶり勝利

3月6日に中山競馬場で行われたのはオーシャンS。16頭の出走馬の中にGⅠ勝ち馬は不在。ダノンスマッシュとタワーオブロンドンがいた前年より手薄なメンバーだったのは否めないが、もともと超一線級は阪急杯に流れる番組でもあり、むしろ前年が例外だったか。

今年の注目株カレンモエは父ロードカナロア×母カレンチャン。父母が現役時代にしのぎを削ったスプリントGⅠ勝ち馬同士という夢のような配合の同馬が初タイトルを狙った。

先行馬が内枠、差し馬がこぞって外枠という並びらしく、内からビアンフェが機先を制すると隊列はすんなり決まった。人気馬ではアルピニズムが1枠2番から痛恨の出遅れ、カレンモエが2番手を確保。締め切り直前で突如、単勝3番人気に浮上したカイザーミノルはカレンモエと並んで追走、その後一列下げて内に入れる。

600mの通過は33秒7。前半が下り坂で速くなりやすい中山芝1200mの重賞としては遅い部類で、過去10年のオーシャンSの中では3番目に遅かった。まして、開幕2週目のまずまず内も良好な馬場状態。この時点で後ろにいる馬には厳しかった。

直線はビアンフェがいったんは後続との差を広げたものの、馬体を離してカレンモエが伸びてくる。この独走を許さなかったのが道中3番手にいたコントラチェック。外からぴったりと馬体を併せての叩き合いに持ち込むと、最後は重賞馬の意地か、ハナ差制して久々の勝利を挙げた。2着は1番人気のカレンモエ、3着は逃げ粘ったビアンフェだった。

勝ち時計1.08.4は近10年で6番目と平凡だが、稍重を考慮すれば水準以上。勝ったコントラチェックは11番人気ということもあり、3連単配当は16万8680円となった。

GⅠへの展望は?

勝ったコントラチェックは重賞3勝目。全て中山でのもので、1800mのフラワーC、1600mのターコイズS、1200mのオーシャンSと「3階級制覇」の珍記録となった。

初の1200m参戦となったラピスラズリSこそ10着と敗れていたが、この時は直線で詰まりに詰まって不完全燃焼の競馬。これと不良馬場だった昨年の中山牝馬Sを除けば、中山【4-1-0-0】となる。スプリント路線に目途を立てた以上、次なる目標は高松宮記念になるだろうが、中山がドンピシャだけに今回以上はどうか。

ちなみに過去10年のオーシャンS勝ち馬は次走の高松宮記念で【0-0-0-9】(11年ダッシャーゴーゴーは4着降着)。春は見送ってスプリンターズSを楽しみに待つのが賢明だろう。

データ上はむしろオーシャンS2着【1-2-1-6】、複回収率176%のカレンモエがいいのだが、オープン入り後2度の2着だけでは賞金ボーダーが厳しい情勢。このハナ差は痛恨だった。

レース結果を見ると1~7着が4角1~7番手通過だった馬。今後見直したいのは後方勢、外枠勢ということになる。出遅れてしまったアルピニズム、もともと差し馬場と展開待ちの面があるラヴィングアンサー、アウィルアウェイあたりはノーカウントの一戦でいいだろう。

2021年オーシャンSのレース結果ⒸSPAIA



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